ライスのアニメ感想.Ex #3:「トップをねらえ!」シリーズ雑感。
- terry_rice88
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カシオもニコラも「トップレスの力に執着する/していた」人間で力が失われる事におびえていた人物でもあります。もちろんスミスはそんな不安や恐怖をおくびに出していないキャラですが、もし戦死じゃなくて重傷を追ったらとかだったらどうだったか、というIFの部分が2の男キャラに描かれてそうです
2012-01-30 13:37:23そういう男のダメな部分もちゃんと描くことでその後も人生が続く事も示唆しているのは脚本の榎戸さんらしいところではあると思います。スミスはぼろを出す前に永遠の存在になってしまったことの反省なんじゃないかなあと感じてます。
2012-01-30 13:41:52とはいえ、一番トップ1の影が顕著なのは3話のチコだと感じています。今回の上映会で続けてみた事で思ったことなんですが、チコ・サイエンス=ユング・フロイトなんですよね。どっちも「天才的だが、何も得られなかった者」としての背景が強い。
2012-01-30 13:46:30とはいえ、そこだけに類似性を見出すわけに行かないので、呼び水としてはトップ1の最終話でのカズミとユングの会話でビンタされた後、「ズルい女、私の欲しいものは何でも持っていくのね」というような台詞がありました。これはユングの心情を良く語っている台詞と思います。
2012-01-30 13:49:07ユングはノリコのお姉さまであるカズミをライバル視かつ良き戦友でもあるのですが、コーチを狙っていたこともあったり、永遠のNo.2のようなポジショニングにいたキャラだったと思います。話に関わってきたけれど、なかなか絡む事がうまく出来ないキャラでもあった。
2012-01-30 13:51:48コーチとユングと言うIFの関係を考えると、トップ23話のチコのエピソードもなんとなく見えてきます。ご丁寧に宇宙放射線病がキーワードとしても出てきますし、さらには新バスターマシンのエピソードはガンバスターの操縦者を狙うユングそのものだったりするわけですし。
2012-01-30 13:55:51そういったパラレルな視点で見るとチコとユングは重なって見えてくるかなあと、これも私見ですがユングはソビエト(ロシア)の出身からその連想でチコのエピソードに雪が絡んできたんじゃないかという想像も立ちますね。あとポニーテールに対してツインテールとか、髪の色が赤に対して青とか。
2012-01-30 13:59:31最終話でチコも短めのポニーテールになっていて、職業がプロの宇宙パイロットになっているらしいことからもそういう共通性は見出せるんではないのかなあ。
2012-01-30 14:01:28で、他の語られなかったトップレスについても、そういった1のサブやモブキャラの分身だと考えると興味深くなってくるというか。そう位置づけでバスターマシン等も考えられているのかなあと言う印象ですね。
2012-01-30 14:04:31さて、トップ2はガイナックス20周年記念作品です。この20年と言う意味合いもトップ2という作品には大きな意味を持っているような気がしますね。かつてオタクだった若者が大人にならなければいけないと言うような意味も含まれているという気がします。
2012-01-30 14:08:30特に後半の展開はそこが大きく影響しているような気がします。オタクをやめてもやめなくても、人は老いて死んでいく。人生は続いていく。だったらオタクを認めようじゃないかみたいな。
2012-01-30 14:16:01トップ1はオタク=ヒーローと言う構図が会って、オタクである代償として、ヒーローとして社会に貢献するような話で、トップ2はそんなヒーローたちは実は普通の少年少女で、友情も結び合いたかった、と言う話のようにも見えます。
2012-01-30 14:18:28ヒーローであり続ける事は難しく事実、ニコラやサーペンタインの双子、カシオなどはそれにしがみついたり、挫折したり、失われる不安に駆られたりしているわけですね。しかし、ヒーローもまた「青春」のように一過性のものでしかない。、というのがトップ1に対してのトップ2の回答なんだと思います。
2012-01-30 14:21:09だからラストシーンが1のノリコとカズミを帰還した英雄ではなく人間として迎え入れるための「オカエリナサイ」だったんではないのかなあと。1のラストに新たな意味を吹き込んだのが2のラストではないかなと。
2012-01-30 14:23:18大人になったラルクが憧れのノノリリ=おねえさま=ノノの特異点に会うというストーリーだったわけですね。結局ノノはなんだったのか、というのはやっぱり地球最終絶対防御ラインであるバスターマシンの説明のとおり、ノリコたちが帰る地球を守る存在だったのでしょうね。
2012-01-30 14:26:26ノノ、もといバスターマシン7号は地球を守る存在として作られ、最終的に次元を超越した物と化してしまった。ちなみに多次元管理官の部屋と言うのが唐突に出てきますが、あそこでノノが語る台詞と言うのは「ノノがラルクと一緒に地球に帰った別次元」でのエピソードなんですよね。
2012-01-30 14:31:29ノノがラルクと幸せに暮らす次元もあるって言う、鶴巻監督や榎戸さんのフォローなのかなあと。ノノは本編のラルクのいる世界からはいなくなりましたが、願わくばそンな次元で幸せにいて欲しいものです。
2012-01-30 14:34:03ヒーロー(青春期の英雄たち)の理念がバスターマシンを作り上げてきたとするなら、現にそれそのものであるノノは「〈銀河美少年〉を“信じさせ続けることが出来た”ツナシ・タクト」のように、「〈ノノリリ〉を“信じさせ続けることが出来た”バスターマシン」。
2012-01-30 14:36:26バスターマシンには“認められなければ”乗れないわけでしょう。かつ、資格は適正という形で暈されたブラックボックスなわけだ。もしかするとそれは、〈ノノリリ〉をアニマとするアニムスだったのかもしれない。直接的には語られていないが。
2012-01-30 14:49:07@totinohana ノノとラルクは最終回でイコールな存在になったのかなあと。ラルクもノノの一つの存在になった雰囲気がありましたね。バスターマシンと人間という意味合いでも。
2012-01-30 14:46:52@terry_rice88 ですね。 「忘れられたバスターマシンが語る〈ノノリリ〉という暗号」は、図らずも「上がりを迎えた彼(ラルク)らが、なお実感を持って語る〈ノノリリ〉」という状況と符合するものな訳ですね。
2012-01-30 14:53:46と言った感じでトップ2は賛否両論のシリーズでもあるのですがしっかりとトップ1を意識してオマージュして続編的絡みをこなしている作品なんですよね。きちんと1でフォローできなかった事もしていると言う点でも。ただ1の明快さはなくて複雑なのは玉に瑕ではあるんですが。
2012-01-30 14:36:35個人的にはトップ2の方が好きなんですよね。トップ1に思い入れのある方が多いのは重々承知でしてますが、粗すら内包する名作と尾っぽまでぎゅうぎゅうにあんこの詰まったタイヤキ的続編、どっちも評価に値すると思ってます。好みは様々です。
2012-01-30 14:40:15