茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの「違う意見に出会うと、気持ちがいいね」の連続ツイート(第502回)

脳科学者・茂木健一郎さんの2月12日の連続ツイート。 本日は、引き続き、G1サミットの、想うところについて。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!

2012-02-12 05:26:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

「連続ツイート」第502回をお届けします。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています! 本日は、引き続き、G1サミットの、想うことについて。

2012-02-12 07:15:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(1)なぜG1サミットに来たんだ、というから、エコノミストのフォーラムで堀義人としゃべって面白かったからだ、と答える。堀さん、朝食会場に来て「みんなそろそろ行ってください」なんて言っている。一生懸命な人が好きだ。グロービスを仙台にも開くらしい。

2012-02-12 07:16:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(2)こうやって人が集まることの意味は、どこにあるんだろう? 思うに、それは、自分では思いつかないような人の発想に触れる喜びではないか。共感して揺れることも大切だが、「そんなことは考えもしなかった」という違和感も、また恵みである。

2012-02-12 07:17:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(3)議論などをしているときに、「賛成です」「私も同じことを考えていました」ということをつい言ってしまうものだが、本当の恵みは「えっ」というようなことの中にある。それで紛糾してもいい。問題は、組み合わせである。異なったものが融合するのが、生命の原理だ。

2012-02-12 07:18:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(4)たとえば、TPP。G1サミットにいらっしゃる方は、農業の木内博一さんを始めとして、概ね交渉に賛成の立場のようだった。ぼくもそうである。一方、反対という人がいてももちろんよくて、そんな方が「そんな事を考えるのか!」という驚きが、議論の意義だと思う。

2012-02-12 07:19:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(5)グローバル化という偶有性の波がやってくるときに、ぼくなんかは真っ直ぐに向かって飛び込むことしか考えないけれども、中には日本は国を閉じるべきだ、くらいに言う人がいる。そういう人の意見を聞くと、自分には全くない発想なので、大変興味深い。だから議論をするんだね。

2012-02-12 07:20:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(5)話を聞いていると、だんだんその人のことが分かってくる。今回、前原誠司さんのお話に、大変好感を抱いた。夕食のテーブルで同席した人に「実は」とぽろりと言ったら、みんなそうだった。ある程度ゆっくりと話を聞くことの意味は、そんなあたりにあるのではないかと思う。

2012-02-12 07:21:22
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(6)iPSの山中伸弥さんと中継でお話したときも、山中さんの答えに、とても不意をつかれたし、やっぱり山中さんはいろいろなことを考えていて、とてもいい人だと感じた。そのような不意打ちの出会いの中にこそ、人と人が向き合うことの意味がある。

2012-02-12 07:22:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

しまった。(5)が二つあることに気付いたのだ。だから、一つ飛ばさなくてはならないのだ。

2012-02-12 07:23:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(8)だから、ぼくは、できるだけ「違うもの」を求め続けていきたいと思う。「そんな発想はなかった!」「そんなこと、考えもしなかった!」というような人に出会うと、本当に身震いするほどうれしい。それは、古い自分が脅かされる感覚でもあるし、新しい自分が広がる感覚でもある。

2012-02-12 07:25:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちき(9)自分が容易には理解、賛成できない人こそ、大切にしなければならないのだろう。その人がそのような意見を持つに至った必然性を理解しようとすることで、自分の世界観が広がる。すべてを自分で抱え込む必要などはない。出会いと組み合わせで、この世界はできている。

2012-02-12 07:26:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート502回、「違う意見に出会うと、気持ちがいいね」でした。

2012-02-12 07:27:11