「この書き出しいかがですか」応答側、「書き出し」

hiro_bot @kasumisou37

君が泣いてる、夜に溺れる。頬を掠める夜風が小さく空いた悲しみの中を君の涙と共に通りすぎていく。僕も泣いてる。君に溺れる。月灯り溢れ落ちる君の滴を僕の心で塞き止めていく。一人ぼっちの闇は答えを無くすけど、二人なら見えるものがあるよね。さぁ、この手握って今度は僕に溺れてよ。＃書き出し

七歩 @naholograph

結末はそういうことになっていた。その本に記されていたのは僕の人生だった。そうか、そうやって僕は死ぬのか。平凡な毎日が記されたひどく平凡で退屈な本だった。これが僕の人生か。絶望する？いや読めて良かった。どんなにつまらないお話だって、書き方次第で味が出ることもあるでしょう。#書き出し

まるち @musicfair

「金平糖って、お空からきた流れ星なんだよ」。さっきキミにバイバイしてたら手に何かぶつかってね、食べてみたら甘かったんだ。#書き出し

まるち @musicfair

たとえばそこにきみがいたとして、ボクが隣にいないのは、それを望んだから。だってそんなに近づいたら、きみの黒くて短い髪の毛から、お気に入りの赤い靴まで、ひと目で見られないじゃないか。#この書き出しいかがですか

千早 @tatsuya_chi

下腹部に違和感を覚え、鮫島はゆっくりと目を開けた。股間を刺激する振動は携帯の着信だった。どうやら殺しの依頼が来たようだ。ターゲットのプロフとフォロワー相関を解析。各地のサーバーに接続。同時に数万のアカウントからターゲットにツイートの嵐が襲う。彼は呟きの殺し屋。 #書き出し

まるち @musicfair

視線の先には、いつも君がいた。この前はまんまるだったのに今日は猫の目みたい。たまに雲の向こうに隠れちゃうけど、ずっと同じ距離にいる君。ボクだけじゃなく、見上げた皆を明るく照らすのに、少しジェラシーを感じるけれど、君らしいね。今日は三日月だね。#この書き出しいかがですか

○まる （黒苺） @rosekinmokusei

長い睫毛のその先は、傾く程に長くなる自分の影。鮮やかな光に照らされて、益々濃くなるもうひとつの自分。見つめる程に延びて行く、この地球がまわる確かな証。消えていく光にまたを告げて、月を仰いで歩き出す。 #書き出し

まるち @musicfair

残念だったな。声には出さず、唇だけ動かして俺はその言葉を吐き捨てていた。 あんなに片想いしてた彼に告白したんだってね。悲しむのは片想いしてた期間の2倍までだよ、じゃないと俺が告白する番が来ないじゃないか。#この書き出しいかがですか

まるち @musicfair

望めばなんだってできる錯覚を、いつまでたっても手放せなかった。ボクが3歳の誕生日にお父さんが買ってくれたこの車は、大きくなったら乗れると思ってたんだもん。今だって持ってるケド、今度はボクの子どもが「それちょーらい」ってせがむんだ。 #この書き出しいかがですか

こうやまゆたか @whatakiadia

お前さんはどうしようもないね、と笑いながら女が戸を開けた。右のこめかみ近くで髪がひどくほつけている。今夜だめなら、諦めてやると決めていたのに。泣いて戸を叩いたおれに、また絆されて――どうしようもないのは、お前だよ。 #書き出し

まるち @musicfair

結末はそういうことになっていた。ただなんとなく迷子になってみたり、分かれ道を作った気になって、自分で選んだつもりになってみたり、そういうごっこ遊びをしてみたかっただけ。もうすぐゴール、やっぱり同じだったよ。#この書き出しいかがですか

まるち @musicfair

きっともう戻れない、４時。 あと3時間で家を出なきゃ待ち合わせに遅れちゃう。ちょっとでも寝ないと映画観ながら寝ちゃいそう。でも寝たらもう起きられない気がする。どうしよう。はっ！、あと3時間でタイムマシーン作ればいいのね！、そうなのね！#この書き出しいかがですか

まるち @musicfair

掌の温もりと君を忘れたくない。だからもう、眠ってしまえばいいと想ったの。温もりは体温をほんの少しだけ熱くして、目が覚めたら私に溶け込むような気がしたから。おやすみなさい、次に目が覚めたらまた暖めてね。#この書き出しいかがですか

○まる （黒苺） @rosekinmokusei

星が溢れて、溺れる夜に、僕は一粒だけ涙を流す。月も気づかない、積もった雪も知らない、勿論君にもわからない。冷たく刺す通り風だけが、その事実を知る唯一だ。輝く星に比べなんて儚い。夜闇に消されて見えやしない。立ち尽くして見上げ、乾くのを待つ以外に何もない。 #書き出し

@sou_poetry

星が溢れて、溺れる夜に シリウスの炎が夜空を紅く照らし出す 茫漠とした夜の片隅に取り残されていたもの あの日に置いてきぼりにされた子供のように 心から泣いていた私を見つけて 声にならない言葉が響いている 青色の空が閉じていく 私の想いを聞いたまま #書き出し #締め

@meruno_s

ハイエンドな街。メトロポリスの夜。唯一無二のきみをみつけた。コレクションドールみたいな輝きに、ぼくは騙されない。よくよく見たらなんてことはない、ただの少女なんだ。ほんとのきみを探していた。ほんとのきみと、出逢えてよかった。 #書き出し

臣花 @sinka_note

どうしてあのとき、きみの手をはなしてしまったんだろう。墓前に花を手向けながら、悔いを吐く。真っ青な、母なる海に堕ちていく君が美しくて、ずっと眺めていたくて。僕は君の跡を追えなかった。あのとき、僕も堕ちていれば今こんなに苦しく無かったのかもしれない。君を失い遺るは後悔。 #書き出し

臣花 @sinka_note

帰宅して直ぐに鳴り響いた電子音。受話器越しに流れるバッド・ニュース。僕自身の喉は哀しみの代わりに歪んだ笑みを鳴らす。「何笑ってんだ」咎める、怒りの声。分かってる癖に、と漏らす僕の涙は無味。「なら、僕も行かなきゃね」正装に花束抱え、彼女の地平へ。「今生ではお別れだ」 #書き出し

@not_know

大体なんだってお前ときたら一日中ごろごろ寝ているばっかりで、撫でようがつつこうがにゃあとも言わない。「なんなの、いつまでいんの」ソファ占領してクッション抱いて？でかいソファのはずなのに膝から下はみ出て宙ぶらりんですけど。ばたばたすんな。「何か言えよ」「わん」…おい。 #書き出し

@hikaru_remon

君が泣いてる、夜に溺れる。君を見失わないように、しっかりと目を開けて手を伸ばすのだけれど、闇の中には影も形もなくて。ただ君の泣き声だけが、僕の耳を犯し鼓動を掻き乱す。そして僕は思い知らされるのだ、自分の非力さを。だが無力ではない、そう信じたくて君の名を呼び続けた――。　#書き出し

こうやまゆたか @whatakiadia

@null ｢頸動脈にね、流れ星が突き刺さる妄想をするの｣と言った彼女の首から血液が噴き出す。赤い血。ああ、暗い色が混じっているね。静脈にも傷がついたのかな。噴出し続けるその血はハレーのしっぽだ。私は自転車のチューブをくわえて、過ぎ去るのを待つ――妄想をする。 #書き出し

深青 @synnblue

君が泣いてる、夜に溺れる。どこまでも流れ続ける涙の底に。ただ為されるが侭に沈んで沈んで。堪え切れない想いの丈はすべて流して、いつか身軽になって浮かび上がるために。そっとしておこうか、共に泣こうか。再び笑顔溢れる光の世界へと一緒に昇るその時まで。ずっと君のそばにいるよ。 #書き出し

青峯 愁夢 @star_bow_

結末はそういうことになっていた。絶望と悲しみと、そして安堵が僕のなかで攻めぎ合っていた。どういう顔で受け取れば良かったのだろう、その結末を。言葉はもうそこになかった。最初に、最後に、君を抱きしめた。今までの抱擁で一番優しくて、痛くて、悲しくて、柔らかなものだった。 #書き出し

@sou_poetry

君が泣いてる、夜に溺れる。ネオンの街が、滲んでる。 僕も泣いてる、心が君を。堪らず愛しく、求めてる。 君の降らせた、涙の雫。夜空にぽたり、落ちて行く。 空の上では、瞬く星が。君の心を、照らしてる。 夜半過ぎには、虹が出るから。夜空に架かる、虹の橋。 君の心に虹の橋。 #書き出し

こうやまゆたか @whatakiadia

@null ｢頸動脈にね、流れ星が突き刺さる妄想をするの｣という彼女の首から血液が噴き出すのを妄想する。赤い血。ああ、暗い色が混じっているね。静脈にも傷がついたのかな。噴出し続けるその血はハレーのしっぽだ。私は自転車のチューブをくわえて、過ぎ去るのを待とう。 #書き出し