アール・ブリュットを巡る トークシリーズ 視点2（ゲスト：田端一恵氏）まとめ

アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

そういう関わり自体は増えたんですね。作品が社会に認められたからとうよりは、私たちが戸来さんに関わっていったらこそ彼も共感する部分を持ってくれたんじゃないかなと思います。「にっき」がまさに媒体になったなと。（田端） #artbrut_t

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だからと言ってもちろん何でもわかりあえる関係になったわけでもないし、私も戸来さんを支援する手順を間違えたり、意に添わないことがあるとパニックを起こしたりはこれまでもありましたし、おそらく今もあるでしょう。（田端） #artbrut_t

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これまで戸来さんの持つ障害特性だけが取り沙汰にされることが多かったのですが、「にっき」が あることで彼と関わるパイプがまた新たに増えたのだと思います。目立つ障害特性を脇に置きながら別の視点からその人を見ることができる。（田端） #artbrut_t

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それって支援者にとってもとてもいいこと。困った部分だけに焦点があたるのではなく。別の視点で接することができると支援する側にとっても楽になれるんです。（田端） #artbrut_t

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戸来さんのお母さんとスイスでの展覧会に一緒に行った時の話。この時は戸来さんのお母さんというよりは一人の女性としての戸来さち子さんに出会えた気がした。（田端） #artbrut_t

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女性って結婚して子ども産んだ後はひとりで海外に長期で出かけるという経験自体がなかなか持てないと思うんですけど、さち子さんとは支援者と支援される方の保護者という関係性を超えた話ができた。（田端） #artbrut_t

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戸来さち子さんはこの後、戸来さんの作品を語る言葉が一気に増えた。昔のエピソードや支援者・職員に話しかけてくれる回数も増えた。 （田端） #artbrut_t

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スイスに行けなかったお父さんは、最初は「にっき」のことを「あれ」とか「それ」とか言っていたのが、ある講演会の時に「うちの息子の作品は…」と言った瞬間があり、感激した。（田端） #artbrut_t

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作品の二時利用などの権利も含めて、お父さんは戸来さんの成年後見人にもなっている。去年の２月には滋賀県にも来ていただいて後見人制度の申し立てについての実地体験を講演してもらった。（田端） #artbrut_t

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親御さんだけでなく、支援者である私自身もこれまでの考え方を改める、変えるきっかけを沢山もらったと思ってます。（田端） #artbrut_t

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何がどう変わったかということを具体的に述べよと言われると難しいんだけど色んな出来事が随分面白く見えるようになり、多くの問題も「まぁ、それもありかな」と受け入れられるようになった。（田端） #artbrut_t

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これにて改めて中継した、アール・ブリュットを巡るトークシリーズ Vol.2 「アール・ブリュットが生まれる瞬間　-現場から-」田端一恵（滋賀県社会福祉事業団企画事業部） 聞き手：保坂健二朗（東京国立近代美術館研究員）を終わります！ #artbrut_t