アール・ブリュットを巡る トークシリーズ 視点2(ゲスト:田端一恵氏)まとめ

滋賀県、東京都、岩手県などで全8回開催されているアール・ブリュットを巡る トークシリーズのまとめ。本回は視点2のまとめをしました。 「アール・ブリュットが生まれる瞬間 -現場から-」 田端一恵(滋賀県社会福祉事業団企画事業部・ボーダレス・アートミュージアムNO-MA) 続きを読む
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アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

アール・ブリュットを巡るトークシリーズVol.2 田端一恵さんの回は会場のネット環境上ツイートできていなかったので改めてツイートします #artbrut_t

2012-03-21 16:56:21
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

人の多面性をどう認めるか。例えば私は背が小さいだとか、お酒をよく飲むだとかそういう面で見られている可能性もあるんですが、仕事をしている様子を見てくれている人もいて、色んな側面を見てもらえて仕事や生活やこうやって人前で話すことができるんですね。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:56:39
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

でも障害のある人は往々にして「障害があるということがその人のすべて」みたいな様に捉えられるなとすごく感じるんです。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:56:47
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

障害はその人を表す要素としてほとんどを占めてるという印象をこれまでは持ってました。障害特性は確かにあるけど、彼らを形成しているのは当たり前ですけど、生まれ持った資質や育った環境、周りの人からの影響、経験みたいなことがたくさん重なってその人になっている(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:57:02
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

そして、支援員はそういうことを理解しているのですが、一歩外に出ると障害という部分だけが前面に出てしまう。このような中で一個人としての彼らと出会う時に、間違いのない出会い方を提供してくれるツールとして、アートが存在するのでは思っています。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:57:13
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

1/f(エフ分の1)ゆらぎの本を読んだ時に、人間の脳の特徴として自分を他と違う個体と認識できる能力を持っていると。言い換えれば、他の人のことを考えて推測することを可能にする能力、そこから他の人のことを理解しようとする人間特有の心の働きがうまれるそう(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:57:33
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

これが所謂、共感といういうもの。これには言葉というものが非常に関係してるらしいのですが、往々にして知的障害の人たちは言葉が少なかったり、なかったり。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:57:57
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

だから彼らに相対する人たちが彼らのことを考えようとする心の働きが起きにくかったりするのかなぁと思うのです。しかし言葉ではなく相手の行動を通しても推測することは可能だと。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:58:37
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

ここでアートが彼らを理解しようとする心の働きを果たすのに非常に有益なのではないかと経験上思ってきました。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:58:52
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

今回の進行役のアサダさんがチラシに書いた言葉を借りるならば、「彼らと交信する回路」を得るきっかけにアートがなるんじゃないかと。この後話す、戸來貴規さんのエピソードなども、こういうことを背景に、聞いてもらえるとありがたいです。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:59:03
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

職場に採用されて二年目の23歳頃の時、施設に暮らしていたとまきあいこさんとう女性、当時で60歳くらいだった彼女が編んだ物を見せます。私が配属されていた施設は平均で言うと当時で40半ばくらい方多く割とご自身で身の回りのことはできる方々が暮らしてました (田端) #artbrut_t

2012-03-21 16:59:47
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

毎年やっているきららアートコレクションという公募展で、いつも、はたよしこさん(http://t.co/7S3LcXrf)がギャラリートークをしてくれるのですが、自分が彼らの作品を見てどう表現したらいいかわからなかったところが…(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:02:33
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でも当の藤本さんはニコニコしてるんですよね。私はその時、「そうか、オバラさんの顔を描けばいいんじゃない?」って言えばよかったのかと思ったんです。何気に言うのはよそうとか思いつつ時折また失敗してって感じを繰り返してました。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:04:16
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そしてこの後、施設から法人の事務局のような部署に異動した。今思えば法人全体の運営の仕組みとか事業の進め方を知ることが出来たのでよかったのですが、その当時は施設現場が一番と思っていたので嫌でしょうがなかったんです。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:05:15
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

そこの部署に居た時に戸来貴規さんの「にっき」の存在を知りました。ご本人が手放さないのでなかなか表には出しにくいらしいという情報も。でもその時私も若かったからか「手放さないはずはない。きっと方法があるはずだ!」と思ったんですね。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:05:25
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

きららアートコレクションに戸来さんが出展できるように取り組んだ。自分も異動して現場に戻ったこともあり身体を慣らすこともあったり。何事にも積極的な先輩職員に相談したり。一緒に戸来さんの部屋に訪れたんです。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:06:12
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

意識的にお部屋を訪ねていって戸来さんが嫌がらない範囲で作品を見せてもらう。戸来さんが定型の言葉のやりとりを好む方だったのでそういったやりとりもして、段々見せてくれるようになっていったんですね。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:07:07
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

人に見せるために描いているわけじゃないので当然「出展する」ということの意味がわからない。だから出展することを理解してもらうことは難しい。なので「にっき」を貸してもらおうとしたがいつ返ってくるかも不安。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:07:44
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

どう使われるかも見通しがつかず、見通しがつかないことは自閉症の人にとって大変不安。そこで作品をがらっと変えて思い切って「ちょうだい」と言ってみることにした。「ちょうだい」は戸来さんにも伝わる言葉。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:07:52
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

戸来さんとの定型のやりとりの中にこっちが「にっきちょうだい」って言うと戸来さんが「いーよ」というのが加わる。そのやりとりが二週間くらいたった時にジェスチャーもまじえてまた「にっきちょうだい」と言ってみた。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:08:21
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

そしたら戸来さん自ら「にっき」を納めているケースから取り出して綴り紐をといで、一番上にあった「にっき」をくれたんです!しばらくは「かえして」って言われるかなぁと思っていたけど言われることはなかったんです。(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:08:31
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

戸来さんの制作風景が収録されてますので、是非ともこちらをお買い求めください!http://t.co/QBp9pFqY #artbrut_t

2012-03-21 17:09:07
アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

作品が世に出てからの戸来さんの変化について。制作スタイルは変わらなず今も描き続けていると職員さんからも聞いています。最初に出展したきららアートのあとに、様々な展覧会に声かけされるようになったのですが、(田端) #artbrut_t

2012-03-21 17:09:16