@nosuke_pooh 氏による東博「ボストン美術館 日本美術の至宝」期間中の本館展示案内
- kasamashoin
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今日は、ひとつめの非常勤先がさっそく休講(大学都合)。何だか気勢を削がれるけれども、せっかく時間が空いたので、ボストン美術館展に行く!
2012-04-20 11:32:17東京国立博物館特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」。典籍は『吉備大臣入唐絵巻』『平治物語絵巻』のほかに、『地獄草紙』断簡(奈良博蔵本のツレの由)と、快慶作・弥勒菩薩立像の像内納入品『弥勒上生経』『宝篋印陀羅尼経』合写1巻(文治6年書写奥書)の2点。
2012-04-21 00:12:30『吉備大臣入唐絵巻』巻4末尾に「寛永十三年」「亜槐藤(花押)」すなわち烏丸光広の奥書極あり。その素晴らしい筆致が絵巻の風格をさらに高める。それにしても光広の奥書極は転写も含めて相当数見出されるのではないか。一体どれだけの典籍を眼にし、鑑定していたのだろうか。
2012-04-21 00:25:53東京国立博物館本館展示も頗る充実、極めて圧巻。『平治物語絵巻』ボストン美術館本のツレたる六波羅行幸巻(空いているので、ものすごくじっくり鑑賞することができます)のほかにも、古筆の名品の数々を出品。
2012-04-21 00:43:19東博本館展示。「吉備由利願経」1巻。巻頭部分の蔵書印2顆、摩滅のため判読不能、ただし解説によると「西大寺四王堂」旧蔵の由。『不同利益縁起絵巻』1巻。祭壇前で、チョコンと正座するもののけたちが、ユーモラス。
2012-04-21 00:49:17東博本館展示。伝行成筆『敦忠集』断簡。飛び雲料紙。書き入れ「勅」は定家筆。よってもと冷泉家本。伝公任筆砂子切『業平集』断簡。もと三十六人集のうち。同じく砂子切『兼輔集』断簡。こちらは定信真筆の由。また伝寂然筆・定家加筆村雲切『貫之集』断簡、伝俊成筆加賀切『元真集』断簡。
2012-04-21 00:55:35東博本館展示。伝為家筆『高光集』断簡。鎌倉時代中期写。とても美しい梅花文雲母刷料紙。初めて実物を観ることができた。類筆同料紙の『信明集』1帖(北村美術館蔵)があり、また『道真集』断簡(国文研ほか蔵)がある。
2012-04-21 00:59:01東博本館展示。「人麿蔵」の兼房夢想系と維摩型系とが1幅ずつ。ともに鎌倉時代作の由。また業兼本『三十六歌仙絵』断簡・順、『時代不同歌合絵』断簡・行平、俊成本『時代不同歌合絵巻』断簡・素性。極めつけは佐竹本『三十六歌仙絵巻』断簡・小町と興風の同時出品!眼福、眼福。
2012-04-21 01:08:06東博本館展示。個人的に最も意表を突かれたのが、天文8年尊海自筆「尊海渡海日記屏風」。中国より持ち帰った瀟湘八景図屏風の裏面に書写。尊海は厳島大願寺住持の由。このあたり全く不案内だが、古筆の伝称筆者として名の顕れる「尊海」と同一人物?要調査。
2012-04-21 01:16:23@ishizaa いや、まだ出ていなかったんです。ワタシも気になってたんですが。ただ、やや急ぎ気味だったので、もしかしたら見落としているのかも…(泣)。
2012-04-21 01:32:16