がれき広域処理反対漫画をめぐって4:2012年4月
→▼ガレキ問題を漫画にしました。〔2012年04月01日〕|内美まどか http://madoka8madoka.seesaa.net/article/261606728.html
「でもよく考えてみて 全国にお金をバラまくより現地で処理する方が/東北に雇用が生まれ 東北の為になるわけよ」 ――すでに先にもコメントした。
2012-04-06 02:25:45東北に雇用という。仮に現地に処理施設を増設したとする。そこから生じる雇用はどの程度と推計できるか。また、そこに生じる「雇用」は処理完了とともに消滅することになるのか。そうした時限雇用の希望者はどの程度存在するか。(被災地雇用に関しては、たとえば失業保険をめぐる状況等も参看せよ)
2012-04-06 02:27:35すなわち、ここで言われる「雇用」は 瓦礫処理が完了するまでの期間に生じる一時的なもの と見なすのが妥当である。ならばそれは広域処理による処理完了の前倒しで被災地に生じる経済的価値(また雇用の総量)よりも大きいことが論証されねばならない。
2012-04-06 02:28:53問題は復興財源の内いくらが全国にバラまかれるのか、その具体的な額であり、それが瓦礫の早期撤去が被災地に生む経済的価値に見合うか否かであり、それと現地処理で生じるという雇用の総量の価値との比較である。見合うならば「全国にお金をバラま」くことこそが「東北の為」である。
2012-04-06 02:29:31なお、処理施設として仮設焼却炉ではなく恒久施設を増設するならば雇用が持続する可能性がある。 その場合は、建設に要する時間(土地の確保を含む)、がれき処理完了後の運転維持費が計算され、また平常年の東北の平均廃棄物量に対して妥当な経済的価値を持つか否かが評価されねばならない。
2012-04-06 02:30:34もちろん、条件によりその経済的価値は変化する。単純な話、東北に高性能焼却炉を増設し、近隣地方のゴミ処理を請け負うなら、他地方はゴミ処理のアウトソーシングができ、東北はそこから継続的に利益を得られる。その価値は高い。さらに将来の災害時には東北で災害廃棄物の大量処理も可能であろう。
2012-04-06 02:31:20いずれにせよ、現地処理で東北に生まれると称する「雇用」の経済的価値は、無前提に「東北の為になる」とは言えないし、「全国にお金をバラまく」よりも「東北の為になる」とも言えない。 それは検証を要する仮説にすぎない。
2012-04-06 02:34:46感情論。 震災一週間後には、「支援」と「ボランティア」による被災地雇用と経済活動の圧迫と、その適切な妥協点、解決策、語り方について悩まされていた身にしてみれば。今さら何が「東北の雇用が大切だからがれき広域処理に反対です」だ。ふざけるのもたいがいにしろ。
2012-04-06 02:43:59
いかがわしさの起源について。 ▼ガレキ受け入れが東北復興の為になるって思ってませんか? http://t.co/6cpo80L ▼http://t.co/PHNbTET
2012-04-08 17:51:49 →▼ガレキ問題を漫画にしました。: まどかのメモ帳 http://madoka8madoka.seesaa.net/article/261606728.html
→▼ガレキ受け入れが東北復興の為になるって思ってませんか? : とある原発の溶融貫通(メルトスルー) http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/6056186.html
物語。 がれき広域処理の推進は東北復興財源1.6兆円を狙う利権集団の画策である。しかも危険物質による複合汚染と放射線汚染によって焼却しては汚染が拡大してしまう廃棄物なのに、全部燃やそうとしている…。がれきを現地処理すれば東北に雇用が生まれ、東北の為になるのに……
2012-04-08 17:52:14
曰く; 「ガレキの使い道としては//南相馬市役所が考えている/『燃やさないで』/ガレキを次の津波をくい止める為の防潮林や防風林の為のマウントに使用するのが一番現実的だと思うわ」 「燃やしても放射能はなくならない…/むしろ拡散するだけ!/という事を念頭に入れて下さい!」
2012-04-08 17:52:35現地処理なら東北に雇用が!との主張に続く部分。焼却処理は各種汚染を拡散するため不可である。スジが通っている。 すなわち、被災地には2300万トンと推計される瓦礫をマウントとして利用する用途と、そもそも埋め立てる土地がある。らしい。「一番現実的」なのがこの限られた用途なのか。
2012-04-08 17:54:14ここで問題は、提案されているアイデアの是非や実現性にあるのではない。それを「一番現実的」と言い、2300万トンという膨大な量を処理できると語れてしまう想像力の質である。 当然、瓦礫の性質など検討されない。(いったいそれに利用できるのは津波瓦礫のうちどれほどだろう?)
2012-04-08 17:55:06なお、漫画では基礎(マウント)となっている「ガレキと土」の中に、防潮林の樹木の根が下りている絵が描かれている…。 危険物質による複合汚染&放射線汚染が!と焼却処理の危険を主張したのであれば、石棺詰めにして高レベル放射性廃棄物と同水準で取り扱え、とでも言ったほうがまだ理屈が通る。
2012-04-08 17:56:44
というか話は単純で。震災がれきを焼却もせず、埋め立てだけで処理できるほどの土地が被災地に余っているなら、そもそも瓦礫処理問題それ自体が、生じない。それだけならまだしも、防潮林・防風林の基礎工事でどれだけの瓦礫を消費できるかなど、少し想像すれば量が限定されることはわかるだろうに。
2012-04-08 18:13:44もちろん。 このテキストが“いかがわしい”のは、そこで主張される「一番現実的」な方法では がれき全量を処理できないことが論理的に推定できるから、ではない。
2012-04-08 18:51:29いかがわしさは、まるでがれき全量を現地処理できる証拠であるかのように、こうした限定された一方策を「一番現実的」などと称揚する態度、にある。 言いかえれば、現地処理すべきです、処理方法はこれから考えます!提案の一つはこれです…、ならば別にいかがわしくはない。
2012-04-08 18:53:32