竹田圭吾氏の核燃料サイクルに関するレポート

六ヶ所村にある核燃料の再処理工場等を取材された竹田圭吾氏による核燃料サイクルに関するレポートをまとめました。
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竹田圭吾 @KeigoTakeda

今朝の東奥日報。昨日の細野担当相の検討会の中間報告についての記事。全国紙は脱原発依存をメインに報じていたが、東北電と東電の東通原発、建設中の大間原発の他に六ヶ所村の再処理工場やむつの貯蔵施設を抱える青森の地元紙は核燃料サイクルを1面に。 http://t.co/QXN2WjbJ

2012-05-26 18:39:48
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東奥日報ではなく、日経の記事ですが引用

河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

“核燃サイクル中間報告を提出 原発相の私的検討会  :日本経済新聞” http://t.co/ba4k6xbr

2012-05-27 11:54:51
河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

>細野豪志原発事故担当相の私的検討会「核不拡散研究会」(代表・遠藤哲也元国際原子力機関〈IAEA〉理事会議長)は25日、核燃料サイクル政策のあり方に関する中間報告をまとめ、細野原発相に手渡した。

2012-05-27 11:55:34
河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

>核燃料サイクルの国際化の可能性を検討すべきだとして、核燃料供給体制への参入や高速炉の国際共同研究開発、他国の使用済み燃料の処理受け入れに言及した。

2012-05-27 11:55:42
河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

>同研究会は原発相が核燃料サイクル政策のあり方について検討を依頼していた。原発相は同報告を原子力委員会に提出し、原子力政策の議論の材料にしてもらう方針だ。

2012-05-27 11:55:56
河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

>中間報告は原子力・核燃料サイクル政策について「内向きな一国主義から脱却し、グローバルな視点を導入することが必要」と指摘した。

2012-05-27 11:56:11
河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

>そのうえで安全、保障措置・不拡散、セキュリティーの「3S」に関する政府の規制体制のほか、日本原燃などが進めてきた事業体制を3年以内に徹底的に検証・改革することが必要とした。

2012-05-27 11:56:26

細野氏のウェブサイトより件の報告書

河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

“核不拡散研究会より報告書を受領 - 細野豪志ホームページ” http://t.co/1n3r4XK3

2012-05-27 12:03:00
河内家獅子丸 @dancer_in_tokyo

核燃料サイクルの検証と改革 ~原発事故の教訓とグローバルな視点の導入~ (中間報告書) 平成24年5月25日 核不拡散研究会 / “fukakusan.pdf” http://t.co/J4pPTADO

2012-05-27 12:04:40

以下、竹田氏のレポート

竹田圭吾 @KeigoTakeda

核燃料サイクルの「国際化」というのは、他国の使用済み核燃料をもらって再処理して送り返し、その手間賃をもらうビジネスにすること。細野報告には国際貢献みたいなもっともらしい説明がつけてあるが、要するに破綻同然の日本の核燃料サイクル事業の延命、縮小清算処理策として出てきた案だと思う。

2012-05-26 18:49:15
竹田圭吾 @KeigoTakeda

核燃料サイクルは破綻してるという前提に立てば再処理ビジネスの海外展開というのは当然浮かぶ発想で、僕も昨日六ヶ所で原燃関係者などに同じ質問をした。原燃としては「考えていないし、日本が特例的に濃縮や再処理を認められている状況からすると難しいのではないか」とのことだった。

2012-05-26 18:58:51
竹田圭吾 @KeigoTakeda

核燃料サイクル「国際化」の続き。今後40年間で原発が50基前後になる中国はすでに自前の再処理工場建設に動き出しているが、欧州の中小国や東南アジアなど数基しか持つ計画のない国々は採算がとれないので、日本の再処理請負ビジネスは成立する。

2012-05-27 08:53:02
竹田圭吾 @KeigoTakeda

核燃料サイクルの「国際化」は、プルトニウム拡散防止の観点から提唱された「国際原子力パートナーシップ」の主旨に沿うので、理解を得やすいかもしれない。しかし米英仏が諦め、日本でも「数兆円をどぶに捨てる」再処理事業や先進炉計画そのものが空論で経済合理性の面で破綻しているとの見方も強い。

2012-05-27 09:00:21
竹田圭吾 @KeigoTakeda

あと、使用済み核燃料と放射性廃棄物の話。廃棄物は高レベル(濃度)と、地表近くにドラム缶ごとコンクリ詰めればいい低レベルに分かれるが、実は比較的濃度の高い低レベルというのがあり、「余裕深度処分対象の低レベル廃棄物」という名前がついてる。「ちょっと深めに埋めないとまずい」という意味。

2012-05-27 09:29:41
竹田圭吾 @KeigoTakeda

六ヶ所の施設で原燃の関係者になぜ「中レベル」と呼ばないのかと質問すると、「国の定義が高と低しかないからです」と答える人と、「フランスではABCと分けてるんですけどね」と答える人がいる。不都合なことはなるべく説明しようとしない人と、事実は事実として説明しようとする人が混在している。

2012-05-27 09:36:08
竹田圭吾 @KeigoTakeda

で、その「中レベル」廃棄物の貯蔵処分の実験坑道も見てきた。地下100メートルほどに十数メートル径のトンネルがあり、数百年埋めておくための試験調査を行っている。高レベルの地層処分は数万年以上、低レベルは300年とされる。「江戸時代から現在までくらいですね」と言ったら苦笑された。

2012-05-27 09:45:05
竹田圭吾 @KeigoTakeda

ちなみに「核のゴミ」と呼ばれる高レベル廃棄物の処分実験は、北海道の幌延町と岐阜県の瑞浪市で行われている。幌延では以前から「そのまま処分場になってしまうのでは」という警戒があり、先月も道新が1面トップで「処分場誘致の動き 商工業者ら期成会準備」と報じた。

2012-05-27 09:55:39
竹田圭吾 @KeigoTakeda

核燃料再処理のほうが「着手から20年間と設備費2兆円かけてまだ稼働しておらず事業継続にあと十数兆円かかる」という、民間ならとっくに墓場送りのプロジェクト化してるのに対し、廃棄物や使用済み燃料の貯蔵処分に関する研究検証はことほど左様に着々と進んでいるように見える。

2012-05-27 10:03:47
竹田圭吾 @KeigoTakeda

原燃のスタンスは「使用済み燃料を預かっているのはあくまで再処理のため。最終処分をどうするかはニューモさん(=原子力発電環境整備機構、使用済み燃料と高レベル廃棄物の最終処分を専門事業とする独法)の仕事」。

2012-05-27 10:10:27
竹田圭吾 @KeigoTakeda

だが、実態として日本中の原発から使用済み燃料を受け入れている六ヶ所の施設をそのまま最終処分場として使いたいーーというのが電力会社の本音(ひょっとすると経産省も)ではないか、というのが外形的に現状を見た時に素朴に感じた疑問。いろいろな関係者に聞いたが、だいたいは一笑に付す。

2012-05-27 10:14:56
竹田圭吾 @KeigoTakeda

根拠としてどこでも説明されるのは、六ヶ所を最終処分場にはしないとした国と青森県の合意。質問前に覚え書きのコピーが用意されてるケースもあった。で、重ねて聞く。安全に貯蔵管理する技術があり、現に中間貯蔵施設をむつに建造してる。安全なので最終処分も大丈夫ですとなぜ県や村に言えないのか?

2012-05-27 10:22:17
竹田圭吾 @KeigoTakeda

六ヶ所村は人口11,000人で一般・特別会計合わせた年度予算が110億〜130億円とべらぼうに大きい。収入の半分以上が電源三法立地交付金。再処理施設の本体と関連業種で数百人が働く。

2012-05-27 10:32:32