- elbow_kata
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火消の頭ってなァ、町内の顔役でよ。どんな揉め事も頭が顔だしゃァ丸く収まるってェくらいの貫録と、信頼があった。 #江戸の色男
2012-06-26 23:25:31力士は年に二十日間しか働かねぇッてェのに、金持ちで気風もよく豪快に遊ぶ。太った体も懐があったけぇ証拠と見られていた。その上、土俵上の姿が見せ処だからってぇんで、肌を磨き込んですべすべの人間が多いときたもんだ。 #江戸の色男
2012-06-26 23:32:12さて、最後の与力だが…現代でも時代劇を見りゃ「八丁堀」なんて呼ばれてるが、その名の通り下町に住んで、町人との付き合いが多く言葉遣いも町方の言い回し。禄は二百石だが副業で懐も暖かく、粋な遊びもする。とくりゃァ、モテねぇわきゃねェな。 #江戸の色男
2012-06-26 23:39:21江戸ってなァ、本来武士の街、男の街だった。男の街ってこたァ、女は少ない。つっても、俺のいた頃には男女の人口比は解消されちゃいるがな。とは言え、上の人間が複数の女を囲っていたこともあり、生涯独身の男も少なくねェ。そんな江戸でいかに女にモテるか。 #江戸の色男
2012-06-27 23:44:03まずはとっつきやすく、見た目だ。昨夜、月代は青い方がいいって言ったが、反対に髭の剃りあとが青いのは嫌がられた。特に鼻と口の間が青いのは田舎モンに見えるってな。だから髭が濃い奴は、剃るより抜いたほうが好まれる。 #江戸の色男
2012-06-27 23:48:51現代とは違って、俺達のいた時代は髷を結ってる。つまり髪を結いあげてる。その為に耳が意外に目立っちまうんだ。その為に、耳は念入りに磨き込んでおくもんだ。 #江戸の色男
2012-06-28 00:14:43髪型は、マァ髷なわけだが。この髷はいつも「二日前に床屋へ行った」ような状態を保つのが一番いい。あまりキッチリし過ぎるのもいけねぇってことだな。 #江戸の色男
2012-06-28 00:24:39ちと時間ができたんでな。余暇、といやァ大店の倅だが。こういう男は俺なんかと違っておっとりと構えてるのが良い。らしい。それでいて銀煙管を持ってりゃ言うことなしだな。 #江戸の色男
2012-06-28 13:56:56着てるものは全体的に黒っぽく揃えるがよくよく見りゃ上等な生地。もちろん有名呉服店なんぞで買ったもんだ。着物や羽織の丈は長めで。 #江戸の色男
2012-06-28 13:59:24一見黒尽くしで地味に見えるが、羽織の裏、羽織ひも、裾回し、衿、帯、小道具なんざに唐渡りのもんを使ったりする。金持ちならでは、だな。 #江戸の色男
2012-06-28 14:03:43こういう奴らは、一目惚れが多いな。気に入りゃァ、その時に相手の女の袂へ和歌を入れる。てめぇで作ったもんのほうがそりゃ喜ばれるだろうが、和歌が不得手な奴は先人の力に頼ればいい。下手に変な和歌を詠むよりはいいだろう。 #江戸の色男
2012-06-28 14:07:25それで親しくなれりゃ、芝居の桟敷席を押さえて誘う。女は芝居が好きだからな。更に幕間に贔屓の料理人に作らせた弁当を食らう。 #江戸の色男
2012-06-28 14:10:20が、そこまでしても上手くいかねぇ奴らも勿論いる。そういう時はどうすんのか。なに、【恋患い】で寝込んじまや、あとは番頭がなんとかしてくれるってェ寸法よ。 #江戸の色男
2012-06-28 14:13:26さて。一般の町人の場合だ。こちらは金をかけなくても、清潔感を心がけている。あくまでも、さわやかな笑顔が売りだ。 #江戸の色男
2012-06-28 22:48:22着物は、はっきりとしたタテ縞を少し身幅を狭く仕立てると細身に見えることから好んでいた。なんせ当時は何でも人力だからな。普通に生活しても、皆それなりに筋肉がついて体が大きかったことから、どちらかってェと細身の男がモテんだよ。 #江戸の色男
2012-06-28 22:51:58さらにこの着物を、腕まくり、裾まくりなんかをしてさり気ない色気を見せる。そして履物に拘る江戸ッ子は、いつも新品の下駄を履いていた。 #江戸の色男
2012-06-28 22:54:44こんな町人が女にモテようと努力したことは、まずは三味線や唄などを習う。これを教えてくれるってェお師匠さんが美人で評判の元芸妓だったりするんだが……いや、一先ずそれは置いておき、これで美声ならかなりモテる。粋な恋の唄なんかがいいな。 #江戸の色男
2012-06-28 23:00:16