CGA特別講義世界的超大ヒット作品を生み出す「Weta Digital」のリードテクニカルディレクターによるVFX大作のワークフロー最前線
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最初はうまくいかない。それをレポートしたりする。ライティングは、レンダーエレメントが出来たらパブリッシュする。ショットのパスを、enviroment、背景、水等に分けてレンダリング、キャラクターをパブリッシュする(これはキャラクターを1パスでレンダリングするという意味かと)。
2012-08-03 00:16:43コンポジット部署の話。コンポジットデパートメントは納品前の最終。最後の方だとかなり忙しい。ライティングの時点で上がり具合が分かるので、ライティングが簡単なコンポを組んでレビューする事もある。コンポジットは最終調整。ライティングとコンポジットの部署は緊密に連携する。
2012-08-03 00:19:15Nukeのファイルをパブリッシュしてやりとりしたりする。コンポジットからNukeのファイルを渡し、それをライティング側でアップデートしたりもする。
2012-08-03 00:20:25コンポジットの部署は、ホビットや猿の惑星があってホッとしている。フル3Dだと余り作業がないので縮小傾向だった。コンポの人がテクスチャに移動したりした。ピーター・ジャクソンはデジタルに配慮しない撮影をよくする。キングコングでグリーンスクリーンから女優が外れたまま撮影したりする。
2012-08-03 00:23:10そしたら白い壁をマスク抜きしたりしないといけない。コンポジットの作業がヘビーになる。また、ホビットではロード・オブ・ザ・リングより前の時代設定なのに、俳優が歳を取っていたりする。そのため皺をコンポジットで取ったりしている。かなり大変な作業。
2012-08-03 00:24:51Q,レンダーファームでどの程度重い処理をした事があるか?A,映画のはじまりだと凄くレンダリングに時間がかかる。1枚1日で終わらないとか。それがどういう訳か色んな人がオプティマイズして、最終的には30分でレンダリング出来たりする。
2012-08-03 00:26:58これをJoeがどう考えているのかは知らないが、最後の最後でギリギリそういう処理時間になったりする。不思議。
2012-08-03 00:27:30この流れをパイプラインというが、このパイプラインの構築にアバターは三年ぐらいかかったりした。みんなこのパイプラインの構築に時間をかける。色んな部署が噛み合うのがギリギリ最後の状態の時。ファイナルのショットは最後の2,3ヶ月で一気に上がる。
2012-08-03 00:29:04映画会社との契約で完成時期は決まっているが、Joeは最後までクオリティを上げたいので、最後の最後に一番高いクオリティの高いものを上げたいと考えている。最後のギリギリまで詰める。
2012-08-03 00:30:08コーディネーター部署の話。アーティスト間の調整、打ち合わせのノートを取って、データベースに載せ、スケジュール管理を行い、アーティストの尻を叩く。
2012-08-03 00:34:13Facility部署、CPU・データ管理。コード部署、プログラミング。R&D部署、R&D。コードとR&Dは余りスケジュールのプレッシャーを受けない。
2012-08-03 00:34:49次に人事階層の説明。トップがSenior VFX SupervisorのJoe Lettiri。次がVFX Supervisorで次がCG Supervisors、部署ごとのSupervisors、Lead、Artistと続く。階層構造的にはシンプル。
2012-08-03 00:41:59WETAが優れているのはコミュニケーション。Joeの意見が全体に行きわたるのが非常に速い。Joeは元々ILMにいて、ROTRでWETAに来た超人的な人。色んな事を全て見渡せる人。もともとはシェーダーの人。すべてにおいてコメントする。すべてにおいてゴーサインを出す。
2012-08-03 00:44:14最後のライティングがおかしいとか、クリーチャーの筋肉の動きがおかしいとか、そういうのにもレビューを出す。
2012-08-03 00:44:48例えばSIGGRAPHでこういうツールが研究されているから、いち早くこれをプロダクションに持ってきたいとか、そういう指示を出したり流れを作る。
2012-08-03 00:45:43ショットを見てコメントを出すというシステムが非常に効率が良いのは、一人の意見に何も邪魔が入らないで動けるから。Joeの下にVFX Supervisorが5,6人、その下にSupervisorとか、その下に部署ごとのSV、リード、アーティスト、この程度。アップルで言うならジョブス。
2012-08-03 00:48:51ライティング部署について。アニメーションとかモデルとかレイアウトとか来てショットにはめるが、WETAにはアンサンブルシステムがあって、バウンディングボックスでシーンにはめて、アンサンブルシステム=リファレンスシステムを作る。これで階層構造を辿れる。それに基づいてライティングする。
2012-08-03 00:52:54WETAは現在Rendermanを使っているが、(多分シェーダーを)あてるツールでエクスパレットというのがあって(これって標準のツール?Palette manager の事?)、読み込んだボックス(バウンディングボックスの事だと思う)にエクスパレットを使って当てる。
2012-08-03 00:55:58(このあたりでRendermanの説明があるのですが、かなり駆け足だったのでちょっと曖昧です)Ribファイルを吐き出すツール、ファイル管理ツール、などがあり、enviromentパスとかそういうパスを作って、パレットを開いてシェーダーに変更をかける。履歴はトゥイック?に残る。
2012-08-03 00:59:18(Rendermanの説明は結構重要な事を言っていたと思うのですが、ツールに馴染みが無い上に早足なので聞き取れないところが多かったです)それらを管理するのがエクスパレット。
2012-08-03 01:00:24最近の傾向として、ポイントクラウドを多用する(これに関する質問があったのですが、前のツイートで先に書いてます)。前はシャドウマップだったが、今はポイントデータ。レイトレースのシャドウもポイントデータにする。そういう事によってリアルに近いシャドウを作れる。
2012-08-03 01:02:17ポイントクラウドデータにするソフトでPantaRayの話が出ました。 http://t.co/BkFYy7hT ここで触れられているツールの事だと思います。
2012-08-03 01:05:04ダイレクトの光から反射された光、床のポイントデータをとってそれをライトソースにする(反射途中のものをライトソースとしてベイクするという事だと思います)。TINTINでも使ってる。アバターの時に採用された技術。
2012-08-03 01:06:46Q,ライティングする上で気を付けている事は?A,傾向としてストーリーラインを伝える事が重要なので、メインキャラに光を向けて、目にハイライトが綺麗に付いて、フォーカスでストーリーを説明できているか。それプラスリアリスティックかどうかとか、色々。
2012-08-03 01:08:21