10/14ピーター・バーク講演会@東洋大学
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長谷川貴彦さんのイントロダクションから、岡本充弘さんの趣旨紹介へ。事前に予定していたものに加え、近年の歴史研究のトレンドについてもバークに話してもらうことにした。#バーク講演
2012-10-14 13:41:16今は情報の多すぎる社会。(too much information)。情報の加重負担と情報への不安。例えば過去半世紀における書籍数の増大。学術雑誌の論文も増える。デジタルデータの増大は特に甚だしい。 #バーク講演
2012-10-14 20:39:13ハーバート・サイモン「豊富な情報は注意力の欠如を生みだす」。ここでバークの疑問。情報の増大、利用の増大はただちに不安や混乱につながるか? 印刷の歴史、書物の歴史を見てみよう。#バーク講演
2012-10-14 13:52:3116世紀における書物の増大。一人の人間が一生に読める本の量は常に限られている。この5世紀の間、情報におぼれ続けていた。#バーク講演
2012-10-14 13:55:55書物から知識に話を移そう。人類の経験の中で、知識が少なすぎることから多過ぎることへの以降が起きたのは中世後期。初期中世における後退。読み書き能力の衰退。ローマ帝国の崩壊、ヨーロッパとビザンツの断絶。知識の流通が遮断される。#バーク講演
2012-10-14 13:58:35古典古代の知識が失われていく。リヴィウス写本を上書きしてつくられる教皇写本。ギリシア後の知識が失われ、医学や数学の知識も失われる。初期中世に流通していたテキストの総量は驚くほど少ない。大きな図書館、修道院で300~500冊。#バーク講演
2012-10-14 14:01:53学問の中心地としての修道院。相互貸し出しサービスの存在。書物へのアクセスが困難であったため、熟慮しゆっくりと読むことの習慣が発達する。節をそらんじたりする。#バーク講演
2012-10-14 14:04:38写本作成、貸し出しにまつわるトラブルの書簡が残る。貸し出し移動中の写本をねらう盗賊の存在。ものとしての書物それ自体が稀少で高価な時代。 #バーク講演
2012-10-14 14:07:38交易、都市、大学の勃興で状況が変わる。図書館の増加。女子修道院や大学に置かれる。手写本の商業的増産が起こる。口述筆記による手写本の大量生産。ドイツで観測できる。 #バーク講演
2012-10-14 14:10:28読者たちの対応。書籍の増加に対応するために編み出された4つの手段。百科事典、集成、概要・抄録、アルファベット順索引。 #バーク講演
2012-10-14 14:11:54トマス・アクィナス『神学大全』をみよ。もっとも著名な集成。要約してもなお大量の情報。そこから索引の必要が生まれる。 #バーク講演
2012-10-14 14:16:4221世紀における知識の過剰はかつてないもの。しかし過剰な情報に囲まれる経験はすでに人類を苛んで来たものなのだ。歴史の記録からそれがわかる。 #バーク講演
2012-10-14 14:18:04現在への関心から過去への問題意識も変わる。そこから考える7つのトレンド。1つ目。文化の交流・交換、文化間の遷移と融合の歴史への関心の高まり。移民の増大や多文化主義にまつわる議論の高まりが背景にあるだろう。 #バーク講演
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