現代マンガ図書館から受け継がれたもの
- misonikomioden
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この展示のために新たに作ったものばかりの展示内容だったため、会期終了後「返す」あてがなかった。欲しいところを募ると手は上がるが4トントラック6台分という量を聞くと話が終わる、の繰り返し。
2012-10-14 16:46:41そんな中あるところからこの展示物を収める施設自体を新たに作ってはどうかという話が。しかし実際考え始めると逆にOTAKU展の中身を常設するだけでは施設として恒常的に維持できないということで、コミケ準備会の保存している見本誌を収めるというアイデアが出てきて米沢氏と相談。
2012-10-14 16:51:03一方、内記さんとも、もし恒久的な施設ができるなら現代マンガ図書館をそこに移設というようなことは可能かと相談。
2012-10-14 16:53:57どちらからももし本当に恒久的な施設になるなら…と前向きな返答。これに基づき、千代田区の廃校を使って施設を作ることを構想。区や地域住民に提案し始めたが賛否両論あり1年くらい一進一退。そんな中米沢氏がお亡くなりに。
2012-10-14 16:56:55米沢氏のコレクションもその施設ができるなら…という話に。一方、明治大学が国際日本学部を構想、森川さんに教員として声がかかる。その際、この施設の構想を話すと移転する付属中学・高校の建物を使ってはとの話が。
2012-10-14 17:01:22付属校の施設の増改築はすぐには進まないということになった中、明大が買った小さなビルをまずは米沢嘉博記念図書館に、という方向性。
2012-10-14 17:02:32しかし、全体の構想として重要なのは、内記さんの貴重なコレクションをはじめ、マンガ・アニメ・ゲーム等の資料きちんと保存継承していくこと。
2012-10-14 17:07:53だが、麻生政権時代の「国営マンガ喫茶」をめぐる議論を見ても分かるように、公的な施設として大きなアーカイブを作ることを正当化するロジックを立てるのは、そう簡単ではない。
2012-10-14 17:09:16表さんももとは京都国際マンガミュージアムに準備段階から携わってきた。準備の会議の中での内記さんの発言から、いいものも悪いものの分け隔てなく何もかもとにかく残せるだけ残すのだという考えを受け取ってきた。
2012-10-14 17:15:52松本零士氏をはじめ北九州市ゆかりの作家の顕彰と、小倉駅の北口エリアの活性化という大きな目的。ゆかりの作家は、若い現役作家や、これから育って行く人も積極的に目配り。
2012-10-14 17:25:01収蔵庫の関係もあり、アーカイブとしての機能はそんなに強くないが、開架で閲覧してもらえるスペースは重視。京都のコンセプトの継承。市民からの寄贈、館での購入のほか、京都に寄贈されたもののうち副本にあたるものも寄贈してもらっている。
2012-10-14 17:26:56「残す」ということと「見てもらう」ということ、資料の保存という観点からは矛盾する二つの機能をあえて引き受けるのも内記さんの考えと通じる。
2012-10-14 17:28:44閲覧スペースではただ本を置いて読んでもらうのではなく、来館者同士でお薦め本を紹介し合える仕掛けを考えるなど、来館者同士のコミュニケーションを工夫している。
2012-10-14 17:30:21閲覧用図書にビニールカバーをかける方法は、現代マンガ図書館のそれを採用。一般的な図書館で使われているもっと堅牢なカバーリングの方法もあるが、議論の上、内記方式を採用。
2012-10-14 17:33:07本そのものにブッカーと呼ばれるビニールカバーを貼ってしまわない、という「元の形のままの維持」にこだわったことが、当初図書館勤務経験のある司書さんに十分理解してもらえていなかった。表さんにとっては内記さんの考えがあまりに当たり前になっていて、きちんと言語化して説明できてなかった。
2012-10-14 17:36:10「漫画」という資料の特性に合わせて作っていくと、図書館のようで図書館でない、博物館のようで博物館でない、というある意味あいまいな施設になってしまうが、そこをきちんと漫画に特化した施設として確立していくことが必要。
2012-10-14 17:39:04米沢嘉博記念図書館|米沢嘉博記念図書館開館3周年記念イベント「現代マンガ図書館から受け継がれたもの」 http://t.co/jiy1uaPA
2012-10-14 17:39:46国会図書館では単行本のカバーを廃棄してしまうことに対する内記さんの怒りという背景の説明が森川さんから。
2012-10-14 17:39:56ここからディスカッション。森川さんから各地にいろんなマンガ関連施設ができるなかで、各施設の特性に偏った資料収集が行われることがたくさん増えていくと、そこからこぼれおちるものもあるのでは?との疑問。
2012-10-14 17:42:16吉村さんは、どんどん施設に増えてもらって、お互いの館で重複するものがあっても、とにかく広く浅くたくさんあちこちでカバーしていくことが緊急と。
2012-10-14 17:43:20森川:公的な施設に向かないタイプのマンガの収集に対して準備段階でどんな議論が?表:当初はあったし、それは踏まえているが、ミニ秋葉原的なビルに入ることが決まってから、地域活性化が前面化し、その種の懸念はあまり聞こえなくなった。
2012-10-14 17:45:34