「白隠展」ブロガーナイト ─白隠の魅力に開眼せよ!!─
昨晩はBunkamurザ・ミュージアム「禅画に隠されたメッセージ 白隠展」へ。達磨部屋なる達磨絵に囲まれた一隅で、監修者の山下裕二先生や企画の広瀬麻美さんにTak(たけ)@taktwiさんが話を聞くイベントを拝聴。ぎょろ眼の中に長時間身をおきながら、わくわくするお話が続いた。
2013-01-08 13:49:40【山下裕二先生の白隠話1】(勝手にまとめ)江戸時代中期の禅僧、白隠慧鶴(1685〜1768)。誰にも師事せず独学ながらも、空前絶後のユニークな作品を大量に残した。多作という点では、日本美術史上右に出るものはそういない。現存作品は数千点、おそらく生涯で1万点は描いているだろう。
2013-01-08 13:51:36【山下裕二先生の白隠話2】ところが、白隠は、日本史の教科書にも美術史入門書にも、名前が出てくることは少ない。遺した作品の質の高さと、認知度の低さのギャップにおいて、現在自分が考えうる最大のものが「白隠」といえる。まだまだ研究途上なので、今後若い研究者が取り組んで行って欲しい。
2013-01-08 13:53:38【山下裕二先生の白隠話3】禅画では、仙崖とよく並んで称されるが、あり方がまったく違う。禅僧として仏の教えを伝えるために、求められるままに描き、すぐにひとにあげていたようだ。白隠が絵を売ったという記録はない。突出していて説明がつかない富士山のような存在で、山脈に連なるひとではない。
2013-01-08 13:58:11【山下裕二先生の白隠話4】展示は、12年前から考えていたが、本展監修者(二人で監修)の芳澤勝弘教授による地道な作品調査に負うところが大きい(著書『白隠禅画墨跡』には1000点以上収録‼2009)。全国の寺や個人が所蔵しており、散在しているため、調査にべらぼうの労力がかかったのだ。
2013-01-08 14:05:10乾杯おじさんがブロガーイベントに行ってきたよ。渋谷・Bunkamura ザ・ミュージアムでやっている白隠展! http://t.co/kjBfFp6C
2013-01-08 14:09:28【山下裕二先生の白隠話5】これ以上の白隠展はもうないだろう。巡回は無理そう。寺にとっては宝物なので当たり前だが、長くは借りられないし、檀家さんの了解を得るのは簡単ではなく「檀家会議」が成されたところもあった(笑)。今回は45箇所から借りた(!)が、美術の世界とは違う基準なのだ。
2013-01-08 14:15:05【山下裕二先生の白隠話6】ジョン・レノンの『イマジン』には、「想像してごらん、天国なんてない、地獄もない、上には空があるだけ」とあるが、禅思想の影響が明らか。それもそのはず、『イマジン』のビデオには、ジョンが歌う居間の壁に白隠の達磨絵が映っているのだった……(な、なんと!)
2013-01-08 14:17:57