伝説の怪物クラーケンとダイオウイカとの関係

伝説の巨大イカ、クラーケンの生きた姿が深海で撮影されるようになりました。それがダイオウイカです。 その関係についてまとめてみました。
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森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp と、とりあえず今日の原稿執筆ノルマを無事に果たしまして、何とかNHKスペシャルの時間に帰って参りました。数十秒切れたけど録画も開始。適当になんかつぶやきます。

2013-01-13 21:04:41
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 窪寺恒己博士は、上野の国立科学博物館の研究員です。当然、科博にはダイオウイカの標本が展示されておりまして、実際に見ることができます。さっきからその写真を必死こいて探しておりました。後で、見つかったら!

2013-01-13 21:14:56
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp ダイオウイカは、伝統的に北欧の海の怪物、「クラーケン」の正体と言われてきました。このクラーケン、時折「北欧神話の…」などと解説されることがありますが、記録に現れるのは中世以降であったりします……。

2013-01-13 21:17:12
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp ……と申しましても、北欧神話の一次文献であるところに「古エッダ」にしてからが中世以降の成立であったりするわけでありまして。その辺はまた別の機会があれば。

2013-01-13 21:17:40
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp クラーケンがメジャーになったのは、18世紀ノルウェーの聖職者エリック・ポントピダンが著した『ノルウェー博物誌』。それ以前のサガや物語に島のように大きな巨大な怪物が登場することはありましたが、クラーケンとは呼ばれていませんでした。

2013-01-13 21:20:12
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 『ノルウェー博物誌』によれば、クラーケンは「浮島ほどの大きさ」の動物とされます。フランスの動物学者ピエール・デニス・ド・モンフォールが、1802年にクラーケンを明確に巨大タコと解釈しました。それが、あの有名な絵です。 http://t.co/PUeRO6nY

2013-01-13 21:27:04
小栗洋子Yoko Oguri @yoko_WildChild

@Molice 『ノルウェー博物誌』によれば、クラーケンは「浮島ほどの大きさ」の動物とされます。フランスの動物学者ピエール・デニス・ド・モンフォールが、1802年にクラーケンを明確に巨大タコと解釈しました。それが、あの有名な絵です。 http://t.co/IHwLG77R

2013-01-14 07:11:18
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森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 昔ブックマークした『ノルウェー博物誌』の英訳引用文が見つからないので、文献的探索はいったんストップ。なお、大プリニウスの『博物誌』に船を襲う巨大な怪物の記述があったり、アイルランドの航海文学『聖ブランダンの航海』に、島と間違えられる巨大な生物が登場しました。

2013-01-13 21:29:58
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp とりあえず、巨大なタコとしてのクラーケンのイメージは、モンフォール以後のものです。モンフォールはまた、1782年9月に行方不明になったフランスの軍艦ヴィル・ド・パリが、巨大なタコに襲われたのだと主張しました。後にこれは、生存者によって否定されますが。

2013-01-13 21:32:51
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 右目でTV画面を観て、左目でTweetを書いているわけですが、いい具合に動きまくりますな! 博物館や水族館によっては、マッコウクジラとダイオウイカのバトルの再現3D映像を流しているところがあります。大洗水族館とか。割と遜色がない感じ。

2013-01-13 21:34:10
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 「待っていてください、教授。まだご存じない狩りをお見せします。あの凶悪なクジラには容赦する必要がありません。口と歯だけだと言っていいくらいなのですから!」 --ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』(東京創元社)

2013-01-13 21:35:10
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp ところで、ヴェルヌはマッコウクジラに何か深刻な恨みでもあったのでしょうか。

2013-01-13 21:35:33
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp メルヴィルの『白鯨』の影響ということはあるかも知れませんが(かのモビー・ディックはアルピノのマッコウクジラです)、彼がネモ艦長とノーチラス号とを用いて文章中でやってのけた、マッコウクジラの群れの大虐殺シーンからは尋常ではない執念のようなものが垣間見えます。

2013-01-13 21:35:40
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp さて、1954年公開の映画『海底二万哩』では、ノーチラス号がダイオウイカっぽい怪物に襲われるシーンがあります。このシーンは本国ディズニーランド(ワールドかも)のアトラクションに再現されているので、日本にもあるかも。 http://t.co/DWTyJtIf

2013-01-13 21:39:52
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp もう6年前になるのか。2007年2月17日、OWS(The Oceanic Wildlife Society)と科博の共催した「第4回 海のセミナー」に行ってきました。 http://t.co/80KnU3Zn

2013-01-13 21:42:26
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp このセミナーに窪寺先生も参加しておりまして、「マッコウクジラが捕食する大型イカ類」というテーマの講演を行われました。新聞やWEBニュースの文字数には収まらない貴重な「現場」のお話を詳しくうかがうことが出来たわけですが--

2013-01-13 21:43:18
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp --質疑応答の時間にて、世間的にも定番の説明になっていた「大海蛇(シーサーペント)=ダイオウイカ」説について、「生きたダイオウイカを実際に目にされた人間として、ご意見をお聞きしたい」という質問を、よりによって大トリで投げるという暴挙を敢行。

2013-01-13 21:44:17
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 近年、打ちあがったりとっ捕まったりでダイオウイカの生態が徐々に解明されておりますが、深海生物の常として体組織が非情に脆いということで「ぶっちゃけ、海面に触腕を突き出すことなんてできるのか?」と疑問に思っていました。窪寺先生よりいただいた回答は非常に明快。

2013-01-13 21:44:56
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan

ここまでダイオウイカ撮影にこだわるマッドサイエンティスト、窪寺恒己氏が、なぜ撮影にこだわるかをかつて語った名言。「われわれは結局、眼で見たもの、考えられるものしか認識できない」「だから、何とかして見てやろうと思うんです」http://t.co/5RqqXNYy #NHK

2013-01-13 21:46:11
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 「いや、ありえませんね」 即答でした。懇親会でも話をさせていただきましたので、間違いありません。「ダイオウイカ≠大海蛇」が明らかになったところで、では図鑑類などでよく見かけるこんな怪物達が何だったのかというお話が。http://t.co/cJsWYmp6

2013-01-13 21:46:46
小栗洋子Yoko Oguri @yoko_WildChild

Sea serpent reported by Hans Egede, Bishop of Greenland, in 1734. Henry Lee suggested the giant squid as an explanation.

2013-01-14 07:29:37
小栗洋子Yoko Oguri @yoko_WildChild

Source: Ellis, R. 1998. The Search for the Giant Squid. The Lyons Press.

2013-01-14 07:30:14
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 綺麗! 動いている! おいしそう! くいたい! しばらく手を止めて、美しい映像を眺めていたいと思います。

2013-01-13 21:47:27
森瀬 繚@R・E・ハワード、H・カットナー翻訳中 @Molice

#cthulhujp 御存知ですか、ドナルド・タイスン設定だと、こいつらC様の眷族なんですぜ……。とりあえず生物学的な解釈(ツジツマアワセ)についてはとうに構築済みであります……。(●,,,● )

2013-01-13 21:51:23