【コラム】一色登希彦版・漫画『日本沈没』に描写される日本社会の集団心理～なぜ人は #容易い道 を選ぶのか～ #日本沈没三巻

enigmaofsuburb @enigmaofsuburb

@tkatsumi06j うん、考えてしまいました。容易い道を選んだんでしょうね。気がついたとしてもサイレントマジョリティも多いですしね。福島みたいな事故がおきても黙っている国民が大半ですし、暴動もおきないし。自由を得るのにリスクがいるとわかった時点では子どもは戦場でしょうか。

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@akmri 私の敬愛する一色登希彦さんの『日本沈没』という漫画に、第二次関東大震災の予兆が起きたという想定で、社会の集団心理として私の言う「容易い道」を選ぶ暗黙の了解が成立するという描写があります。それは度重なる危機感にさらされた人間が求める本能的な安心なんですね。続く

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@akmri 続き。後でくわしく、フォロワのみなさんにも知っていただきたいのでその内容を転記しますが、旧ナチスドイツもそうですが、やはり人は追いつめられると安易な希望に依存するようになるのです。これが集団心理ともなれば、この心理に反するものが寧ろ異端視されてしまう。続く

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@akmri 続き。徐々に、そうした「空気」は醸成されつつあります。社会が集団心理として選択した「容易い道」を否定するのは「反社会的だ」とすら考える人間が現れてくるでしょう。これが東日本大震災と福島原発事故が私たちの心に残した深い爪痕なのです。政府はこれを手当してこなかった。続く

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@tkatsumi06j 学校なんかは確実に子どもたちに原発の話をさせませんでしたね。そのような同調がはたらきました。

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@akmri 結び。最終的に、徴兵制の復活などという極端な結果に進むのかはわかりません。しかし、日本版NSCだけでも人員不足、自衛隊も定員不足の現在では、国策で自衛隊の採用枠を増やすか、なんらかの別の制度が成立する可能性はあります。容易い道を選ぶことのリスクは自分に返るんです。了

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@tkatsumi06j 茶色の朝が現実におきないようにと思っています。

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以降、一色登希彦さん作『日本沈没』第三巻より、作品の想定で東京を壊滅においやる第二次関東大震災の前兆として起きた、『相模湾地震大津波』（想定死者21万人）の後に起きた、都心部の社会の集団心理が”容易い道”を選ぶ道筋を、必読に値するものとして連投にてシェアします。

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@tkatsumi06j 色々とありがとう。勉強します。

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#日本沈没三巻 年末に噴火した伊豆天城山、そして元旦に噴火した大島三原山は、以後も噴煙を上げ続け、富士山火山帯が常ならぬ状態にあることを知らしめ続けた。

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#日本沈没三巻 震源を伊豆大島海底とする相模湾地震津波は、相模湾内のみに甚大な被害をもたらした反面、東京湾においては1M級程の潮位の変動に止まり、また元旦・早朝という特殊な状況の為に未曾有の人的被害が生じた割には、物理的被害はさほどではなく海外線から数キロ入ればほぼ無傷であった。

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#日本沈没三巻 津波は、海外線のうす皮一枚のみを、瞬時に、深く、強く、えぐっていったのある・・・

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#日本沈没三巻 その特殊な状況、すなわち、精神的衝撃及び人的被害の大きさと、反してさほどではなかった物理被害の落差は、1月5日の仕事始めより動き出した日本の、とりわけ、首都圏の人々の中に、奇妙なふたつの特徴となって現れた。

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#日本沈没三巻 これほどの大災害となれば世界的大事件。人々の衝撃は大きく、当然のように、刻々と更新されるニュースに・・・誰もが鋭敏に注意を向け続けた。一方出、20数万という行方不明者は、首都圏人口として数十人にひとりの割合。

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#日本沈没三巻 大企業の広いオフィスのワンフロアにあってみれば、1名もしくは2名の人間が、カゼで欠勤か休暇で休みとしった程度に”席を外している”ように見えなくもなかった。

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#日本沈没三巻 もちろんその”仲間”の不在を礼儀正しく心配し、嘆き、悲しみした後、それでも人々は”社会的直感・合意”に従い、”この日常は続ける事ができる”と判断し、絶妙の呼吸で、大災害という異物を飲みこみつつ、明日もまた変わらぬ日々を過ごし始めようと合点したのである。

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#日本沈没三巻 国内の地方における大事件・大災害、地球上での何処かにおける戦争・大災害と同じように、日本の首都圏という社会は、言いようのないストレスを、誰もが等しく飲み込み合う事を暗黙条件として、この出来事をぎりぎりのところで”他人事”に留めたのである。[以上、引用終わり。]

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#日本沈没第三巻 に描かれる、社会の集団心理が暗黙の合意を得る描写、いかがでしたでしょうか。この作品が発売されたのは06年。まだ誰も、この規模の津波被害でることなど予測していませんでした。様々な設定、状況は異なりますが、人々の置かれる状況を見事な心理描写で描いていると思います。

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#日本沈没三巻 私たち都民だけでなく日本人が味わったストレスというのは、この作品に描かれていることを実は稜がしています。それは、原発事故が想定されていなかったからです。漫画作品にありがちなことですが、この作品では政府が見事な働きをします。それでも、大勢の人が死亡します。

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#日本沈没三巻 作中で最終的に日本列島がどうなるかは想像にお任せするとして、作品には「優秀な政府」という救いがあります。現実にはその救いはありません。その上、私たちは地震、津波の「目に見える被災」と、原発事故による「見えない被災」という二つの種類の現実的ストレスに曝されています。

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#日本沈没三巻 私たち日本人が総意として、無能な政府という現実と、「目に見える被災」と「目に見えない被災」の二重の恐怖による過剰なストレスによって、判断力を喪失し、この作品に描かれるような「社会的直感・合意」に至ってもおかしくはないのではないでしょうか。