佐藤りえ @sato_rie × 上田信治 @ueda_shinji
週俳301号上田さんの文章読了。わたしは「俳句」も件の句集も読んでいないので上田さんの文章の感想、というレベルのものしか持てないが。プライベート・オピニオンとしては「それを書いた人が○○だったら」というのは読みの脱線だと思う。
2013-01-27 11:54:27「この句を書いた人を好きかもしれない」と思うとき、自分はそういう措辞をつかう、選択する、提示する言語感覚へのリスペクトを覚えるのであって、人柄に惚れるとか、そういうものではないからだ。内容が黒かろうが白かろうが、惚れるのは措辞だ。
2013-01-27 11:54:57「コンビニのおでんが好きで星きれい」の「幼さ」というのは、櫂さんの文章の抄出の中には見当たらなかったので、上田さんの設定した視点だと思うのですが、それは下五の直截的な言い切りと上からの流れとの接続による、という理解でいいのだろうか。
2013-01-27 12:23:57「星きれい」の「言い方」が幼い、つまり助詞副詞をともなわない直截的な言い方が幼い、そして「コンビニのおでん」という「通俗的なもの」とのかけあわせが幼い、ということでいいのかな。
2013-01-27 12:26:01しかし私はむしろ幼いというより非常に企みに見えちゃったですよ。神野さんの、他に上田さんがひかれた句を読んでも、「こういう直截さは今までの俳句になかっただろう」的な。瑞々しく幼い直截さ、という気がしない。
2013-01-27 12:28:13「こういうことを言ってもいいのか!」「こういう言い方もアリなのか!」的な発見というか、領域の拡大がおきたときに、従来の価値観で否定されているものが真に「新しく」見えるのだと思う。この「闘い」?は、それより少し手前で行われているように見えまする。
2013-01-27 12:35:49@sato_rie ども。神野紗希の「幼さ」は自前の視点でもあるのですが、櫂未知子さんの苛立ちの対象が、あの年代のああいう表現ではないか、という目星をつけています。コンビニ句の「幼さ」は、あの舌っ足らずな「星きれい」から生まれていて、たしかに修辞的に成立しているものだと思います。
2013-01-27 16:46:28@ueda_shinji どもですー。「幼さ」の定義が難しく、「子供っぽい言いさし」と「無邪気」と「天真爛漫」と「直截」という座標の図の、どのへんに位置するか、みたいな感じになってしまうのですが。「幼さに対しての苛立ち」というのはちょっとだけわかる感があります。
2013-01-27 19:54:01@ueda_shinji 口語の結句って難しいと思います、バリエーションに乏しく「落ち」感を出すのが困難だと個人的に思ってます、だから悩んで工夫するわけで。「星きれい」には私は幼さより平明さを感じたのですが、人によっては(連続してみたりすれば)幼さフラグが立つかもしれませんね。
2013-01-27 19:55:49@ueda_shinji 「白鳥座みつあみをかけてもいいよ」のほうが、口語の「落ち」としての幼さがよりはっきり露呈していると思います。私、性癖として句跨がりHHGなのでよくできてるなーエライ!と思いますが、結句の座りはベストかというとそうでもない感じがします。
2013-01-27 19:57:26@ueda_shinji 「月並み」でない「平明さ」、StillLifeのとうとさみたいなもんが若い作者たちのチョウチンアンコウとしての提灯になっているように私は思いますが、それを保つのに必要なのは「幼さ」ではなく「丁寧さ」ではないかと思います。
2013-01-27 19:59:42@sato_rie 自分が、神野紗希の「幼さ」と言う時、@sato_rie さんが使われるような措辞の未熟さという意味をふくみません。その「幼さ」は、作者が欲望し、作品が志向し、読者が出会うべきものです。たとえば虚子の「非道さ」とか、素十の「馬鹿さ」のような。
2013-01-28 01:36:08@sato_rie そういう原石のような人間類型、兌換貨幣を価値づける「金」のようなもの、ヒトにおけるタマシイのようなものを、作品は持ちうる。自分が「幼さをさらけ出すことを恐れないことの方を、あなたの作家性だと思わざるをえない」と書いたのは、そういう「幼さ」です。
2013-01-28 01:38:09@sato_rie @sato_rie さんが言われるように、作品は、その未熟さの演出も含めて、とても巧みにていねいに書かれていると思います。ただ、ほんとにスゴイ句というのは、やっぱり出会い頭という気もするんですけど。
2013-01-28 01:39:04@sato_rie 句集には、これは誰さんが喜びそう、これは誰さんが…、という句が何パターンも並んでいる。神野紗希はチップをあちこちに置くタイプの賭け手なので、自分が次に驚かせてもらえるのは、いつになるか分からないのです。
2013-01-28 01:39:37@ueda_shinji なんだか読みの軸のどこが違うのか見えてきました。「幼さをさらけ出すことを恐れないこと」が私には作家性とはあんまりとれないンですよ。
2013-01-28 13:40:17@ueda_shinji 作品が持ちうるヒトにおけるタマシイのようなもの、はまさに作品の中にあるはずで、すごくはしょって言っちゃうと「これがこの人の文法、文体なんだなー」と作品が思わせること、ではないでしょうか。
2013-01-28 13:41:00@ueda_shinji そういう意味で「これがこの人の文体ね」と納得させるまでの強靱さを、今話題に挙げている句の措辞は、そこまでは持ち得ていないと、私の判断はそんなとこです。
2013-01-28 13:41:20@ueda_shinji で、櫂さんが「幼さ」を攻撃しているとして、上田さんがその「幼さ」を擁護しているように見える、それぞれの理由がはしょられているんです。それは自明のことであるから言わなくていい、みたいに見える。
2013-01-28 13:41:46@ueda_shinji はしょらないで、「そこ」の話をしていただきたいのです、私。(あ、私が書いた「措辞としての未熟さ」はここでいう幼さとは別であることは自解しています)
2013-01-28 13:42:16@ueda_shinji 「星きれい」は舌ったらずだから幼い、は、なんか嘘っぽい。さきにも書きましたが私は幼さより平明さを感じました。漫画のモノローグみたいな。もやもやと思った言葉としてなら、過不足なくそんな表記になるだろう、と。
2013-01-28 13:42:38@ueda_shinji その「俳句としての有効さ」が、「人柄のいい」とか「いかにも幼い」とかいう言葉を使わずに読解されたら、この「幼さ」に対する悶々が解ける…のかなぁ。と思ってます
2013-01-28 13:43:01@ueda_shinji チップをあちこちに置くタイプ、というのは、いいこととして書かれているように見えるのですが、うーん、いいことなのですか? 上田さんの「驚かせてもらえるヨロコビ」はなんかヒシヒシと伝わってきたのですが…。以下余白、という感じで。
2013-01-28 13:43:28