@hideskigo さんの「京都朝鮮学校襲撃事件の第１７回口頭弁論期日を傍聴してきました。」

hideskigo @hideskigo

今日は、京都朝鮮学校襲撃事件の第１７回口頭弁論期日を傍聴してきました。今日のうちに書いておこうと思います。次回期日は６/１３最終弁論期日です。今日は、保護者会（オモニ会）の方と同志社大の板垣准教授の証人尋問でした。詳しく知らなかったのですが、襲撃は計３度あったようです。

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１度目は2009.12.4、２度目はデモ申請をした翌1.14、３度目は仮処分決定に違反して行われた3.28。保護者の証人尋問から：１度目は、襲撃予告から警察に警備要請をしたが「事が起こってからでないと動けない」とのことで巡回するとの回答しか得られなかった。

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襲撃がいつくるかわからなかったので、休講にはしなかった。襲撃があった場合に、騒動にならないように保護者らは学校に行かない旨の事前申し合わせをしていた。しかし、事件当日、学校から連絡があり居ても立ってもいられず、車で学校に向かった。学校にのりこむわけにもいかず、

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川を挟んだ対岸から見守っていたが、窓を閉めていても攻撃的な声が聞こえてきた。校舎の３階にいた子どもらははじめ気づかなかったが、先生たちがみなどこかへいったので、徐々に気づきはじめた。３階にいた上級生（小５）は下の階の下級生（小２）が泣いているのに気づいて、抱きしめてあげていた。

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襲撃がおわった後、保護者らは集まっていたが、ただ呆然として、怒りの声をあげるものもいなかった。証言したひとはお茶をくみ配りながら、ずっと泣いていた。数日後、youtubeにアップされた動画を見ていたところ、子どもが帰宅したので、見せたくなかったが、隠しても仕方ないことで覚悟をして

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一緒にみることにした。子どもから「どこに帰れっていってるの」「朝鮮人て悪いことばなん」「またくるの？」と聞かれ、答えられなかった。他の生徒にも、おねしょや夜泣きをするようになったり、外で遊びたくないという子がいる。親たちは、外で「オンマ」との呼びかけにどきっとしてしまう、

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子にGPSを持たせるようになった、制服上のエンブレムにコートを羽織らせるなどした。襲撃の数日後12.9に近隣住民にオープンにしてする餅つき大会が予定されていた。不安で中止案もでたが、子どもが一日も早く普通の生活が送れるように、続行することに決定した。

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餅つき大会がおわるころ、日本人有志のひとが花かご？をもって挨拶にきた（河津さんのことだろうか）。目に涙を浮かべて「これは日本の問題だから心をいためないで」と。12.16に刑事告訴をするか会議がされた。否定派と肯定派にわかれた。否定派は、裁判所には期待できない、

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これ以上子どもを傷つけたくないなどなげやりになっていたが、ある保護者が「生きる権利・学ぶ権利がある。引き下がったら存在を否定されたままになる。」といい、告訴をすることでまとまった。学校や通学路の警備・見回りも平行して行われた。そんななかでさらに１月のデモ予告があった。

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今回はデモの日付が事前にわかっていたので、学校内で授業をするか、学校外で課外授業としてするか協議された。前者は抗議に屈したくないとの考えだったが、また子どもに見せたくない、憎悪を増幅させたくないとして、課外授業が選択された。甲号証として1.9付けの保護者宛の「お知らせ」が示された

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そこには課外授業に振り替える旨が記載されていたが、急ごしらえだったため、授業の内容は未定とされていた。デモが３時終了予定だったため、保護者らには５時に迎えにくるようにとも記されていた。1.14当日、証人は学校内にいた。５時が近づいてもデモは一向に解散しなかった。

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このままではまた子どもたちの目にふれてしまうと気をもんでいたが、バスが帰校してしまった。生徒のひとりは、毎日、学校で使う鉛筆４本をピンピンに削って２本しか使わなかったところ、その理由を聞くと彼らと戦うためだと答えた。しかし、その生徒は、デモを目の当たりにし、

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「ようたたかわん、こわい」といった。次のデモでは、裁判所の仮処分決定がでたことから、子どもや学校が守られるというよろこびを感じた。しかし実際は、仮処分決定で禁止された範囲をやぶってデモは行われた。3.28は休日であったが、長年にわたってバザーや餅つき大会などで築いてきた周辺住民

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周辺住民との関係が、学校があるから彼らが来ると思われたらと思うと、築いてきたものがくずれてしまうと感じた。運動場として使用していた公園は工事の予定があった。事件前に市との話しでは、工事後も元通りにするとの約束だったが、クレームの電話対応で大変なので、遊具を置くように変更された。

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そのことについて、近隣に迷惑をかけてしまったという思いから、抗議はしなかった。事件後、GPSを持たせるようになり、安全確認や送り迎え、対策会議などが日常になった。襲撃に対する避難訓練が学校で行われるようになった。裁判所からの補充質問。動画は今でもアップされてるのかとの問いに対し、

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最近、裁判のために見た。警備は学校の要請かとの問いに対し、保護者からの警備が足りていないとの声に対して協力を求められ自主的に。

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板垣先生の証人尋問（意見を求めるもの）：朝鮮学校での教育内容について理解するのに２つの方向性がある。ひとつは帰国をしたときのための朝鮮語教育、もうひとつは日本で生活していくための普通教育。1960年前後に帰国運動が盛り上がりをみせたが、背景には、日本での貧困生活、

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南での反共政権、北の受け入れ姿勢、分断状況が永続するのではないとの見通し、これによる一方向の移動でないとの見通しがあった。60s70sに主体思想が強くなり、70sの教科書は「マルクス曰く」「レーニン曰く」の記載が「金日成曰く」になった。83の改訂では、

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教育内容と在日との乖離、帰国の低調、在日論のおこりから、教科書の内容が問題視された。93改訂では内容が全面的に改められ、2003改訂では2000年の南北会談の影響が見られる。総じて、２つの方向性のうち在日性が強化されていく過程だった。元々、内容がコピペだったことは１度もない。

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レイシズムについて、欧米でかつて見られた科学的レイシズム論は支持を失い、文化的レイシズム論が支持をえている。レイシズムの段階として、殺戮、ヘイト、排除だけでなく、包摂もある。特徴として、ある程度の多様性を認めつつ、異質な存在を認めない点がある。被告らが公園占拠を問題にした点は、

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空間の本来占有すべき日本人という考えがあってそこを占有する異物として捉える点がそれにあたる。一定の多様性を許容するという点では、被告の本人尋問のなかでみられた「よい朝鮮人、悪い朝鮮人」がこれにあたる。不逞鮮人の名下に過剰に一般化することもまま見られる。

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そのような違法状態に対する抗議もレイシズムなのかとの問い。文化的レイシズム論の観点からは、レイシズムは、同じ言説であっても、一概には決定されない。広く文脈を考慮する必要がある。言説の発信者、向けられた対象者、状況、など。本件では、違法状態に対する抗議というのは、

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被告のひとりが在日にだまされた経験から、運動に参加するようになったとの話しは過剰な一般化の典型。攻撃の理由・正当化としてそうした経験などをあげるが、無関係のものを攻撃の材料としており、別の動機を有するもの。反対尋問として、被告の主張としては公園占拠という違法状態があったと考えるが

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攻撃のための口実であって、主目的はほかにあったといえ、レイシズムと考える。被告本人の反対尋問として、過剰な一般化という話しがあったが、朝鮮学校の保護者の反応は過剰ではないかとの問いに対し、（このあたり記憶あいまい）裁判長が遮って、保護者がこういう対策をするのは当たり前だと。

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証人尋問の内容としては、はしょりまくってメモや印象に残ったものだけで、これくらいです。裁判所の訴訟指揮について、被告側のひどい質問やこれに対する裁判長の指摘に対して、傍聴席から笑い（失笑）や拍手が起こったが、傍聴席はそういうことは禁止との指摘。