乙武先生がいちばん怖かった

教員時代の教え子たちと再会。そこで子どもたちや保護者の方々と交わした会話とは――。
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乙武洋匡 @h_ototake

今日は、教員時代の教え子たちとの交流会だった。体育館に集まって、みんなの近況聞いて。そのあとは駅前にある飲食店に行って、子どもたちと保護者のみなさんとで大宴会。この春からは中学2年生。そりゃ、いろいろあるよね。ずいぶん背も伸びて、声変わりもして。大人になったんだなあ。

2013-04-03 23:01:49
乙武洋匡 @h_ototake

この春から中2となる教え子たちに、大津の事件をどう感じていたか聞いてみた。「他人事って感じ」「気持ちがわからない」「どうして死んじゃったのかな」――もう少し少年の心に寄り添うような発言が出てくるものかと思ったが、彼らの口から返ってきたのは、少年の心からは距離のある言葉だった。続く

2013-04-03 23:12:14
乙武洋匡 @h_ototake

(続き)僕はこう答えた。「それを聞いて、先生は安心したよ。でも先のことはわからないよね。もし、いつかその子の気持ちがわかるような、死にたいと思うほどつらいことがあったら、そのときは先生に言ってな。すぐに駆けつけるから。絶対、絶対に何とかするから」――みんな黙ってうなずいてくれた。

2013-04-03 23:21:35
乙武洋匡 @h_ototake

そのあと保護者の方々と飲んでいたら、多くの子どもたちが「小学校時代にいちばん怖かったのは乙武先生」と振り返っているらしいことが判明。「え、そんなに叱ってばかりだったかな…」と反省していたら、「いえ、違うんですよ」と、あるお母さん。「一般的な『怖い』という言葉とは意味が違うんです」

2013-04-03 23:31:37
乙武洋匡 @h_ototake

(続き)「子どもたちにとって、乙武先生は深いところで関わってくれたという実感があるんです。『信じてくれてる』『愛してくれてる』とわかってるから、『あの先生は裏切れないな』となる。その感覚が、あの子たちの言葉にすると『怖い』となるんだと思うんです」――ダメだ、いま書いてても涙出る。

2013-04-03 23:38:52
乙武洋匡 @h_ototake

ああ、幸せな夜。教員時代には、ここには書けないようなつらいこともいっぱいあったけど、担任としてあんなに素晴らしい子どもたちを担任させていただけたこと、あんなに愛情豊かな保護者のみなさまと出会えたこと、本当に感謝の思いでいっぱいです。みんなの成長が楽しみだな。うん、また会う日まで。

2013-04-03 23:49:23