佐藤竜雄によるHDマスターまとめ

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

お、ちょっとＴＬから離れていたら興味深い話が。ステルヴィアや青６の成果を見て、ＳＤ作品のＨＤマスター化への道が開けるのかな…と思っていたのですが、いまいちＨＤマスター作成の意義がいまいち買い手の人に伝わってない。相変わらず「ＤＶＤでいいじゃん」と言われるのはやっぱりツライ。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

まー確かにＤＶＤ買った後にＢＤをすぐに買い直しするのはツライよね。とはいえ、そこでじゃあ現状のままのマスターでいきましょう、ＤＶＤを作りましょう、というわけにもいかないわけで。取りあえず商品云々の前にマスターについての話をしていくことに。あくまでもわかりやすくね。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

矛盾した話になるけど、将来的に業界としてはディスクがメインではなくて、ソースを中心にした商売に切り替えていくことになるのでしょう。色々今は問題は山積みですが、配信による視聴、劇場上映による半ばイベントとしての上映、或いは「映画」としての上映…その中心になるのはＨＤマスター。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

そんな夢物語的な話から始まるの？という人もいるかもしれないけれど、来年のアナログ放送の廃止をきっかけにアニメ業界（放送業界、と書きたいけどあまり詳しくないことは書かない）は一大決意を迫られる。それは、アニメの新番組のＨＤ放送を是とするか否とするか。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

ちょっと前まではあたかも「売り物（ＤＶＤ）が出るのにＨＤ放送なんかしてたまるか〜」とあざ笑うかのようにわざわざＳＤ放送をするアニメもあった。とはいえ、仮にＨＤで制作したとして、ＤＶＤ用のマスターはＳＤ。ヘタをすれば、ＨＤ放送の録画版よりも画質が劣る。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

もはや、高画質高音質は当たり前で、ソース（アニメ）を商売にする為にはメディアを売るだけではメディアすら売れない、そんな状況になっている。そこへ来年の全面デジタル切り替えである。来年の７月以降、ＨＤ放送を打ち出すアニメ番組がどのくらい多いかで、業界の覚悟がわかる、かも？

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

今制作中の作品はＨＤフォーマットなら、今後生き残れるかもしれない。しかし、かつて名作と言われた作品がＳＤフォーマットゆえに死蔵されてしまうのは納得いかない…そんなこんなで現在、ＳＤ作品をアップコンしてＨＤに対応できるマスターを作れるか日々技術者の方々は苦心惨憺している。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

問題はそうしたマスター作成と、ＤＶＤやＢＤなどのビデオグラムの発売が一緒くたにされているところ。でも確かにＨＤマスター作ったらＢＤ出したいよなー、みんなに見て欲しいよなーと思う、その気持ちはわかる。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

フィルムがないデジタル作品じゃリマスターは無駄なんじゃ…と思う人もいるかもしれないが、あえて低画質ゆえノイズや滲みで泣いていた「絵」が蘇ることだってあるのだ。じゃあ、そうした努力に見合った作品とは？結局それも過去売れた作品にするのか、「これだ！」と思う作品を選ぶのか…

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

過去作にしろ、新作にしろ、今後ＨＤ制作をする上で、全てが同じ売り方に出来ないはずなのに結局はＢＯＸ売り、高額版売りになってしまうのはメーカーの人達もほとほと困っているのだということは、わかる。わかるけど、ファンの声を聞くと非常に辛い。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

その辺り、モヤモヤしているモノが取っ払われるような事が来年の７月以降、起きるのか？それはまだ誰にもわからない。とはいえ、それに備えて周辺は結構、色々と仕込んでいる模様。まー、視聴者的にはしばらく先の話だからねえ、しばらく様子を見て下さい（水戸黄門かよっ）。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

あ、過去作のリマスター化に関して製作サイドにキックバックはされるのか、という質問が。それはまず、各セクションの赤字を解消させてから。過去作に関しては契約もそれぞれ違うでしょうが、製作委員会方式の場合は、出資額に応じてということに。制作会社も参加している場合は当然支払われます。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

ただし、べらぼうに売れないと、取り分で揉めるとか、現場に還元！みたいな事にはならないので念のため。ＴＶのエヴァのように、ディスクの売り上げを製作現場のグロスレベルの人にまでボーナス還元したという夢物語はなかなかあり得ない。またそれは別の話です。

佐藤竜雄 @seitenhyohyo

お、「制作サイドにキックバック」だな。遙か前に流れてしまったけど、現場が制作、お金出す方が製作。