ゼア・イズ・ア・ライト #3
彼は既にインターセプターの拳を受けていた。そして彼は、身体にギラギラ光る亀裂が生じたような錯覚に陥る。そして過去の記憶の逆流が始まる。ソーマト・リコール現象が。彼は気付く。自分は致命打を受けた。たった今……「グワーッ!」メギンギョルズの身体は斜め上に撥ね飛んだ。74
2013-05-13 02:46:26インターセプターはザンシンした。吹き飛んだメギンギョルズはそのまま天井に……天井から突き出したマグロツェッペリンの先端部に突き刺さった。KRAASH!メギンギョルズはツェッペリン装甲を貫通し、内部へ叩き込まれた。「サヨナラ!」ツェッペリンの中からくぐもった爆発四散音が響いた。75
2013-05-13 02:49:43その時である。「アババババゴメンナサイアババババゴメンナサイ」ドゲザ姿勢のドリアードの背中が突如膨らみ、そして、割れた。中から肉色の植物が隆起し、天井さして育ち始める。植物は枝を伸ばし、バルコニーを狙いに行く。ラオモト・チバを!何たるおぞましきジツであろう! 76
2013-05-13 02:54:06その場の者には気付かぬ事だが、地面につけた彼の顔からは床そして地中へ急速に肉の根が伸び、養分の吸収を始めていた。それがドリアードの肉の樹を育てるのだ。ラオモトの拒絶とバックラッシュの破綻によって、もはやまともな勝機が無いと踏んでの、ドリアードの自己破壊的な邪悪のジツである。 77
2013-05-13 02:56:53「イヤーッ!」ソードモンガーが四角い刃の剣を鞘から引き抜き、ドリアードの樹木を根本から切断した。「SHHHHH」ドリアードは呻き声を上げる。その切断面から更に複数の枝葉が伸び、それが幹となって、バルコニーをめがけ伸び続ける。「下劣なジツであるが……」アガメムノンが進み出た。78
2013-05-13 02:59:59「MHHHYAAAAHHH」うねりながら伸び来る枝を、アガメムノンがデン・スリケンで迎撃する事は無かった。やがて枝はアガメムノンに届いた。彼はそれを掴んだ。途端に、青白い電光が彼の身体から枝を、幹を伝い、根本のドリアードに流れ込んだ。ZZZZZZZZTTTT!「アバーッ!?」79
2013-05-13 03:03:33ZZZZZZZZZTTTTT!「アバババーッ!?」ZZZZZZZZZTTTTT!「アバババーッ!?」ZZZZZZZZZTTTTT!「アバババーッ!?」ナムアミダブツ!やがてドリアード本体がボンという内臓破裂の音を発し、悲鳴を出さなくなると、不吉な生体樹木は成長を停止した。80
2013-05-13 03:09:16……かくして、突発的な襲撃戦は終結した。ではその間、我らがニンジャスレイヤーは?それを知る為には、やや時間を巻き戻す必要がある。 81
2013-05-13 03:14:50