ダークサイド・オブ・ザ・ムーン #6 前半
吹雪を抜け丘を登る。右手から飛来するナイミツの機影!さらにクローンヤクザモービル軍団も見える!前方にはスキー滑走路めいた急斜面!その先は巨大なクレバス!「ヤッタゼ!」コールドホワイトは勝機を見いだす!「この危険な崖をジャンプできるのは俺だけだ!」そして白モービルを急加速! 48
2013-06-18 01:16:26(((いかなニンジャスレイヤーとて、この距離のジャンプは不可能!さりとて躊躇すれば、ヤクザモービル軍団に囲まれ蜂の巣!)))「…貴様の負けだ、ニンジャスレイヤー=サン!」「イヤーッ!」だが死神は臆することなく赤黒モービルを急加速させ、白モービルと並走したのだ!「まさか!?」 49
2013-06-18 01:23:56「「イヤーッ!」」二台は致命的な速度で同時に跳躍!ニンジャアドレナリンが生み出す一瞬の静寂。荒涼たる風の音。永遠とも思える浮遊感。真下には巨大な暗黒。青空は驚くほど広く、雄大なる雪原が地平線の彼方まで続く。彼は横を見る。狂人は着地点を見据えている。モービルは完璧な角度だ。 50
2013-06-18 01:34:32(((なんてこった、こいつは飛んでのけるだろう)))コールドホワイトの胸を、諦めにも似た直感が去来する。そしてIRC通信に気付く。|| 飛び移れ || 急旋回したナイミツが真正面から接近してきていた。機体下腹部には、空中ブランコめいた逆さ姿勢で両手を伸ばすリマーカブルの姿。 51
2013-06-18 01:40:16悪夢のように重い世界の中で、生死を分かつ一瞬の中で、彼は愛機のハンドルを離すかどうか迷った。そして立ち上がりバンザイ姿勢を取った。「イイイヤアアアアアアアアーッ!」死神が両ハンドルを掴んだまま腰を浮かし、オリンピック鞍馬選手めいた鋭さで両足を揃え、サイドキックを繰り出した。 52
2013-06-18 01:50:01ZZOOOM!ナイミツが二機のスノーモービルと真正面から交差し飛び去った!だがリマーカブルの手には何も掴まれてはいない!「コールドホワイト=サン!」彼は体を捻り、後方を見た!クレバス上空を真横に向かって魚雷めいて回転しながら飛び、爆発四散するコールドホワイト!「サヨナラ!」 53
2013-06-18 01:58:07乗り手を失った白モービルは、暗黒へと力無く落下してゆく。一方、復讐者は見事なカラテで体勢を立て直し、200m級クレバスを渡り切った。彼は着地から赤黒モービルを直ちに急回頭させると、機体前面に刻まれた「忍」「殺」の二文字を、後方へ飛び去ったナイミツへと挑発的に向けるのだった。 54
2013-06-18 02:13:23