ゼア・イズ・ア・ライト #8
「ヌウーッ!」ニンジャスレイヤーの身体が震え、動きがぴたりと停まった!ナムサン!拳を引くのが間に合わなかったというのか!インターセプターは上体を真後ろを向くほどに捻り、肩に、腕に、筋肉を浮き上がらせた。アブナイ!これはカラダチと対をなす恐るべき打撃!タタミ・ケン! 72
2013-06-22 00:42:19だが、そのとき不意にニンジャスレイヤーの身体が動いた!彼はギリギリのところで拳を引いていたのだ。彼は真後ろまで向いたインターセプターの上体を……右腕を掴んだ。そして、さらに過剰に捻り込む!ナムアミダブツ!上半身を捻り切ろうというのだ!かつてインターラプターを殺したメソッド! 73
2013-06-22 00:50:48「イヤーッ!」「……ハハーッ」インターセプターは獰猛に笑った。彼は極めて異常な軟体じみた腰関節の柔軟性を発揮し、真後ろを、さらにそれに角度を加えて拗られてなお、平然としている。まるでスクリューである!コワイ!「それが貴様のタタミ・ケン破りか……慣れておるなァー!」 74
2013-06-22 00:53:29ニンジャスレイヤーの防御は間に合わない!「イヤーッ!」インターセプターの左腕がニンジャスレイヤーの右頬を殴りつける!「グワーッ!」更に、捻られていたインターセプターの上半身が抑制を解き放たれ逆回転!たった今殴った左腕で、ニンジャスレイヤーの左頬に裏拳を叩きこむ!「グワーッ!」75
2013-06-22 01:05:26そしてそこへさらに……おお、ナムサン!右拳をニンジャスレイヤーの左側頭部に叩きこむ!「イイイヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーはコマめいてスピンしながら横へ弾き飛ばされ、白砂を撥ね散らしながらゴロゴロと転がると、仰向けに倒れた!おお、ALAS……ALAS!ALAS!76
2013-06-22 01:07:57「浅い」インターセプターは不満気に呟いた。「さすがはニンジャスレイヤーと言ったところか」ザクザクと白砂を蹴立て、倒れたニンジャスレイヤーめがけ、注意深く間合いを詰める。然り。ニンジャスレイヤーは生きていた。少なくとも首は飛ばなかった。首の骨も折れていない。 77
2013-06-22 01:12:27ニンジャスレイヤーは……「スゥーッ……ハァーッ……」ニンジャスレイヤーは混濁した意識を揺り戻し、深くチャドー呼吸を開始した。彼はニンジャ自律神経によって全身のダメージの程を把握しようとした。ナラク・ニンジャとの断絶があらためて重くのしかかる。力が足りぬ……!78
2013-06-22 01:17:13「スゥーッ……ハァーッ……」奇妙な感覚であった。かつて彼の中のナラクが封印、あるいは休眠状態にあった時でさえ、かの邪悪なニンジャソウルは、煮えたぎる鉱泉めいて、ニンジャスレイヤーの身体に戦う力を送り込んでいた。ニンジャスレイヤーは今、かつて味わった事のない欠落を覚えていた。79
2013-06-22 01:22:01「スゥーッ……ハァーッ……」だが、彼にはドラゴン・ゲンドーソーの教えが、チャドーが、毎日の鍛錬と積み重ねたイクサがもたらすカラテが在る。敵を倒すべし……ニンジャ殺すべし!「イヤーッ!」彼は身を起こした。「イヤーッ!」そして反動をつけ、スプリングジャンプで起き上がった。 80
2013-06-22 01:24:47チャドー。チャドーせよ。フジキドは再びジュー・ジツを構える。眼前の巨身を見据える。輪郭が陽炎めいてぼやける。まだ。まだだ。チャドーせよ。セイシンテキ。「スゥーッ……ハァーッ……」「終わりだな」インターセプターは恍惚じみて告げた。「既に勝負ありだ」 81
2013-06-22 01:27:22