挫折に弱い競争原理

競争原理を煽られてきた子は挫折に弱い傾向があるように思われる。それはなぜか、挫折に強い子に育つにはどう考えればよいのかを分析してみた。
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shinshinohara @ShinShinohara

子どもの指導で見えたこと。競争を煽られてきた子は挫折に弱い傾向があった。成績が下がると「俺には実は才能がないのではないか?」と不安が芽生える。周りは「もっと頑張らないと」と急かすので勉強に嫌気がさす。プライドと不安と嫌悪。結果、「俺はまだ本気出してないだけ」という論理に逃げ込む。

2013-06-23 21:03:14
shinshinohara @ShinShinohara

「俺はまだ本気出してないだけ」はなかなか都合のよい論理。「俺は実は才能がないのではないか」という不安があっても「俺が本気を出せばこんなものじゃない」と言い訳ができるし、「本気になれば遅れなんか一気に取り返せる」とサボる口実も紡ぎ出せる。

2013-06-23 21:11:52
shinshinohara @ShinShinohara

競争を煽られてきた子は、競争から離脱することを「負け犬」だと考えてしまう。だから「もう勉強なんかイヤだ、疲れた、休みたい」と願っても、「負け犬にはなりたくない」というプライドが邪魔して気が休まらない。「俺はまだ本気出してないだけ」はその矛盾を解消してくれる素晴らしい論理。

2013-06-23 21:33:19
shinshinohara @ShinShinohara

ではいつ本気を出すのかというと、出さず仕舞いが多い。「もし本気になっても成績が上がらなかったら?才能がないことを自ら証明する羽目になるのではないか」という不安があるからだ。自分は本気を出せば素晴らしい才能を発揮する、という可能性を残すには、いつまでも本気にならないのが得策なのだ。

2013-06-23 21:39:10
shinshinohara @ShinShinohara

かくして競争を煽られた子は、トップの成績を維持し続けるごく少数の子供を例外として、挫折に弱くなり、プライドばかり高くて努力をいつまでたってもしない子になってしまう。競争原理を教育に露骨に持ち込むと、プライドが高い割に働かない扱いにくい人間を増やしてしまう。

2013-06-23 21:42:58
shinshinohara @ShinShinohara

私は教育に競争原理を持ち込む必要はないと思っている。達成度だけでよい。今の制度でも、誰と競争する必要もなく、学校で習ったことをすべてマスターすればトップ校に行けるようになっている。習いもしない難しい問題など解ける必要はない。受験勉強は「習ったことはみな頭に入れる」だけで結構。

2013-06-23 21:49:10
shinshinohara @ShinShinohara

大学受験でも、習ったことをどれだけもれなくマスターしているかがカギ。8割マスターしていれば難関校に合格するし、9割ならトップ校に合格する。誰かと競争するものではない。自分の学習達成度をチェックして、まだ習い覚えていない箇所を穴埋めする作業を続ける。誰かと競争する必要全くなし。

2013-06-23 21:54:28
shinshinohara @ShinShinohara

自分の達成度を確認しながら勉強する子は成績の多少の浮き沈みに一喜一憂しない。「今回はあそこがマスター仕切れなかったな」と思うからテストが終わった後にきっちり復習して苦手を克服しておく。成績の順位より習い覚えたことに穴がないかを気にする方が安定に伸びる。

2013-06-23 22:05:01
shinshinohara @ShinShinohara

競争原理より「自分に残されている課題は何か」を意識させる方がよく伸びる、というのが私の経験。もちろん負けん気の強い子は競争を煽るのも効果的だが、気性のおとなしい子にはあまり適さない。競争原理は「俺はまだ本気出してないだけ」というムダなプライドと怠惰を生む可能性があり、要注意。

2013-06-23 22:09:51