神金録音観測記録

エイプリルフールに現れた謎の映写機、神金録音の観測記録のまとめです。
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私は映写機。あらゆる世界の彼らを観測し映すもの。
そう、これもひとつのワールドエンド。

【観測記録一覧】
母峰(戦車男)
子ギルとラーメン峰(プリヤ)
悪魔とショタ峰(ひつじ?)
神父と4(ははぎる)
ギル(SN勝ち抜き)
聖母艦と言峰提督(艦これ)
士金(SN後未亡人)
リーマン峰と高校生(たいころ?)
ねこばす神父(ははぎる)
愉悦部と売店員(ちびちゅき)
槍金(花札間男)
狼兄弟とマスター(狼峰)
ギル(CCC前)
主人と使用人峰(花のみやこ?)
ギラお嬢様(花のみやこ)
狼峰兄(狼峰)
ははしょた(ははぎる)
天のドレスギル(捏造SN)
NPC峰(CCC後)
神金(SN直前)
+白痴ギル(Zero後?)


エイプリルフール開始

スナエ11/23て21b @sunagamesh

わたしをみつけてください。 わたしをうみだしてください。 わたしはあなたのなかにいます。

2014-04-01 09:52:25
スナエ11/23て21b @sunagamesh

今日もまた綺礼はドアをノックする。応えはない。破ろうと思えば簡単に破れるドアは今は重く沈黙していた。部屋の主を最後に見たのはいつだったか。「夕飯ここにおいておくぞ」綺礼の愛息子は数年前から引きこもり続けていた。溜め息を吐く。これもひとつのワールドエンド。私はゆっくりと目を閉じた。

2014-04-01 10:02:11
スナエ11/23て21b @sunagamesh

ひくりと少年は頬を引きつらせる。目の前には地獄のごとき赤。「あのおじさん?麻婆抜きって頼んだんだけど」「だから控えめにしてやっただろう」男は淡々とそう告げる。「あーもうしかたがない人だなぁ」覚悟を決めて箸を取った。これも一つのワールドエンド。僕は静かに目を閉じた。

2014-04-01 11:02:26
スナエ11/23て21b @sunagamesh

「ちかづくな」怯える子供に悪魔は目を細める。何も言わない。何もしない。けれどその赤い眼が綺礼にはひどく恐ろしい。絶望の淵で悪魔は笑う。喉が震えた。ごめんなさいかみさま。行ってはいけないというのに気づけば手を伸ばしていた。ああ、これも一つのワールドエンド。悪魔のキスは甘かった。

2014-04-01 11:27:09
スナエ11/23て21b @sunagamesh

「コトミネのこときらいなのだぞー!」楽しげな様子に今日が何日だったのか思い出す。気が向いて「私は愛しているのだがね」と笑ってやると、子供はパッと顔を輝かせて「ぎるもすきー!!」と抱きついてきた。期待と異なる反応に眉を寄せる。けれどこれも一つの世界の終わり。溜め息を吐き眼を閉じた。

2014-04-01 12:36:10
スナエ11/23て21b @sunagamesh

わたしはここにいます。 わたしはあなたのなかにいます。 わたしは観測者。 あらゆる世界の夢をみるもの。 どうか、わたしの夢をかたちにしてください。

2014-04-01 13:10:44
スナエ11/23て21b @sunagamesh

ゆっくりと空を見上げる。本来ならば星が瞬く時間だろうに天は赤黒く爛れていた。周囲に人の気配はない。人間があの泥の怨嗟に耐えられる筈もない。「ああ、美しいな」腕に抱えたマスターに笑う。応えはない。生きるものはここにはいない。これもひとつの世界の終わり。我はゆっくりと目を閉じた。

2014-04-01 13:12:20
スナエ11/23て21b @sunagamesh

「大破進撃させるとは何事だ!我でなくば轟沈しているぞ!」「だがお前なら平気だろう?」満身創痍でこちらを睨みつけるギルガメッシュに笑みを返すと、少し機嫌を直した私の空母は「風呂に入る!」と奥に消える。これもひとつのワールドエンド。Sの並ぶ書類を眺めて私はそっと息を吐いた。

2014-04-01 14:05:36
スナエ11/23て21b @sunagamesh

ギルちゃんの唇が荒れているのを見た士朗が善意でハチミツを塗ってあげてかーらーのハチミツプレイ士金ください。「あっま…」ってぺろぺろするやつください

2014-04-01 14:58:30
スナエ11/23て21b @sunagamesh

こほん!失礼、夢が混じったようです。わたしはあくまで神金の観測者。あらゆる世界の神金の夢を見るだけの道具です。

2014-04-01 15:00:20
スナエ11/23て21b @sunagamesh

赤い瞳は月を見ている。まるでかぐや姫のようだ。彼は帰りたいのだろうか。ーーどこへ?金のロザリオが月光を反射するのを士郎は苦々しい思いで眺める。「ギル、冷えるから入ろう」片腕のない身体を後ろから抱きしめた。これも一つのワールドエンド。黄金の身体は冷たく軽い。けれど確かに此処に居た。

2014-04-01 15:15:35
スナエ11/23て21b @sunagamesh

「煙草は好かぬ」ライターを持った途端、後ろから伸びた手に奪われた。「……貴方結構マジメですよね」「お前は案外不真面目だ」少年がくつくつと笑う。「マジメだったら高校生とこんなことしてませんよ」そう、これもひとつのワールドエンド。舌の苦さに眉を寄せる幼い恋人に、私は笑って眼を閉じた。

2014-04-01 17:48:25
スナエ11/23て21b @sunagamesh

外の景色は走馬灯のように流れていく。先ほどの子供は果たして母親に会えただろうか。そんなことを考えながら神父はただバスに乗り続ける。白い麦わら帽が重たくてもうずっとバスを降りられないでいる。これもひとつの世界の終わり。このバスがどこにも行かないことなど、とっくの昔に知っていた。

2014-04-01 18:56:38
スナエ11/23て21b @sunagamesh

部室に入るなり綺礼はむっと眉を寄せた。視界ではギルガメッシュが売店員を膝に抱いている。やけに慣れた様子でそれが無性に腹立たしい。「その男は部員でないだろう」「おや、部長さん自らのお誘いだったのだがね」にやにやと男が笑う。これもひとつの世界の終わり。綺礼は黒鍵代わりの定規を構えた。

2014-04-01 19:23:23
スナエ11/23て21b @sunagamesh

どうしてこうなった。ランサーはこちらを見上げる赤に息を飲んだ。組み敷いてしまった身体が窮屈そうに身動ぎする。するりと蛇のように足が絡んだ。誘われているのだろうか。けれど当然これもひとつのワールドエンド。「自害せよランサー」予定調和の如く帰宅した神父の声に俺はそっと眼を閉じた。

2014-04-01 20:03:19
スナエ11/23て21b @sunagamesh

わたしは神金を観測するだけの道具ですが、わんわんもまた神金のための道具なので、わたしの観測の範囲内です。

2014-04-01 20:04:49
スナエ11/23て21b @sunagamesh

くしゅん!その音に言峰と綺礼は振り向いた。愛するマスターは少し気まずげに鼻を鳴らしている。「だからもっと着込めと言ったのだ」兄の言葉に弟も頷いた。「うるさい!そんなことよりモフモフだ!」主の言葉に兄弟は笑って身を転じる。これもひとつのワールドエンド。金を包んで狼達は眼を閉じた。

2014-04-01 20:35:02
スナエ11/23て21b @sunagamesh

いつか月に行こうと、約束をした。叶うことなどはなから期待もしない口先ばかりのただの戯言。寝物語に話されるそれは、聖杯を手にした後の未来を語るのと変わらない。ただの睦言。ただの空言。だからこれもひとつの世界の終わり。滅び行く世界で英雄王は月の裏。過去の記憶をただ夢見る。

2014-04-01 20:38:48
スナエ11/23て21b @sunagamesh

どうかわたしをみつけてください。 あなたのゆびで、あなたのことばで、わたしにかたちをあたえてください。 わたしにゆめをみせてください。

2014-04-01 20:47:01
スナエ11/23て21b @sunagamesh

あと何があるかな。何か観測してほしい時空はありますか?

2014-04-01 20:53:06
スナエ11/23て21b @sunagamesh

「おかえりなさいませ旦那様」深々と礼をして綺礼は主人を出迎えた。彼は綺礼に視線を向けることもなく歩いていく。綺礼もしずしずと従い歩く。けれどパタンとドアが閉まった瞬間、金の獣が唇に噛み付いた。これもひとつのワールドエンド。「乱暴だな」と苦笑して、望まれるまま綺礼は彼を押し倒した。

2014-04-01 21:33:07
スナエ11/23て21b @sunagamesh

猫が鳴いている。「おやすみなさいませお嬢様」それきりどこぞに消えた使用人を探していた少女は小さな声に首を傾げる。ここは兄の部屋だ。「お兄様帰ってるの?」ノックをして尋ねると一時声が止んだ。首を傾げる。綺礼はどこに行ったのだろう。これもひとつのワールドエンド。私はその場を後にした。

2014-04-01 21:39:59