肉塚斬首之介さん ( @kyounenn25 ) の怖い話

肉塚斬首之介さん ( @kyounenn25 ) がツイートしている怖い話をまとめています。
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肉塚斬首之介 @kyounenn25

少し早く着いたんでタバコを吸いながらその「出会い系喫茶」の客の出入りを2人でぼんやり眺めていたんですね。あんまり出入りもないんで携帯を見てたらA君が「あっ!」って声をあげたんで「ん?」って思って視線の先を見るとでっぷり太った中年男性と20代後半ぐらいの派手な女性が目に入って。

2014-10-05 06:01:45
肉塚斬首之介 @kyounenn25

派手というかやさぐれた感じで。髪の毛とかも痛んだ金髪の。「ん?」って思ってたらA君が「あれ....K子でしたよね....」って呟いて。K子ちゃんてのはA君の昔の彼女で俺も何回か紹介された事があるんだけど派手なタイプじゃなく俺の知る限り真面目なタイプで。

2014-10-05 06:06:05
肉塚斬首之介 @kyounenn25

「えー違うでしょ」って言ったんだけどA君は「いやK子でしたね....」って暗い顔で呟いて。(ちなみにA君とK子ちゃんはK子ちゃんの兄弟が起こした「この世のものとは思えない凄まじく陰惨な事件」を理由に結婚直前で別れている)その時「どうも」って声が聞こえて。

2014-10-05 06:13:18
肉塚斬首之介 @kyounenn25

A君がそれに「あっどうも」と応えたのでその方向を見ると1人の男性が立っていた。この人が忠明さんかと思い挨拶すると「お待たせしまして申し訳ありません」と言われたので「いえいえ」と応えると「立ち話もなんなんで店に入りましょうか」と言われたので忠明さんに続いてビルの中へと入った。

2014-10-05 06:21:52
肉塚斬首之介 @kyounenn25

狭い階段を上り2Fに着くと忠明さんが急に立ち止まり「そういうものはこの店に持って入らないほうがいいかもしれませんね」とA君のズボンのポケットを指差すので「ん?」って思っているとA君が青い顔をしながらポケットからお守りを取り出した。

2014-10-05 06:25:51
肉塚斬首之介 @kyounenn25

以前この店に行った時の経験から持ってきたものらしい。忠明さんが「とりあえずここに置いておきましょう」とビルの廊下にある備え付けの消化器の入った金属製の箱を指差したのでA君はそれに従い箱の蓋を開けてその中にお守りを入れて蓋を閉めた。

2014-10-05 06:29:44
肉塚斬首之介 @kyounenn25

そして3人で例のBARに入った。A君の言っていた通りこじんまりした店でカウンターにせいぜい10人も座れば満席になるような店だった。マスターは忠明さんに深々とお辞儀をしたが明らかにA君と自分には敵対心の様なものを感じる視線をぶつけてきた。そして店の奥には先客の2人がいた。

2014-10-05 06:35:40
肉塚斬首之介 @kyounenn25

とりあえず先客2人から離れた場所に左から自分、A君、忠明さんの順番で座った。適当に酒を頼んだ後先客の2人をチラッと見ると(カウンターがL字型になっていて自分の席の1席だけ全ての席を見渡せる状態だった)思わず声を出しそうになった。

2014-10-05 06:44:20
肉塚斬首之介 @kyounenn25

最初服装から年の離れたカップルだと思った。男性の方は身なりの良い老人。女性の方は時代遅れの水商売風の格好をしている。老人の方は女性の手を握り「綺麗だねぇ綺麗だねぇ」と延々呟いているのが店内に流れる静かなJAZZの合間に聞こえてくる。女性は下を向いている。

2014-10-05 06:49:43
肉塚斬首之介 @kyounenn25

そして薄暗い店内で目を細めて女性の顔を注視すると。女性の顔にはほぼ何も無かった。例えるなら粘度で作った団子に爪楊枝で口を横線1本引いたようなものが首の上に乗っかっていた。その上に乗った髪の毛もよく見ると安っぽいカツラのように見えた。

2014-10-05 06:55:10
肉塚斬首之介 @kyounenn25

だが女性が作り物、人形のようなものかと言うとそういうわけでは無かった、形容しにくいが息吹みたいなものは離れた自分の席まで伝わってきた。自分のその様子に気づいた忠明さんが「あれは気にしなくていいですから」と声をかけてきたのでそれに従い視線をA君と忠明さんの方へ向けた。

2014-10-05 06:59:06
肉塚斬首之介 @kyounenn25

マスターが酒を3人分差し出してきたのでとりあえず3人で軽い乾杯をした。忠明さんはA君の言っていた通り40代ぐらいで身長は170cm前後、瘦せ形、鋭い目に以上に高い鼻で口角が上がっていて高そうなスーツに高級時計も含めて物腰は柔らかいが確かにちょっと裏社会の香りのする人物だった。

2014-10-05 07:06:39
肉塚斬首之介 @kyounenn25

自分は初めて会ったので自分の自己紹介から始まり「怖い話が好きなんで色々聞きたいんです」などと忠明さんに話していたんだけどどうもA君も顔色がすぐれない。どうもこのシチュエーションと言うよりはさっきのK子ちゃんの件が気になり心ここにあらずと言った感じのようだ。

2014-10-05 07:12:05
肉塚斬首之介 @kyounenn25

「大丈夫?」とA君に声をかけるが返事が無い。するとそれまで自分の話に「うんうん」「そうなんですね」と応えていた忠明さんが神妙な顔つきでA君に何か耳打ちをした。するとA君は席を立つと早足で店を出て行ってしまった。

2014-10-05 07:17:51
肉塚斬首之介 @kyounenn25

呆気にとられていると忠明さんがこちらを見て「怖い話かわかりませんが私の母親の話聞きたいですか?」と言うので「はい」と答えると忠明さんはゆっくりとした口調で話し始めた。「はい」と言うしか無かった。

2014-10-05 07:24:00
肉塚斬首之介 @kyounenn25

何故ならA君が店から出て行くのを目で追った時にA君の後ろにある物がついて出て行くのを見てしまったからだ。

2014-10-05 07:25:45
肉塚斬首之介 @kyounenn25

それは包丁だった。おそらくA君が以前この店で見たのと同じ包丁だと直感で思った。

2014-10-05 07:26:59
肉塚斬首之介 @kyounenn25

忠明さんが話し始めた母親の話。

2014-10-05 07:28:33
肉塚斬首之介 @kyounenn25

ざっとした概要になるが忠明さんの母親は終戦直後に産まれた。北陸地方の小さな漁村だそうだ。子供時代の事は忠明さんも知らない。そして忠明さんが15歳の時に子宮の病気で亡くなった。

2014-10-05 07:33:11
肉塚斬首之介 @kyounenn25

忠明さんに父親の記憶は無い。特に母親に尋ねもしなかったという。死ぬ直前に母親が忠明さんに母親の人生の1部、父親の事、それを伝えられたという。

2014-10-05 07:39:06
肉塚斬首之介 @kyounenn25

忠明さんの母親は10代の後半に1度結婚していたという。嫁ぎ先は裕福な家だったらしい。(おそらく忠明さんの端正な顔立ちから想像するに綺麗な方だったのではないかと個人的にはその時思ったりした)その家は「あまり褒められたものではない」事を生業にしていたらしい。

2014-10-05 07:48:27
肉塚斬首之介 @kyounenn25

嫁いで1年ほどはそれなりに幸せだったという。ただ子宝に恵まれなかった。すると徐々に風当たりが強くなってきたという。そして更に1年たつとそれは風当たりのレベルを超えるようになってきたという。

2014-10-05 07:52:00
肉塚斬首之介 @kyounenn25

[ここからはかなり気分を害するであろう表現が出でくるので苦手な方は読まない方がいいです]

2014-10-05 07:55:14
肉塚斬首之介 @kyounenn25

忠明さんの母親は言葉の暴力や肉体的暴力はもちろんの事、嫁ぎ先の全員(主に旦那の母親が主導して)からありとあらゆる形の「陵辱」を受けたという。「褒められたものではない事を生業とする家業の社員」全員からの監禁状態での陵辱。時には飼っていた馬や犬など「動物」との性交渉。

2014-10-05 08:02:58
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