「アイエエエ」の向こうにある深遠 ~ 『フー・キルド・ニンジャスレイヤー?』と『リブート、レイヴン』の相似性、あるいは、フジキドは何故スシを食べねばならなかったのか ~
- tomo1109_Reffi
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以前、Togetterまとめ『忍殺語は美しい日本語である』togetter.com/li/633483 に少し書いたんだけど、 忍殺における天丼(繰り返し)表現には、往々にして恐るべき真実が潜んでいる。 #njslyr
2014-05-21 20:02:26「フー・キルド・ニンジャスレイヤー?」は、スシのシーンにおいて、ミクロなレベルでの天丼表現に言外の意味を含ませ、アイサツのシーンにおいて、物語全体を貫くマクロなレベルでの天丼表現に言外の意味を含ませている。 その物語の構造は、とてつもなく美しい。 #njslyr
2014-05-21 20:04:30「ニンジャ同士は戦う前に必ずアイサツをしなければならない。これは古事記にも書かれている絶対の礼儀作法である。」
2014-05-21 20:05:47外国人の考える、微妙にズレた日本観。日本人の目から見ると、馬鹿正直に変なことをやっていて、滑稽に映る礼儀作法。
2014-05-21 20:07:32ニンジャスレイヤーという作品では、そんな光景が何百回となく繰り返される。 その度にニンジャスレイヤーは命を賭け、死闘を繰り広げ、妻と息子の仇であるニンジャを一人、また一人と殺していく。
2014-05-21 20:08:22数え切れない戦いの末、遂にニンジャスレイヤーは妻子の死の原因となったニンジャ組織を壊滅させる。日々を静かに過ごす彼。そのような折、ニンジャスレイヤーの偽者が現れる。偽者は一般市民を巻き込むことを全く気にせず、ニンジャを殺すことのみに執着し、妻と子の死に場所をも破壊しようとする。
2014-05-21 20:09:31一度はニンジャスレイヤーであることをやめた主人公は、再びニンジャスレイヤーとなる。そして自らの偽者と対峙したそのとき、
2014-05-21 20:10:07「……来たか……」ディテクティヴは呟いた。彼の声音には何らかの感慨があった。喜びとも悲しみともつかぬ感慨が。何らかの事実認識が。「……来たんだな。そうか」破壊されたヤブの炎が生み出す陽炎に、赤黒のニンジャの姿は揺れた。ニンジャはアイサツした。 61
2012-12-13 21:57:45この挨拶は、もはや滑稽でもなければギャグでもない。「一見ギャグにしか見えないものが、膨大な繰り返しの果てに、単なる様式美を超えた奥ゆかしさ、叙情性といったものすら獲得する」。
2014-05-21 20:11:15何年もの連載を経て、数限りない死闘を経て、それはギャグとかシリアスとかいった次元を超えた、何かもっと崇高なものへと昇華したのだ。
2014-05-21 20:11:55そして、帰還したニンジャスレイヤーを出迎えるのは、他ならぬリブートのもう一方の当事者、ガンドー=サンなんだよな・・・
2014-05-22 01:13:46改めて言うまでもなく、この天丼(繰り返し)による文学表現は、Twitterというメディアの特殊性に大きく依拠している。ニンジャスレイヤーはTwitterのメディアとしての特質にどこまでも自覚的であり、真の意味でTwitter小説と呼ばれるに相応しい作品だといえる。
2014-05-21 20:15:20きっとニンジャスレイヤーは歴史に残る作品になると自分は思う。物語としてもそうだし、Web上における文章表現の一つのターニングポイントとしても。
2014-05-21 20:16:02もう何年も前から、この作品はコミカライズされ、アニメ化され、やがてハリウッド映画になると周囲に言い続けてきた。そして実際、コミックになり、アニメももうすぐだ。きっとハリウッドメントもされるだろう。その日に向かって、備えよう。
2014-05-21 20:21:33