プロの作家がアマチュア劇団にタダで台本執筆を依頼され、完成したらボツにされた顛末

2012年6月上演の朗読劇「二人の采女」(寮美千子作、新居達也演出)にまつわる波瀾万丈、紆余曲折。
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以下、2年後の追記。

寮美千子 @ryomichico

【プロの作家がアマチュア劇団にタダで台本執筆を依頼され、完成したらボツにされた顛末】Togetterまとめ togetter.com/li/679285 福島と中央の格差物語として書いたことが気に入られなかったらしい。その脚本、もったいないので、朗読劇で自主上演しました。

2014-06-12 17:41:49
寮美千子 @ryomichico

采女伝説、奈良と福島に、同じ采女の物語が伝わっています。奈良に伝わるのは、福島から来て帝に憧れ、帝の寵愛を一度だけ受けて忘れ去れ、悲観して自死した物語。福島に伝わるのは、地元の恋人から無理に引き離されて中央に連れてこられ、逃げた物語。視点がまるで違う @ryomichico

2014-06-12 17:45:44
寮美千子 @ryomichico

奈良の采女物語では、ともかく帝は憧れの人、中央はすてきなところと描かれ、連れてこられた采女も、都に来られたことをとても喜んで誇りに思っている。中央中心主義。ところが、采女の故郷である郡山に伝わる采女物語は…… @ryomichico

2014-06-12 17:47:16
寮美千子 @ryomichico

采女の故郷である郡山に伝わる采女物語では、地元に恋人もいる乙女が、采女として無理矢理、奈良の都に連れてこられる。乙女は、故郷の野山や恋人が恋しくて仕方なく、自殺した振りをして、故郷に逃げ帰る。という物語。結局は悲劇が待っているけど、都への憧れはない @ryomichico

2014-06-12 17:49:39
寮美千子 @ryomichico

この温度差。都では「都のような華やかなところに来て、さぞうれしかろう」というように描いているけれど、故郷から見たら「故郷や家族と引き離されてかわいそう」と見えている。表裏一体なのだろうが、いまの日本にも通じることだ。「采女物語」をあえてこの両面から描いた @ryomichico

2014-06-12 17:51:20
寮美千子 @ryomichico

結果的にわたしの「二人の采女」物語は、「中央の傲慢さ」が見える脚本に。地元有名アマチュア劇団さまのお偉い方々には、それは気に入らなかったらしい。「オーソドックスに、帝に憧れて、焦がれ死にした悲劇の采女を書いてほしい」と言われ、断ったら、原稿を没にされた @ryomichico

2014-06-12 17:53:55
寮美千子 @ryomichico

しかし、原稿を書く前にきちんと口頭で「こういうプロットで、こういう者を書きます。奈良と福島、二つの采女物語を合体させ、その見え方の違いを描きます」と宣言し「それでお願いします」と言われて書いたのに、できあがったらボツである。ボランティアで書いたのに @ryomichico

2014-06-12 17:55:33
寮美千子 @ryomichico

「地域のため」と思ったとしても、なまじボランティアで脚本を書いたりするものではないと思い知った。素人にボツにされ非常に不愉快だった。悔しいので、演劇をしている若い人に協力してもらい、自力で「朗読劇」として上演 photozou.jp/photo/show/895 @ryomichico

2014-06-12 17:58:33
寮美千子 @ryomichico

こんどは「勾玉天龍座」で上演したい。みんなで福島に行って上演したいなあ、@ryomichico

2014-06-12 18:01:21

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