東京都議会での暴言（ヤジ）騒動と、その根底にある問題について　《山崎雅弘》

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

東京都議会が、汚名返上のチャンスを自らの手で葬った（毎日）bit.ly/1lplySK「塩村文夏議員が女性蔑視のヤジを浴びて１週間。鈴木章浩議員以外の発言者を不問としたまま閉会した。首都の議会に、自浄能力はなかった」「開会後、ベテラン議員の一部に居眠りする姿も」

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

都議会の信頼回復に関する決議要旨「今回の事態を真摯に受け止め、二度とこのようなことが起こらないよう、都議会の信頼回復及び再発防止に努めるべく、決意する」（産経）on-msn.com/1jhZqoH「努める」ですらない「努めるべく決意する」という文言の、骨抜きされた幕引き。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「２種類の決議案に名を連ねる分かりにくい対応について、みんなの党会派の両角幹事長は『各会派に（賛成して）乗っていただかないといけないので、最大公約数の総論になった』と説明」（毎日）bit.ly/1lbPtcf　みんなの党も自民党との全面対決を恐れて腰が引けている。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

田母神俊雄氏、東京都議会のやじ問題に対し「どうして女性蔑視なのか私にはよく分からない」「いいじゃないかそのくらいというのが正直な気持ち」「心底ひどい発言と思っている人は少ないと思う」とツイッターに投稿（J-Cast）bit.ly/Tyn3me　彼も元都知事候補。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

百田氏や大阪市長が慰安婦問題を語る時、A.日本人男性　B.欧米列強の男性　C.その他　でAとBの相対的／競合的問題という視点しかない。Cの存在は最初から議論の範疇にはない。「戦場で慰安婦が必要なことくらい、少し考えれば誰にでもわかる」という大阪市長の発言も、AとBしか眼中にない。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

（続き）戦争中におけるAの犯罪的行為を国際的に非難されたら、Bの犯罪的行為を騒ぎ立てて「反論」すればいい、それをできる日本人を増やさないといけない、と大阪市長は公言している。それらの犯罪的行為の被害者であるCという存在は、思考から抜け落ちているが、その事実に気づきもしていない。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「大東亜戦争」を肯定する言説についても同様で、A.日本　B.欧米列強　C.その他　でAとBの相対的／競合的問題という視点しかない。植民地や中立国など、Cの存在は最初から思考の範疇にない。この種の「日本人男性の視点でしか問題を考えられない人」が、社会の公的分野で上層部を占めている。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

福島の原発事故とその責任追及の欠落が、本当は「誰がこの国を支配しているのか」という実相を日の当たる場所にいきなり露呈させた出来事だったのと同様、都議会での暴言事件とそれへの社会の反応は、日本という国の現実の姿を鏡に映し出したように思える。人権や人道の面では全然「先進国」じゃない。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

都議会での暴言とその件への様々な反応は、日本社会の深層に今も厳然とある男性優位の偏見や差別意識を驚くほど顕在化させたと思うが、その膿を出し切って除去する契機に転化できるか、というところで国民の知性や理性を問われているように思える。人権や人道面で世界に誇れない国に逆戻りしたくない。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki

「あの女性議員は本当はこんな女です」的な誹謗は今も絶えないが、塩村議員が都議会で述べた政策提言の内容と、それを暴言で邪魔した上、発言者の責任追及を党会派ぐるみで妨害して問題の隠蔽を謀る自民党都議の行動を比べれば、どちらが「公費を支給される議員」の仕事をしているか一目瞭然だと思う。