空想の街・氷涼祭2014 2日目
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「うーん、師匠、ダメです、無理、無理、や、や、や、めてー! はっ、ゆめか。よかったよかった。」 悪夢はね自分のだって食べちゃうよ怖い怖いよ師匠の夢だ #夢詠み獏の歌 一体どんな夢だったのでしょう。時計をちらりとみて獏はもう一度眠りにつきました。 #空想の街 #孔雀荘へようこそ
2014-07-05 05:41:52「あぁ、もう、師匠の夢のせいで眠れない!」獏は飛び起きて浴衣を来ます。蜘蛛さんに挨拶をして、中央区へ向かいました。 孔雀荘明日も泊まる明後日も空想の街居る間はね #空想の街 #孔雀荘へようこそ #夢詠み獏の歌
2014-07-05 06:25:05「主様!」「ご主人様」視線の先には懐かしい笑顔。亡くなった時そのままの少し白髪の混じった髪を照れたようにかきあげて、彼は笑うと二人を抱き締めた。「会えて嬉しいよ」「我もじゃ」「私もです」七夕のように一年に一度の逢瀬。風船が三つ、じゃれあように風に揺れた。 #待人館 #空想の街
2014-07-05 07:42:47今日は早く目覚めてしまった。影銘は妙な重さを感じて目を開ける。「……おい」腹の上ででかい黒猫があくびをしていた。「なーお」「はい、はい、おはようさん」寝ているのは店の奥にある六畳間で、そこまで入ってくるのはこの猫だけだった。名前は知らない。 #空想の街 #文字屋言の葉
2014-07-05 07:53:15空想の街に朝が来たらしい。涼やかでどこか淋しげな橙の朝焼け色。 懐中時計の針がゆっくりと回り始める。 この針が止まってる間、アタシは元の世界に帰らなくてはならない。苦笑 髪を束ねて結い上げて、本の形の片耳ピアスをつける。よしOK。 物語の欠片、探そう。 #空想の街 #宝石小説家
2014-07-05 08:17:51おはようございます。よく晴れた朝です。中央区の花壇のサルビアが満開になりました。このお天気は銀氷のときをのぞき1日続きそうです。本日は氷涼祭、夕方より時計塔広場に出店が並びます。会いたい人に会えますように。それでは、いってらっしゃい。(情報窓口:佐々木類) #空想の街
2014-07-05 08:30:39空腹で目が覚める。まだ眠いが、心地好いコーヒーの香りがして一気に覚醒した。そうだった、今日は氷涼祭。久しぶり?会いたかった?いやここは。「おかえり」 #空想の街 #雑貨屋
2014-07-05 08:31:03結局、光には飛び込めなかった。食器の立てる音、笑い声、時折の静寂。そこから排出される人々に懐古はない。いや、もしかしたら声しかわからないのかもしれない。 溜息をひとつ。 空が、青い。 #空想の街 #死者
2014-07-05 08:40:54明け方。ガンガン! ガンガン! と、戸を叩く音で目が覚めた。(あー、うるさいなぁー……)寝ぼけまなこで玄関へ歩いていく。 #空想の街 #ただいまの足音
2014-07-05 08:46:42風船? 街に入って最初に驚いたのは皆が持っている風船だった。何の真似だ?浴衣を纏うものも多い。男ははじめての街を警戒しながら歩く。治安も何もわかったもんじゃない。薄手のマントで身を守りながら街を歩く。目的地はどこだ。探しものが始まる。#青鳥書林 #空想の街
2014-07-05 08:50:20ガラリと戸を開けた。「全く朝っぱらからうるさいよ、もっと静かに帰ってこれないの?」「あ、あ、茜(あかね)……」目を見開いて、彼は言う。遺影のままの姿で。 #空想の街 #ただいまの足音
2014-07-05 08:51:09「休暇が取れたのよ。おかえりなさい、お兄ちゃん」わたしが言うとお兄ちゃんはおう、と応えて家の中に足を踏み入れた。 #空想の街 #ただいまの足音
2014-07-05 08:52:48「あら……はやかったね、槻路(つきじ)。茜もいたからかしら」遅まきながら起きてきた母さんが言う。--こうして我が家の氷涼祭がはじまった。 #空想の街 #ただいまの足音
2014-07-05 08:54:20さてどうするかと男は首を捻っていた。箱いっぱいになってしまった薬瓶に、籠に入りきらないほどの薬草の山。この時期は体調を崩しやすいからと気合を入れ過ぎたらしい。周りが見えなくなっていた自分に苦笑して、氷涼祭までぶらつこうと街の方へと繰り出した。 #空想の街 #柳の薬師
2014-07-05 08:51:43昨日はワクワクしながら眠った。ドキドキしながら眠った。目を開けるのは少し怖いけれど目を開けなければはじまらないから我々は目を。パチリ。#空想の街 「聞こえる」「聞こえるのね」我々はぴょこんと飛び起きて風船を手にする。スープを作る懐かしい音。「おはよーん」「「母!!」」帰ってきた!
2014-07-05 08:56:47「迷子かい?お嬢さん」嗄れた声がした。風船を階段の手摺に括りつけた老人がこちらを見ている。お嬢さん。ああ、そうだ。私は女なのだ、と唐突に理解する。不思議なことに考えてもいなかった。それすらも忘れていて。 #空想の街
2014-07-05 08:59:16老人は海底みたいな眼をしていた。 「なぜ?」 「普通なら再会している時間だろうよ」 「あなただって、隣には誰もいないようだけれど」 「いやあ、去年ばあさんが死んだことも忘れて、のこのこ出て来ちまった」 死人同士が現世で待ち合わせなんて、愉快だろう?老人は笑う。 #空想の街 #死者
2014-07-05 09:08:12「はっ、あれは!! し、し、し、師匠!!! ……じゃなかった。よかった似てる人だけど違う人だ」 どうしよう誰も彼もが似ているよ師匠に似てる人が沢山 似ている人を見つけるたびに怯える獏です。 #空想の街 #夢詠み獏の歌
2014-07-05 09:02:37仕立ててもらった海の浴衣を身に着けて、それから風船を手に街に出る。 「さて今日はどうしようかしら……?」 決めてなかったのでポーッと考える。 #観察客 #空想の街
2014-07-05 09:05:50少し焦げたトーストに、スクランブルエッグ、グリーンサラダ。それと淹れたてのコーヒー。私一人になってからはしっかり摂ることもなかった朝食。手際の良さは相変わらずで安心する。こうしていると数年前に戻ったようだ。なんて幸せな。 #空想の街 #雑貨屋
2014-07-05 09:10:23