病気が発覚しても動じずに美味しそうにお花もぐもぐしてるから天龍のが慌ててお前このままだと植物になっちまうんだぞ!?いいのかよ!て叫ぶんだけど「いいじゃない。だってそうすれば戦わないで済むわ」天龍ちゃんと違うもの、て暗に言われて言葉失う。
2014-08-16 23:38:03上層部も一応戦えるし植物は無害だし発症は極稀だから戦時下だし放置。「それにね、お花って天龍ちゃんに似てるもの」呟かれて顔上げると、また花一輪に口をつける龍田が居て。 「側に居てくれるのに、ずっと一緒には在てくれないの」そう言って彼女はまた青い花を食べ続ける。貴女の色の花。
2014-08-16 23:41:34人でなしの恋
ゆっくり目を開ける龍田。嬉しそうな天龍。 「天龍だ!お前の姉貴だぜ。よろしくな!」 手を差し出す 「…ええ。よろしくね…」 起動したてなのでぎこちなく握り返す。 それが、私の世界の全部になった
2014-09-17 23:24:14私の世界は大きな箱の中にあって、そこは鈍色で、みんな戦争をしていた。 「行くぞ龍田!出撃だ」 「うふふ」 「…なんだよ」 私たちは兵器です。 人を殺します。 「なんでもないわー天龍ちゃん」 人を 殺すのが仕事です。 なのに、悲しいし苦しいのです。
2014-09-17 23:25:40戦闘で苦戦。2隻ぐらい轟沈。 「羽黒!羽黒っ…いやぁぁぁぁ!!」 「くっそ…扶桑!飛鷹と共に脱出しろ!!」 「な…それでは貴女方が…!!」 「早くしろ!旗艦が沈んだら元も子もねぇだろ!!早く行けぇぇ!!」 でももたなくてこのままでは二人も沈む、というとこまで追い込まれる。
2014-09-17 23:29:32「ねぇ天龍ちゃん。私達なんのために生まれたのかしら。どうして感情を持たされたのかしら」 「…龍田?」 「私いつも思ってた。自由意思を持たせた製造者(にんげん)は、なんて残酷なんだろうって。こんな気持ち、兵器が持っちゃいけなかったんだわ。
2014-09-17 23:30:17私ね、提督も勝敗もどうでもいいの。天龍ちゃんがいればいいの。天龍ちゃんと一緒に居られなくなるくらいなら戦禍がずっと続けば良いとすら思ってる」 「龍田」 「だから私は欠陥品なのよ」 「たつ、」 「他のどんなことよりもね、貴女が沈む方がつらいの。だから」
2014-09-17 23:30:24前に躍り出る龍田。 「ごめんね天龍ちゃん。 愛してるわ」 そこに当然敵の集中砲火。 轟音。 煙が晴れると 龍田を抱え、右腕を吹き飛ばされながらも食い縛る天龍。
2014-09-17 23:32:10「……て…ん りゅ…? !! 天龍ちゃん!う で、…!!」 「…肉を切らせて骨を断つってのが… (ぎちぎち、と砲台を相手に向ける。) お前の得意技だろ!!」 反動や耐久を無視した全力放火。なんとか相手を沈める。
2014-09-17 23:33:42「…ったく… 返事も聞かずに死のう(逃げよう)なんてずるいんじゃねぇか? 大体な 惚れたのは俺の方が先なんだよ。バカ龍田」 君がこの世に目覚める前から ずっとずっと 見詰めていたのだから 「…てん りゅう、ちゃ…」 ぼろ、と涙をこぼし大泣きする龍田。
2014-09-17 23:34:11