ハローキティとフランス革命の不思議な関係

くみかおるの冒険 @ElementaryGard

訳者解説の構想を練る。これは面白いものになりそう。万博のルーツがフランス革命まっただ中のパリで開かれた展覧会だったという逸話は刺激的。繰り返し開催され、やがて万博に発展。第一回はロンドン。映画『スチームボーイ』はまさにこのときのロンドンが舞台。

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日本にこの万博のことが伝えられたのは二年後。ペリーの来航の年。オランダ経由か？

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『エマ』で、若き日のケリー夫妻がお金を貯めて万博入場券を買い、二人で水晶宮（オールガラス張りの当時としては超ハイテクの建築物）をまわるお話あり。あれです。あの二年後にペリーが浦賀にやってくる。そして討幕、明治維新へ時代は激変していく。

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1962年、二度目のロンドン万博ndl.go.jp/exposition/s1/…には日本からの使節団も参列。幕府は正式出展はしなかったが駐日英国大使によるコレクションが展示された。この万博は前回に比べて彫刻や絵画に力を注いだ。植民地からの珍しい物品が数多く並べられた。

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明治政府樹立。国家のたしなみとして万博にも参加。といって工業製品ではとてもヨーロッパ先進国にかなわない。それで没落武家が手放した絵画や物品を送り込んで展示したら大評判。最優秀賞を獲得。これで明治政府の目の色が変わった。

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絹ぐらいしか輸出品を持たなかった弱小後進国・日本。そこに外貨稼ぎの切り札が加わった。「美術工芸」ということばが造語された。国家の威信をかけて育てよう、そして稼ごう、と。

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「文化」振興とは別物。「産業」の育成です。それに日本が野蛮国ではない、立派な文明文化を二千年にわたって保持してきた国であるというアイデンティティの確立。

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「美術工芸」とは結局、ヨーロッパ先進国のハイカルチャーの視点でARTとかCRAFTと言ってもらえそうなもののことです。SEXYとは結局、男性目線による女性の魅力のことであるように。

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万博出展のためにカタログが作られた。美術展で必ず作られるアレです。日本の美術ってこういう歴史があるんですよー工芸ってこんな天才たちが各時代に活躍したんですよーと啓蒙するために。フェノロサと岡倉天心が大急ぎで書き上げた代物。これが日本美術史の規範となった。今もそうです。

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言い換えればそのカタログで言及されなかったものは「美術工芸」ではないとされた。政治力学がARTCRAFTとそうでないものの選別を行ったのです。

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規範から漏れてしまったもののにひとつに、今でいう「かわいい」の感性がありました。

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時を経て、まわりまわってキャラクター文化と合流して誕生したのがハローキティだった、と私はみます。1974年。

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これでもほんの一部。このぐらい大風呂敷な訳者解説を今、練ってるんですけど、面白いでしょうか。面白いと言って。

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steamboy 2004 trailer: youtu.be/g-ejrm10MfQ 0:48にちらっとロンドン万博パビリオン「水晶宮（クリスタルパレス）」が出ます。

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