第4回短詩会 入選作まとめ #短詩会
- silossowski
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時の流れる夢を見ている。土足で薄明の生涯を歩きはじめる。 第4回 #短詩会 の集計が終わりましたので発表させていただきます。例によって作品、作者、点数、選評の順番です。
2014-09-01 01:21:52胃袋のなかに弱音をためこんで血を垂らしつつ待つ半減期 @16hu_ 1点 選:言葉の印象とは裏腹に、歌として綺麗にまとまっているので選びました。
2014-09-01 01:22:46後がない思想の行方を確かめて最後の夏にしおりを挟む @iris_me 1点 選:わたしは思いつかず直接的に本のことを書いてしまったので、似た言葉をつかったこちらには力負けですね。これも解説が聞いてみたいです。
2014-09-01 01:23:29貝殻は手のひらのなかへ少女らの拙い自殺ついに止めえず @16hu_ 1点 選:貝殻を持って少女は海の底の死の国へ。イメージだけだから美しいままでいられる。
2014-09-01 01:24:04成熟を拒絶することで居直るいま唯一の超少女へと @iris_me 1点 選:成熟を拒絶することは少女の権利のひとつ。定跡めいた思想の気もするが、それでもなお《超少女》の言葉には光るものがあった。
2014-09-01 01:24:36夏にこそ厚着をしたがる文庫本まだまだ暑いし冬まで積もう @wg_strawberry 1点 選:夏にやるべきことを後回しにする感じがわかります。
2014-09-01 01:25:04500ミリ缶ビールゆけ 暗闇を切り裂いてゆけ 海風に濡れ @silossowski 2点 選:爽快です。暗闇の中ながら缶ビールの像が鮮烈に浮かびました。 選:いいよ。ゆこう。
2014-09-01 01:25:55西武新宿線都立家政駅 酩酊と雨、バレエシューズと @silossowski 2点 特選:自分以外の人は皆、言いたいことを言っている――そんな錯覚にとりつかれている今日この頃。最も優しく、気高い詩がこれでした。小さく誇っていただきたい。
2014-09-01 01:26:33悩みつつ唇に手を押し当てぬ手の甲はややマックの匂ひ @zenshuuwokaini 2点 選:悩みつつ唇に手を押し当てたときに手の甲からマックのにおいがする感じがよく伝わりました。 選:特選にするか悩みました!ちょうど送る歌を考えているときのわたしはこんな感じで
2014-09-01 01:27:44誘われることは嫌ではないけれど水着を買わない夏もあるのだ @wg_strawberry 3点 特選:どういった理由で水着を買わない夏になったのか思索をめぐらされます。 選:作者の本意ではないだろうけど「水着は買ったけど誘われなかった人の強がり」が幻視。
2014-09-01 01:30:46真夜中の優先席の付近でのたのしいことはご遠慮ください @16hu_ 4点 特選:「たのしいこと」における想像の余地がちょうどよい。 選:あるあるですね。前後のコンテクストがあってこその歌という感じがあります。 選:なんだかえっちですね、解説が聞いてみたいです
2014-09-01 01:32:37以下、雑談・解説など
解説希望とのことでしたので首を斬ります。「真夜中の優先席の付近でのたのしいことはご遠慮ください」は、選評では《想像の余地がちょうどよい》と《前後のコンテクストがあってこその歌》というほとんど真逆の評価をいただきました。こういうことが起こるから会は好きです。
2014-09-01 01:36:25他人が楽しんでいるのを見るのはつらいです。わたしが老いて、若者が楽しそうにしていたら、とてもつらいと思います。真夜中は、そっとしておいて欲しいなというわがままも少しあります。せめて優先席の付近では、ご遠慮ください。解説を終わります。
2014-09-01 01:40:32500ミリ缶ビールゆけ 暗闇を切り裂いてゆけ 海風に濡れ