建築のキャラクターとは「国立競技場ちゃんコンテスト」
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「建築擬人化国立競技場ちゃんコンテスト応募案より byモエストロさん」 pic.twitter.com/8exaEuMwvB
2014-09-28 19:48:0310.01建築夜学校国立競技場ちゃんコンテスト展示に寄せて① 建築のキャラクター 現代建築には顔がないと言われる。建築史家の鈴木博之氏は、この数十年間東京の街に増え続けたオフィスビルを没個性の「ビジネススーツビル」と呼び、その傾向を批判した。 本当にそうか、本当にそうなのか。
2014-09-28 19:32:33国立競技場ちゃんコンテスト展示に寄せて② 一時期の開発ラッシュを終えた感のある上海、国際金融のマネーゲームにより文字どおり金字塔を林立させたドバイ、それら直近の現代建築は視覚情報の発露に頼るあまりに、あるものは捩じれ、アンバランスに積み重ね、穴を穿ち、角を削り、尖塔を曲げる
2014-09-28 19:33:47建築のキャラクター③ そこには狭小範囲での短期的異形性は存在しているかもしれない、しかし本来の意味での建築的個性が宿っていると言えるのであろうか。人間における個性を考えてみるといい。例えば髪の毛を逆立てる、顔を白塗りにする、シャドウを塗る、シャツを破る、ジャケットに鋲を打つ、
2014-09-28 19:35:07建築のキャラクター④ ジャケットに鋲を打つ、下着を露出させる。これらが果たしてパーソナルな個性であろうか、決してそうではないだろう。 個性とはその人間の性格、人との接し方、コミュニケーション能力、長期にわたるその特性を個性と呼び、初めて出会ったパッと見の印象を個性とは呼ばない。
2014-09-28 19:36:25建築のキャラクター⑤ 同様に、建築における個性というものも本来長期的な視野の中で位置づけられるものであり、現代建築の大半が果たして没個性であるかどうかの検証は築後数十年を経て問われるものではないのか。というのも現在、個性的であるとみなされ保存活動などが繰り広げられる明治期、大正期
2014-09-28 19:38:06建築のキャラクター⑥ 大正期の近代建築は建設当時は決して奇をてらったものではなく、おそらく当時の建設手法の一般解であり、むしろその時代の「ビジネススーツビル」であったはずのものだからである。そういった意味では建築における個性とは、最初に宿るものではなく、後に発見されるものである。
2014-09-28 19:39:43建築のキャラクター⑦ つくり手側よりもむしろその建築の受け手の側が、時間のなかでその建築にキャラクターを付与するのである。今回の現国立競技場の擬人化「国立競技場ちゃんコンテスト」はそのように発見された建築の個性をヴィジュアライズする試みのひとつと位置づけている。
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