「国民の権利」とは誰の権利なのか

 日本国憲法は基本的人権を日本国民にのみ保障しているという誤解を解く。
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忽然朔風 @kotnei

日本国憲法は「日本国民」を対象にしたもので「国民」ではないもの,すなわち外国人は権利が保障されないというネトウヨの思い込みについて,教科書にはどのように書かれているか以下に引用してみる。演習講義 憲法(小林武著,1995年)の記述は以下のとおりである。

2014-10-25 23:20:55
忽然朔風 @kotnei

外国人とは,「日本国民ではない者」(国籍3条1項),要するに日本国籍を有しない人をいう。この外国人が日本国憲法第3条の保障する基本的人権の享有主体となりうるかについては,学説中に,かつては享有能力を認めない消極説も唱えられていた。(続)

2014-10-25 23:23:46
忽然朔風 @kotnei

しかし,今日ではこれを支持する論者はみられず,積極説が次のようなバリエーションを示している。 すなわち,(中略)人権の性質上国民のみを対象としたものを除いて在留外国人にも等しく保障されるとする「権利性質説」,(続)

2014-10-25 23:28:14
忽然朔風 @kotnei

判例上も,(略)マクリーン事件判決が,「基本的人権の保障は,権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き,わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ」と判示して以降は,権利性質説に立つ判断が確立している。(以上)

2014-10-25 23:34:53
忽然朔風 @kotnei

スキャンしてみせろとまで言われたので,ご希望通り。 pic.twitter.com/JzwydvhxeK

2014-10-25 23:59:14
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あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

基本的人権について連ツイ。在特会はいう。「『国民への最低限度の生活保障』を国に義務付けた憲法に基づいて、生活保護というシステムは成り立っています。憲法が義務付けるのは、あくまで『国民の保護』であり、そのため外国人に対する生活保護は憲法違反との声が非常に強いのです。」(在日Q&A)

2014-10-26 01:14:16
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

「生活保護は憲法違反との声が非常に強い」なんて口から出任せなのはtogetter.com/li/736804の通り。第一、『国民』が日本国籍者だけなら、憲法第三十条をどう解釈するのだ。「第30条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ@ndoro4

2014-10-26 01:18:49
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

国民だけが納税の義務を負うのなら、在特会の嫌う「在日のパチンコ屋」の社長は税金を納めなくていいことになる。しかしそんなことはないわけで、じつは憲法のいう『国民』にはそんなに強い規定力がないというのが、内閣法制局も認める確立された解釈なのだ。 @ndoro4

2014-10-26 01:19:51
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

もう少し詳しくいうと、『国民』にはそんなに強い規定力がないとは言うものの、それでは何のために国民と書いてあるのか分からないことになって混乱する。そこで次のように解釈することになっている。 @ndoro4

2014-10-26 01:20:29
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。しかし外国人に納税を義務づけてはいけないとまでは書いていないので、法律で納税義務を定めることが許される。よってパチンコ屋のオヤジは税金を納めなさい」 @ndoro4

2014-10-26 01:21:06
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

生活保護も同じこと。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。しかし外国人に健康で文化的な最低限度の生活を営む施策を行ってはいけないとまでは書いていないので、条例等で施策を行うことが許される。よって外国人に生活保護を支給することが出来る」@ndoro4

2014-10-26 01:22:22
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

ただし外国人に生活保護受給の権利があるとは、国はいわない。あくまでも人道上の施策だ。これは良い方にも悪い方にも変化しうる解釈だ。「第十二条  この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」の出番がここにある。@ndoro4

2014-10-26 01:25:19
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

昨年、最高裁が「生活保護法が保護の対象とする『国民』に外国人は含まれない」と判決した。ネトウヨが「ざまあw在日涙目w」と喜んだが、喜ぶほうがバカである。最高裁の判決はこれまでと何も変わっていない。権利を前から説明するか後ろから説明するかのちがいでしかないのだ。@ndoro4

2014-10-26 01:26:47
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

「外国人に生活保護を支給するのは違法か」という裁判なら、「外国人に受給権はないが、支給するのは違法ではない」という判決になる。「生活保護は外国人の権利か」という裁判なら、「支給するのは違法ではないが、外国人に受給権はない」と判決する。説明の順序が逆なだけだ。@ndoro4

2014-10-26 01:29:04
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

在特会はこうもいう。「本来、外国人の保護は第一義としてその外国人が所属する国(在日であれば韓国政府)が行うべきものなのです。外国人への保護は、ある意味においてその外国人が所属する国家への主権侵害ともいえるのではないでしょうか?」 (在日Q&A)@ndoro4

2014-10-26 01:29:50
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

クソバカバカしい。「在日韓国人であれば韓国政府が生活保護費を支給すべきだ」というのが原則ならば、海外在住日本人が困窮すれば日本政府が生活保護費を支給しなければならない。だがそういった制度はあるない。帰国を望むなら旅費を(支給ではなく)貸し付ける制度があるだけだ。@ndoro4

2014-10-26 01:31:12

上のツイート
誤り「そういった制度はあるない」
訂正「そういった制度はない

あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

愛国的在特会としては、日本が外国の主権を侵害しないために、海外邦人のための生活保護制度を直ちに要求すべきだと思うが、きっと「そんなもん、困窮するのは自己責任じゃねえか、そんな怠け者になんで国民の税金を使うんだ、ふざけるな野たれ死ね」とでもいうんだろうな。@ndoro4

2014-10-26 01:34:59
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

日本は1979年に『国際人権A規約』を、1981年に『難民の地位に関する条約』を批准した。これらの条約は各種社会権について「内外人平等原則」を謳っており、日本は、1981年に社会保障関係法令の国籍要件を原則として撤廃した。他国も同様だndl.go.jp/jp/diet/public…

2014-10-26 01:37:10
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

ザイトクがいうみたいに「外国人への生活保護は他国への侵害行為」というのが本当なら、条約加盟国はお互いに「主権を侵害しあいましょう」と約束したことになる。外国人向け社会保障に反対する運動は世界中にあるが、このような馬鹿げたことを言うのは在特会ぐらいのものだろう。@ndoro4

2014-10-26 01:38:37
あざらしじいさんアンチヘイト泥憲和 @ndoro4

ああ、在特会だけじゃないわ。ネトウヨはみんなそうだもんな。自民党の中にもそんなことを考えていそうな議員がいるなあ。なんてこった、いやはや。ますます反レイシズムの運動が重要になるばかりだな。みんな、がんばろうな。おわり @ndoro4

2014-10-26 01:41:24