子日botまとめ「渾作戦」

メガネ子日bot(退役) @nenohi_bot

それと一応、渾作戦についても解説しておくよ。 前にマリアナ沖海戦にからめて少し話したことはあるんだけど…。 まさか独立してイベントになるなんて思わなくて、さらっと流しちゃったし。

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なぜかっていうと、この作戦は単独だと話すことが少ないんだよ。 渾作戦は、最終的にマリアナ沖海戦へとつながる日本軍の艦隊決戦計画「あ号作戦」の一環として行われた作戦なんだよ。 その流れの中で、の1エピソード…。 だからまず「あ号作戦」について、また簡単に説明するよ。

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「あ号作戦」って呼ばれた作戦自体はいくつかあるんだけど、1944年に実施されたこの時の「あ号作戦」は、悪化の一途をたどる南方の戦局を立て直すために、敵主力艦隊をおびき出して叩く決戦計画だったんだよ。 連合艦隊と、陸上基地の航空兵力とが連携して行われる「予定」が立てられたんだよ。

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でも作戦立案の元になる情報が間違ってたり、予測が甘かったりで計画はどんどん崩れていくんだよ。 そして最終的に、予定されてた戦力を大幅に消耗した上でなし崩しに突入した「マリアナ沖海戦」で日本は惨敗して機動部隊の能力をほぼ喪失。 のちのレイテ海戦の悲劇にもつながっていくんだよ。

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それで、そのマリアナの敗戦よりさかのぼること半月くらい前。あ号作戦のための準備的な意味合いで実施されたのが「渾作戦（第一次～第三次）」だよ。 っていうと少し聞こえが良いけど、やっぱりこれも割と場当たり的な作戦だったんだよ。

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その発端は1944年5月末、日本の基地があったニューギニアのビアク島に米軍が上陸したことからだよ。 「あ号作戦」に際してこの島を確保し続ける必要があるか、については司令部でも揉めたんだけど。 最終的に増援を送ることになって、六月初めに増援部隊と護衛艦隊がビアクへ向かったんだよ。

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この任務には第二艦隊から妙高さん、羽黒さんや青葉さん。あと前年から南方に派遣されてた扶桑さんが当てられて、戦艦１、重巡３、軽巡１、駆逐8、と砲戦能力としてはそれなりの戦力だったんだよ。 ただ航空支援が皆無だから、機動部隊に遭遇したら逃げるしかない編成でもあったんだよ。

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そしてそんな状態で出撃した翌日に、まさに「敵機動艦隊発見！」の報を受けたから大変。 もちろん作戦は即座に中止されて、部隊は引き返しちゃったんだけど… …これは、結果的には誤報だったんだって。 残念ながらそれが分かったのは撤退後のことだよ。

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でも気を取り直して数日後、第二次渾作戦が実施されるんだよ。 第一次で燃料を浪費しちゃったから、今度は少数の駆逐艦による鼠輸送方式に切り替え！ ……けど、道中で空襲をうけて春雨が沈没。 さらに三倍近い数の連合軍艦隊（今度は本物）と遭遇して命からがら撤退。これも失敗におわるんだよ。

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それでも諦めずに第三次の渾作戦は… 確認された連合軍艦隊を打ち破って輸送を成功させる、という目的のもと、第一次に参加した主な艦に加えて大和さん、武蔵さんまで投入して編成されるんだよ。 ただ大和さん達については「弾避けのための目立つ目標」って意味合いもあった、という話もあるよ。

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ともかく、そんなわけで必勝を期した第三次……だけど、これは実施されることなく中止されちゃうんだよ。 艦隊が出発のために集結中だった6月11日、米機動部隊がマリアナ諸島を急襲。 第三次渾作戦は翌12日出撃予定だったけど、もちろんそれどころじゃなくなったんだよ。

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そして約一週間後、日本は米軍とのマリアナ沖海戦に突入。 その敗北によって「あ号作戦」自体が中止となるんだよ。 マリアナ沖海戦の話は、前のまとめを参照だよ。＞togetter.com/li/690457

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ちなみに渾作戦の中止により見捨てられたビアク島基地は、それでも守備隊が孤軍奮闘して持ちこたえて。 結果的に独力で「決戦までビアク島を守り抜く」という、渾作戦の目標を達成してしまうんだけど… 肝心のマリアナにおいて日本が敗北したことで、結局は鎮圧されてしまうんだよ。

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以上が渾作戦の流れでした！ 作戦自体はほとんど空振り、この後の戦局には良くも悪くもほとんど直接的影響を与えてなくて、失われた艦も春雨だけだから… 動員された艦は派手だけどエピソードとしてはかなり存在感が薄いんだよ。

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ちなみに、第三次渾作戦に参加した艦は当然マリアナ沖海戦には参加できなかったわけだから、（悪い意味で）戦力的な影響はあったでしょ？ って思う人もいるかもだけど、マリアナ沖海戦はアウトレンジの航空戦だからあまり関係ないんだよ。 実際、参加した前衛艦隊は戦闘に貢献できていないんだよ。