POKEMON HALLOWEEN 2014 with Ghost
- Blueing0522
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10/30
みんなが待ちかねた、ハロウィーン前夜のこと。
おや?こんな時間まで起きている人間がいるとは。まぁいいでしょう。もうすぐハロウィン、今日は前夜祭ということで、普段語られることのないお話を少しだけしましょうか
2014-10-30 00:06:08さて、信愛なるゴーストタイプポケモン博愛者の諸君。この洋館のことはご存知かな?鬱蒼と生い茂った森に、隠されるようにして立っているこの洋館を
2014-10-30 00:09:27「怪しい洋館の昔話」
まだゴーストタイプのポケモン達が住んでいなかった頃、この洋館はある大富豪の別荘だった。日の光が届きにくいこの森は、夏の暑さを避けるためにはとてもよかった
2014-10-30 00:11:05そもそもこの森はポケモンにとっても人間にとっても神聖な場所で、誰が言ったわけでもなく、みなここだけは汚すまいと大切にしてきた
2014-10-30 00:13:34ところがある時どこかの大富豪が金に任せてこの森の土地を買い、そこに別荘を作り始めた。住民は反対運動を起こし、森にすむポケモン達もたびたび工事の邪魔をしに現れたが、成果はむなしくことごとく蹴散らされてしまった
2014-10-30 00:15:58度重なる事故や妨害にも関わらず、一年たったころ、森にこの洋館が建った。大富豪の一家は夏に避暑地として過ごし、それ以外の季節には警備員を雇って、ポケモン達を追い払うようにしていた
2014-10-30 00:18:48しかしある日、大富豪の一家が何かに追われるように洋館へ着の身着のまま避難してきた。そして一家は身を隠すようにひっそりと暮らし始めた
2014-10-30 00:21:59一家にはまだ幼い一人娘がいた。大好きなぬいぐるみを持って、森に出かけてはポケモン達と遊んでいた。ポケモン達も次第に娘をかわいく思い、花の冠を乗せたり、一緒に歌ったりして遊んでいた
2014-10-30 00:24:35悲劇が一家を襲ったのは何度目かの秋だった。いつものように森で遊んでいた娘が戻ってくると、誰の声もしない。両親を探して娘は洋館の部屋をひとつひとつ開けていきます
2014-10-30 00:27:16二階の書斎で倒れている富豪を見つけました。しかし声をかけても返事はありません。赤いカーペットにできた黒い水たまりの上に、うつぶせになっているだけでした
2014-10-30 00:29:06娘は死をよくわかってはいなかったが、とにかく大変なことが起きたのだけは理解できた。母親を探して二階をかけ回り、夫婦の寝室のベッドの上で胸に赤い花を咲かせた母親を見つけた
2014-10-30 00:31:48娘は恐ろしくなって寝室を飛び出すと、廊下を歩く人影が見えたので、急いで向かいにある自分の部屋へ飛び込んだ。扉を少しだけ開けて、通りかかる誰かの姿を見ようとした
2014-10-30 00:34:44近づく足音に恐怖を覚えながらも覗いていると、知った顔がやってきた。前の家で働いていた執事だった。娘はいつもかわいがってもらっていたので、なんの疑問も持たず扉を開けてしまった
2014-10-30 00:37:25三日後の新聞に一家が惨殺された記事が載っていた。富豪の腹部には何度も刺した傷があり、夫人はナイフ一本が深く突き刺さり、娘は後頭部を重いもので殴られて死亡。犯人は捕まっていないという内容だった
2014-10-30 00:43:18近隣住民は「やはりあの森に屋敷など建てたから罰が当たったのだ」とひそひそささやきあっていた。森のポケモン達は娘が死んでしまったことを悲しみ、洋館の庭に一本の桜を植えた
2014-10-30 00:46:17ここまでが洋館のお話だ。うん、実に良き悲劇の物語だ。これからゴーストタイプのポケモンが住むというのに、死人の一人もいないのではつまらない
2014-10-30 00:49:36――こわくて素敵なお話を、どうもありがとう。
ところで、あなたはだれ?
「怪しい洋館とゴーストポケモン」
その年、ギラティナはとても不機嫌だった。自分のもとへ来てくれる人間やポケモンが、明らかに少ないのだ。扉は開けているのに何故来ないのかと憤る日々を過ごしていた
2014-10-30 00:56:51本当なら自分で迎えにいきたいところだが、自分の場所を動くわけにはいかない。そこで部下のヨノワールを呼びつけて、来ない理由を探りに現世へポイッと放り込んだ
2014-10-30 00:59:19