イラストレーター・中村佑介氏の『イラスト公開講座⑱』“はじめてのデッサン２”編(2014.11.18)

中村佑介のイラスト教室 @kazekissa02

【デッサン初級・アドバイス⑱】そこで思い出しましょう。この講座の一番はじめに、黒段階や立方体など、まだデッサンもしていない時に、「描け」や「線を引け」ではなく、「色を塗れ」「丁寧に均等に」と言ったこと。

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【デッサン初級・アドバイス⑲】昨日の中級者授業でもお話した通り、このように消しゴムは、きちんと均等に「塗れ」ば、最低３色あればそれなりに出来あがります。 pic.twitter.com/tzBzuYG9Ae

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【デッサン初級・アドバイス⑳】あんこさんのデッサン、消しゴムの上面だけ抽出して見ると、紙の色とそんなに変わらないですよね。確かにこれだと、角っこにフチをつけたくなる気持ちもわかる。 pic.twitter.com/wa44wGlj0e

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【デッサン初級・アドバイス21】ただ実際は、同じことを写真で試してみると、上面も確かにこの中では白いですが、紙の白よりは、濃い面なのがおわかり頂けると思います。 pic.twitter.com/J0TtqdjWO3

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【デッサン初級・アドバイス22】だから本物にはフチがなくても、向こうの角まできちんと見えるんですね。「描く」ではなく、「均等に塗る」と口酸っぱく言ったのはこの為です。では実際には結構濃いとわかった上面が、なぜそれでも明るく見えるのか。 pic.twitter.com/DtQtaGUvUQ

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【デッサン初級・アドバイス23】では実物の消しゴムをデッサンと同じように白黒にして、また上面、側面、手前面と３つに分解してみましょう。 pic.twitter.com/Z2cgG9AulE

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【デッサン初級・アドバイス24】さらに影を含めた全４パーツに切り離し、元の消しゴムを、文字通り消してやりました。プラモデルのようですね。 pic.twitter.com/gA84Y41Vnq

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【デッサン初級・アドバイス25】そして比較しやすいように、４パーツを同じ大きさにしてやります。 pic.twitter.com/7cthRXXq3A

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【デッサン初級・アドバイス26】さらにわかりやすくする為に、目が惑わせられるグラデーション（色の微妙な変化）は無視し、それぞれの中間的な１色のみの面にしました。 pic.twitter.com/TQ0Ry8aQ5Z

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【デッサン初級・アドバイス27】「そんな事してもいいの？」「だって学校や予備校の先生は、デッサンはタッチやグラデーションが大切って言ってたよ！？」　うん、ではこの４色を消しゴムの方に戻してみましょう。ね、きちんと立体に見えますよね。 pic.twitter.com/zFSOPsMFzo

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【デッサン初級・アドバイス28】さて、問題がないとご理解頂けたところで。つまり超簡略化すれば、この４色で消しゴムは出来あがっているのですが、白がありませんよね。消しゴムの真っ白。 pic.twitter.com/xL15DKw7e8

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【デッサン初級・アドバイス29】それでもなぜ、この４色で作った消しゴムは、上の面もきちんと白っぽく明るく見えたか。それは「色の差（幅）」があったからです。え～い、わかりにくい！　もっと噛み砕いて言うと、「影が黒いから」です。 pic.twitter.com/9GHohemle0

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【デッサン初級・アドバイス30】試しに上の面以外、いわゆる影の部分を、薄くしたものＡと、濃くしたものＢを作ってみました。なぜかＢの上面（薄灰色）の方が明るく見えますよね。上面の色は変えていませんよ。 pic.twitter.com/GlpsRCKpvj

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【デッサン初級・アドバイス31】いまお伝えしたことは、日常生活でも、美白を目指す女性が、ファンデーションで顔を白く塗るのもいいけど、自分の肌より濃い（黒い）色のセーターを着用しても、その相対性で肌が白く見える、というのと同じです。 pic.twitter.com/7tjfa1BA5P

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【デッサン初級・アドバイス32】だっていくら白くなりたくても、ここまでする人は滅多にいませんもんね（笑） （画像：志村けんのバカ殿様 DVD-BOX　amazon.co.jp/dp/B002EZTK1E） pic.twitter.com/JyTH4M8M3L

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【デッサン初級・アドバイス33】という訳でグル～っと、話が回ってきました。ですので、あんこさんのように、「白い消しゴムの光ってる所だから白！だけど境目が見えなくなるので、実際にはないけど、フチ（線）描いちゃおーっと」という方へ。 pic.twitter.com/BIKVspkiFJ

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【デッサン初級・アドバイス34】①これまでお話したことからもご理解頂けた通り、実際の物体にはない漫画のようなフチはなくす。 pic.twitter.com/zLGr79Ct5i

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【デッサン初級・アドバイス35】②「それだと何描いてるのか、見えにくいんだよなぁ…」という人は、黒段階表を思い出し、全体を１段階ずつ濃くする。向こう側もキッチリ見えてきましたね。 pic.twitter.com/iuAHedIKe7

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【デッサン初級・アドバイス36】「でもでも、それだと真っ白な消しゴムが灰色になっちゃう…」という方は、さっきの「美白と黒いセーター」の話を思い出し、側面と影の部分を少し濃くしてみる。するときちんと白い消しゴムになります。 pic.twitter.com/PKsWU09RJ2

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【デッサン初級・アドバイス37】最後に全体の色を整えて、ボヤケテルところはボヤけさせて、はい完成です。どうですか？　最初のものと比べ、きちんと４面が感じられ、「デッサンっぽい」ではなく「本物っぽく」なりましたよね。 pic.twitter.com/60e9kHf7Tf

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【デッサン初級・アドバイス38】これで、最初に「書く」や「タッチ」ではなく、「塗る」「色の差」と言っていた意味がご理解頂けたと思います。これはデッサンをかじった事がある人こそ、出来ていなうポイントでした。それなのに「やったことあるので、次進んで良いですか？」と。

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【デッサン初級・アドバイス39】そして頭がまっさらな状態の初心者の方が点数が良く、次々と合格しています。①きちんと話を聞く　②意味を理解する　デッサンにおいてだけでなく、これこそがクライアントの意向をカタチに表現する、イラストレーターという仕事のもっとも大切な部分なのです。

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【デッサン初級・アドバイス40】まだ提出作品に★を貰えていない方は、そこが出来ているか、きちんとご自分で確かめてからご提出下さいね。僕はまるで理科の様な教え方をしますが、チェックに使うリトマス試験紙ではありませんので悪しからず。答えは目の前にあります。健闘を祈ります。解散！