【レズボス鎮守府】　プロジェクトD　【ドボク鎮守府】　其の六 起重機船がやってきた

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

【プロジェクトD】は魔女と土木が結びついた艦これSSコラボです。 #rsbs日誌 との #ドボク鎮守府 との共同工事となっております。 読者の方には工事の遅れで大変ご迷惑をお掛けしております…。 まもなく工事区間がはじまります…。 pic.twitter.com/lCpaOcoP7M

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起重機船の体に戻った提督が一万五千トン近い高速船を吊り上げる。 提督＜＜”あ”あ”あ"あ"あ”あ”！！お”！も”！い”ぃい”！！＞＞ オガサワラ＜＜きゃっｗトウちゃんに抱かれてるぅ＞＞ 初霜「これは凄いわ…」 大潮「あれで90歳越えですもん…バケモンですわ」 #ドボク鎮守府

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100年近く前の起重機船が最新鋭の超高速船を抱っこ。 だか流石に、ご老体にはキツいのか足の台船がガクガクブルブル震えている。 提督「ｱﾊﾞｯﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ」 オガサワラ「トウちゃん落とさないでよ～」 提督「なん…の！」 ゴキン #ドボク鎮守府

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提督「あ…」 オガサワラ「？」 提督「動けない」 オガサワラ「へ？」 提督「旋回体から変な音した」(´；ω；｀) #ドボク鎮守府

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大潮です。熟女な体に大きなクレーンを持つ我が司令官！ 一万五千トン級のカアちゃんに大潮達を載せて吊ったまま腰を痛めました。 ここは海のど真ん中です。 深海棲艦が襲ってきたらどうするのでしょうか？ ほんっとにクソ司令官ですね！！ #ドボク鎮守府

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提督＜＜お”お”じお～～助けてぇ～＞＞ 司令官からマリンバンドでSOSが飛んできました。 ぶっちゃっけ、どうしようもありません。 こんなの霧島さんに見せたら一ヶ月正門前で挨拶運動強制参加です。 立派な労働災害です。 というか、どうしたらいいの…。 #ドボク鎮守府

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慌てて曳航組の山城と時雨が提督の傍に駆けつけて、提督の足である台船をしっかりホールドしました。 艦艇形態のまま時雨が提督に声を掛けます。 時雨「提督…本当に起重機船なんだね」 提督「ああ助かったぁぁ、ありがトン」 #ドボク鎮守府

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時雨「提督？」 提督「ん？」 時雨「クレーンは吊り上げ荷重の確認が大事じゃないのかい？ちょっと失望したよ」 やわやわ失望したよ ちょっと失望したよ＜ｲﾏｺｺ ﾁｮｯﾄ失望したよ 提督「ほぉあああああああ！！」 #ドボク鎮守府

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駆逐艦に吊上げ荷重の指摘をされた起重機船。 正論である。グウの音も… ｸﾞｩｳｳｳｳ 出た。 時雨「カアちゃん吊ったままお腹ペコちゃんかい？」 ああ、時雨よ。艦の姿でもお前の、そのシトシトと降る雨のような冷たい視線が 我がクレーンジブを突き刺すようだ！ #ドボク鎮守府

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時雨「仕方ない。このまま比良坂さんの鎮守府まで行くよ？いいかい？」 提督「うん…御免、まじで御免」 提督がクレーンの旋回体に装着されたLED表示器で時雨に【ごめん】 と合図を送る。普段は作業指示用で使用しているものだ。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/hdfDP7km6D

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時雨「提督、海の上で【ごめん】で済むなら海上警察機構は要らないんだよ…」 ああ、時雨のその冷たい雨のような言葉が我がエンジンを冷却してくれる。 そうか、これが時雨の冷却水か！ 扶桑「提督はハッちゃっけ過ぎですよ。母艦の母さんが居る前で張り切るから」 #ドボク鎮守府

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艦艇形態である扶桑と時雨に両脇を抱えられながら 艦娘母艦を吊ったまま起重機船が南の海を進んで行く…。 恐らく今世紀最初で最期の光景であろう。 まっことにドボクな光景であった…。 #ドボク鎮守府

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南洋を航行するドボク艦隊のイメージ。 吊っているのはSLだけど提督が吊り上げているのはこれより遥かに大きい高速船。 起重機船蜻州丸が香港でSLを揚陸させている。 画像は国際連合のflickrアカウントより flic.kr/p/e2GT28 #ドボク鎮守府

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やがて一時間程、航行していると島影が見えてきた。 初霜「あれが我が故郷…鎮守府のある島です」 大潮「大きい…」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/5sIANkS1td

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大潮が船橋から指示を無線で飛ばす。 ＜＜総員に通達。ドボク艦隊はこれより比良坂提督殿の鎮守府港へ入港する。接舷準備＞＞ ＜＜水先案内人初霜さん　扶桑へ直通マリンバンド接続よろし？＞＞ ＜＜伊勢はまだ吊られているのですか？　いい加減に降ろしてあげて＞＞ #ドボク鎮守府

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流石、筆頭秘書艦である。テキパキと無線機片手に各艦と妖精に指示を送る。 初霜は大潮タイプでもこんなに指揮統制能力があるとは思っていなかった。 やはり与えられた役職で艦娘は変わるものなのだろうか。 #ドボク鎮守府

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大潮「ところで初霜さん？設営隊が来る事はあちらさん、ご存知じゃないかわからんのですよね？」 初霜「ええ、いま艦娘無線で向こうに問い合せてます」 大潮「司令官、適当だからなァ」 #ドボク鎮守府

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島には成層火山らしき円錐形に近い形の山が中央に聳えていた。 初霜曰く、ここの鎮守府が開かれた時点では死火山と呼ばれる状態だったという。 艦隊は岬の灯台を横目に見ながら湾内へと入った。 #ドボク鎮守府

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大潮＜＜司令官、腰の方は持ちそうですか？あともう少しで到着ですから＞＞ 提督＜＜うん、なんとか機関員妖精のお陰で痛みも引いてきたからイケるよ～。 それよりも比良坂さんと連絡ついた？電波の周波数合わないんだよねぇ＞＞ 大潮＜＜いま初霜さんが連絡取り合ってますわ＞＞ #ドボク鎮守府

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初霜＜＜ええ…そうです。海上でぶつかっちゃいまして…怪我ないです。ハイ、いま灯台脇を通過して湾内へ…＞＞ 大潮「おっ、ようやく繋がりましたか」 初霜「ええとですね、提督と連絡つきまして今、桟橋へ迎えに行くそうです」 #ドボク鎮守府

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やはり世界が違うと無線同士も繋がりにくくなるのだろうかと、大潮はボリボリと頭を掻いた。 こう言う時は電脳戦担当やらの叢雲さんに…。 そういえば通信担当の叢雲が未だ起きてこない。バイオワープで酔って船室で寝込んでいるのだろうか。 #ドボク鎮守府

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大潮が思案してるとようやく叢雲がゲッソリした顔で船橋に戻ってきた。 叢雲「あぁ、バイオ酔いって凄いわね…。船酔いするのってこんなんかしら？」 大潮「叢雲さん大丈夫で？」 叢雲「アタシの電子耳治してたのよ…」 叢雲の頭上にはガムテで巻かれた、あの謎装備が浮いていた。 #ドボク鎮守府

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大潮達が乗る母艦は、今まさに提督に吊られているので海の上とは違った揺れ方をしている…が、さすが歴戦の起重機船だけあって不快な揺れ方ではない。 やや細長い湾内を行くと、ようやくガントリークレーンらしき影が見えてきた。 あれがレズボス鎮守府…。 #ドボク鎮守府

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提督＜＜大潮～。彼処のガントリークレーンさんが比良坂提督さん、もう桟橋に来てるってさぁ＞＞ 大潮＜＜は？クレーンと会話…って、まぁ司令官はクレーンですしねぇ＞＞ 提督＜＜なんか向こうの皆さんビックリしてるってｗ＞＞ 大潮＜＜こんな形で航行するのウチら位ですよ＞＞ #ドボク鎮守府

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叢雲は船橋の窓から見える光景を飲み込むのに時間が掛かった。 叢雲「…なんで船が空を飛んで…」 提督＜＜おっ？叢雲ちゃん起きましたか～。どうよｗアタシの玉掛け？＞＞ #ドボク鎮守府