アバカン計画の発端と経過
アバカン計画に関する詳細な資料は少ないが、グレイ・ジョンストンの『The World's Assault Rifles』では、1979年にソ連で始まった「アバカン計画」の名称は、シベリアの小都市の名に由来していて、3つの異なる設計コンセプトから成る9種の試作がテストされたとされる
2015-03-06 20:48:47その3つの設計コンセプトとは… 1:従来型リコイル(従来型自動小銃の作動) 2:バランスド・オートマチック・リデュースド・リコイル(ガス作動をにより反動を相殺)
2015-03-06 20:50:01そしてAN-94に採用された 3:ブローバック・シフテッド・パルス(ボルトのみならず、銃身やメインコーポネントを発砲と同時に後退させることで反動を抑制。Lafette型と通称される。Lafetteは独語で車輪付きの砲架の意) の3つの設計コンセプトが当局から示されていた
2015-03-06 20:53:07アバカン計画には、ソ連邦内の主要な銃器造兵廠全てから計12種のモデルが提出されたが、このうち実際にトライアルに参加したのは、9種だけだった。1986年、この9種の試作モデルは、陸軍部隊の手でテストされた
2015-03-06 20:53:45具体的なテストの内容は不明だが、1987年に当局はテスト結果を公表し、上位3種のモデルが、次のテストに進むことを許可された。テスト結果は、AK-74の結果を基準にして点数がつけられている。
2015-03-06 20:54:30第3位、コロボフのTKB-0111(コンセプト1)、AK-74に対し50%の有効性 第2位、ヴィクトル・カライニコフのAKB(コンセプト2)、AK-74に対し70%の有効性 第1位、ニコノフのASM(コンセプト3)、AK-74に対して230%の有効性 ニコノフの断トツである
2015-03-06 20:56:00次のテストにおいてもニコノフは好成績を収め、次期制式採用の座を手にするが、この結果に対して、ミハイル・カラシニコフ(AKBの設計者ヴィクトルの父。言うまでもないがAK-47、AK-74の設計者)は、快く思わなかったそうだ。
2015-03-06 20:57:12彼は、自分の息子の設計したAKBが次期採用になることを望んでいた。このソ連小型兵器開発の重鎮は、ヴィクトルのAKBがトライアルの勝者になるよう、恩恵を与えるように仕向けていた節があるそうな
2015-03-06 20:57:39しかし、実際に勝者になったのは、イジェフスク造兵廠の整備員の息子、ニコノフが設計したASMであった。ASMはソ連崩壊後の1994年にAN-94として制式採用された。
2015-03-06 20:59:30アバカン計画にテストされた試作モデルは、以下のものとなる ・コンセプト1 Korobov TKB-0111 Afanasyev TKB-0136-3M Postnikov Rifle(試作名不明)
2015-03-06 21:04:52TKB-059は、設計時期的にアバカン計画とは無関係だと思う。TKB-059が登場した1962年の10年前、1952年にはアメリカでもSALVO計画の1つとして、複銃身自動小銃が多数試作されていて、TKB-059はとその影響を受けたのではないかと思う
2015-03-06 21:10:32アメリカのSALVO計画で複銃身自動銃が設計された理由は、同時に複数撃てた方が敵に弾当たりやすいじゃん!っていう割と安直なもの pic.twitter.com/LgiYWkY70Z
2015-03-06 21:13:16Salvo計画
複数銃身や縦列弾頭実包、フレシェット散弾などを色々アレした米軍主導の特殊用途個人兵装(SPIW)開発計画。
アバカン計画試作銃の作動機構に関するpost
TKB-0111 (射撃速度が可変) TKB-0136-3M (サムホールストック) TKB-0146 (ブルパップの上に可変レート) AS (言わずと知れたAN94の前身) AKB-1 (カラシニコフの息子が設計) AEK-971 (BARS搭載) AO-63 (複銃身)
2014-11-25 01:01:25・APT (雷管突破のガス圧による作動) ・TKB-059 (三銃身) ・AO-222 (サイドマガジンフェッド) ・TKB-022PM (ガス圧利用垂直鎖栓方式エキストラクター兼用ラマー装備おまけに前方排莢)
2014-09-16 23:03:53高速バースト機構について
@TAROch1 AN-94は高速2点バーストってう機能を持つ銃なんだけど、その機能を持つ銃を作る計画がアバカン計画。 計画名がそのまま銃の愛称になった。
2013-09-07 17:15:04そもそもアバカン計画の要求項目に「超高速バースト射撃機構」があったんじゃなかったかな。記憶が薄い。 AKは低レートから来る次弾命中率の低さが47の頃からあって、それもリコイルバランシング機構の開発に少なからず影響与えてるだろうし、軍が躍起になる理由も解らなくはないんだけど
2013-10-16 00:04:02なんかアバカン計画あたりから目立ち始める「バーストだけ高レート」っていう構造、2点バーストだけじゃなくてTKB-0111みたいに3点バーストでも実現されてるから、AN-94のような遊動するバレル (というかインナーレシーバー) に頼った設計ではなさそう。
2014-02-11 23:37:03アバカン計画に関する資料を集めてると、「だいたい高速連射時のレートが1500rpmを超えてる」とか「TKB-0136-3Mの点射機構の発射弾数が可変っぽい」とか、果ては「何故か写真が見つからないAO-63とかいう謎のライフル」なんかが出てきて背筋が寒くなる。
2014-09-16 23:14:19