第16回短詩会 入選作まとめ #短詩会
- silossowski
- 1695
- 0
- 0
- 0
《スポーツを観戦してるみたいだねルールわかれば楽しめるのに》
《救世主たる私早起きをして洗濯機と世界を回す》
《気まぐれに降りたる駅のにぎわいは夢でみる街街で見る夢》
夢シリーズ第二弾でした。夢でだけ見るような街があって、道に迷ったり、乗り過ごした先でおりるとそれは現実になります。自分の暮らしていない街はいつだって部品を組み替えてつくられた大きなデジャ=ヴュです。
2015-03-09 22:36:04女児かなしはるけき国の春暖炉 @silossowski 季語「春暖炉」の空気感を掴んでいると思います。ここではツキすぎ云々は抜きにしても、問題なのは距離。「はるけき国」は許容範囲の広い提示ですが、肝心な「女児」の立ち位置がわからなくなりそうです。かなしむ故に女児あり?
2015-03-10 00:08:29スポーツを観戦してるみたいだねルールわかれば楽しめるのに @wg_strawberry この錯誤は罪深いと思います。「みたい」と直喩しながら、末では反実仮想。エッシャーのような錯視の、つまり絵画的なレトリックが働いている。ただし、モノがない。その軽さが良いのかもしれませんが。
2015-03-10 00:15:07春の夜の都市伝説になりたくてハンカチ持たずに公園に行く @MuderRabbit この主体は不条理への信頼がある。それはとても恐ろしく魅力的。個人的には粘度のある作品が好きですが、さっぱりと仕上げる技術は尊敬します。末が少し甘やかな気も。ライトすぎる身なりがどう響くのでしょう。
2015-03-10 00:22:14四次元は星で満たされ遺伝子の記憶としての地球は光る @mabutast 気に入った歌ながら違和感を抱きました。漢字だけ抜きだすと言葉の選り方がわかるものですが、するとこの歌は(失礼ながら)わりと月並かも。裏を返せば助詞としての成功だと思います。散文的な助詞づかいは好みです。
2015-03-10 00:28:40初夏の砂糖菓子の浴びる月光を教えてくださいエリック・サティ @16hu_ 美しさと躓きは両立するのでしょうか。この歌には五感が取り入れられ、かつ美しい調べからすでに主体の煩悶が昇華されている気がします。とすれば、サティでない私はしぜん距離を取ります。やさしくなりたい。
2015-03-10 00:39:14《作文であやつられたるぼくたちの作文ほどの幼い自決》 秋元康が歌詞を「詩」から「作文」にした。みたいな話を聞いたことがあり、それは阿久悠が言っていたことなのかもしれないのだけれど、ちょっと記憶が曖昧。意味としては、ここんところのアイドルブームへの皮肉もありつつ。
2015-03-11 00:16:34《女児かなしはるけき国の春暖炉》 俳句です。季語は春暖炉。海外産ロリビデオの景を俳句にしたものです。内容としては、小学2〜3年生ぐらいの女の子がひたすらくぱぁさせられていて、背後でスラッシュメタルが大音響で鳴り響いているやつです。少女に自爆テロさせるやつへの思いも込められています
2015-03-11 00:21:15《「愛に」って打つべきところ「死に」と打つ、ぐらいの雨に打たれて帰る》 「愛に」って出そうとして「死に」ってキーボードでよくミスタッチするんですよね。AとS隣り合ってるし。スマホのタッチパネル雨に濡れると打ちにくいってのと、雨に打たれるってことは天気読み違えたってのとその辺を表現
2015-03-11 00:26:35《ぬかるみが倉橋ヨエコのようになる春の耕地に足を取られて》 これは完全にキュバル氏のご指摘通りで、なんで倉橋ヨエコを歌ったかというと、人名や「父」とか「ばあちゃん」とかそういうものを入れて、ひとの共感メーターをどこまで持ってこれるか試みたというところです。これは目下の課題です。
2015-03-11 00:29:46倉橋ヨエコに思い入れのあるひとだとなんとなく倉ヨエぽいぬかるみというか、想像に引っ張られるいくつかの楽曲とか、倉ヨエの廃業というトピックが絡んできたりして共感メーターを発動させるような狙いがありましたが、これはその辺がそもそも上手くないですね。課題です。
2015-03-11 00:32:47今回は参加しなかった二字空キさんからも評をいただきました。ありがたいです。先ほどのキュバル氏の評もですが、自分が見えていなかったところをも知ることができ、こういう技術交流や刺激があって会というか結社、個々の技術は大いに高まっていく部分があるとおもいます。
2015-03-11 00:45:23