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それは不眠と個室です。不眠症の中でも入眠障害にかかっている人は、いわゆる寝付きが悪くて眠りに落ちるまでかなりの時間がかかります。
2010-12-08 19:56:44当然のことながら、入眠しようと思っている人間の大多数は、明かりを消した静寂の中で布団やベッドに寝ているので、実質的に感覚を遮断する環境を自分から作り出してしまっています。寝場所が個室になっていて、他者との接触が期待できなければ、この傾向はより強くなります。
2010-12-08 19:56:53この状態で30分以上経過すると、正常な人間でも幻覚や幻聴などの妄想に襲われます。ましてや、不眠が続いて疲労が蓄積されている脳に、この状態を克服する力などありません。
2010-12-08 19:57:11このため、入眠障害に関するアドバイスには、だいたい30分以上眠れなかったら、いったん身体を起こして寝るのを中止しろと書かれているはずです。
2010-12-08 19:57:18しかし、入眠障害にかかっている人間の大半は、この危険性を知らない、もしくは注意を守りません。下手をすると、何時間でも暗闇の中でじっと黙ったまま天井を見つめていたり、俯せになったり何度も寝返りをうって眠気がくるのを待ちます。結果として、脳には信じられないほどの負荷がかかります。
2010-12-08 19:57:27ここでとどめに出てくるのが、前述の「記憶のブロック機能」の低下です。人間は何かをする時に、成功を期して行動しようとするので、失敗した過去や嫌な過去の記憶をブロックする機能が脳に備わっています。
2010-12-08 19:57:34これが緩んでいると、何かをしようとする度に「嫌な思い出」まで蘇ってきてしまい、行動を実行に移せなくなるか、とても成功が見込めない行動に手を染めることになります。
2010-12-08 19:57:40こうして、不眠による疲労の蓄積、感覚遮断による妄想の発生、脳に備わっている「嫌な記憶をブロックする機能」の低下が相まって、人間の脳は壊れていきます。
2010-12-08 19:57:48眠れずに鬱々としているところに、嫌な記憶が執拗に蘇ってきて、「私には生きている意味があるのだろうか?」とか「俺はどうして、こんなに駄目なんだ?」とか「俺の人生が上手くいかないのは社会が悪い」となり、最後に頭の中で「何か」がはじけてしまうのです。
2010-12-08 19:57:56このパターンは女性の患者に多く見られるですが、重要なのは少女が失恋した結果として病気を発症しているのではなく、失恋の記憶を「思い出した」ことによって病気を発症している点にあります。
2010-12-08 19:58:10つまり、何か心が傷つくような経験が精神病を誘発するのではなく、心が傷つくような経験を「思い出した」ことが精神病を誘発しているのです。
2010-12-08 19:58:19この2つは、似て非なるものですが、当の本人にとっては苦痛という意味で等価なので、ほとんどのケースでは記憶を思い出すことによってダメージが発生するという事実の指摘はなされません。従って、周囲の正常な人間は、病気にかかった人間の苦痛が理解できないという不幸な状況が発生します。
2010-12-08 19:58:25病気にかかった人間が苦しむ原因は「嫌な記憶を思い出す」ことなのに、外部から見た場合は「何も起きていない」ようにしか見えないからです。
2010-12-08 19:58:33そして、当の本人は苦痛の原因が「嫌な記憶を思い出してしまう」ことであると正確に説明できないので、周囲との関係は悪化の一途を辿り、「あいつは怠け病だ」とか「病気だと言って周囲の同情を買おうとしている」と指弾されるという次第です。
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