【刀剣乱舞/グランクレスト大戦】戯言屋さんのプレイログシリーズ１３（4/1～4/7）

戯言屋 @zaregotoya

盟主の一筆が書かれた書状を、手の中で弄ぶザレゴッティ。「先の戦いで、だいぶ消耗しからな。これで人員や物資の補給も優先されるだろうが、そのかわり条約との繋がりも強くなるわけだな。……なかなかどうして、したたかな盟主じゃないか。うん。悪くないな」　ニヤリと笑う。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「……まだ、戦場があるわけか」　そう言ったのは、ザレゴッティの隣のベッドでミイラ男になっているクリカランである。「ま、大戦が終わっても、それですぐ世界平和になるわけじゃない。しばらく仕事はありそうだ」「……そうか」　そう言って黙るクリカラン。眠ったらしい。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「ザレゴッティ、手紙だよ」　ランがやって来る。不機嫌そうというか、不機嫌である。先日ザレゴッティとクリカランが二人だけで敵軍と死闘を繰り広げた結果、帰還後、二人を正座させてガミガミと怒り、ちょっと反論したら泣き出し、二人を食事抜きにしたりと、かなり荒れた。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

隣のミイラを睨むザレゴッティ。（こいつ、気配を察して寝やがったな……）　どうも先日からランに弱いザレゴッティとクリカランであった。「手紙？　誰からだ？」「ラネイさんからだって」「知らないな。どれどれ……」　手紙を読み、だんだん面白そうな顔になるザレゴッティ。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「何だったの？」「デートのお誘いだな」「……え？」「いやー、もてる男は辛いな。盟主に声かけられて人気が出たのかね」「デートって、本当に？」「ま、子供には分からんあれこれがあるんだよ大人には」「ボク７００歳だし！」　短刀を投げて、不満そうに部屋を出ていくラン。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「……どうでもいいが、あいつさりげに俺らを殺す気なんじゃないだろうか」　避けた短刀が枕に刺さっているのを見て、白目になるザレゴッティ。短刀を抜き、包帯姿から武装を整え始める。「ヒヒン！（意訳：主よ、お供します！）」「お前とはしばらく口きかん」「ヒヒーン！？」　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「……負傷して離れ離れになったところを敵に見つかり、殺される直前でドラカットの指示で助けられ、怪我の手当てまでされて解放されたとか……俺の馬ならそこでドラカットの首に噛みついて討ち取ったりー、だろ！　ドラカットに借りつくってどうする！？」「ヒ、ヒヒーン！？」　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

ザレゴッティは、怒りの目で縮こまる戦馬を睨み付けて……溜息。「……まあ。怪我のせいで、ちと歩くのが面倒だ。行くぞ、ハセベリオン」「！　ヒヒーン！（意訳：主命とあらば！）」　こっそり拠点を抜け出し、戦馬ハセベリオンに跨って、ザレゴッティは待ち合わせの場所へ……　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

……青空。穏やかな風。白い雲がたなびいている。街外れにある丘は緑に包まれており、どうでも良さそうな一本の木が、人々の営みを見守っていた。本当に大戦は終わるのだろうか？　期待と不安、何かが終わり何かが始まる、卵が孵るのを待つような、ささやかな歴史の１ページを。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

丘の上に立つのは、連合のとある領主に仕える魔法師、ラネイである。ハセベリオンから降りるザレゴッティ。対峙する。「貴方が、同め……条約の名高い傭兵ザレゴッティか」　僅かな間。「その通りだ。魔法師ラネイ」　ザレゴッティは手紙……決闘の果たし状を見せた。薄く笑う。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「女性の魔法師と戦うのは、初めてでな」　風の音が、果たし状を掴んで空へと運ぶ。楽しげに剣を抜くザレゴッティ。「改めて名乗ろう。我が名はラネイ。連合のとある領主に仕えしメイジ！　我が盟主に代わり、いざ勝負！」「いいだろう……かかってこい！」　戦いが始まる……！　#グランクレスト大戦

竜乃麻衣 @ryuunomai

@zaregotoya 「とある同盟の女性がまとめたというサーガ、連合の間でも有名よ？ザレゴッティ傭兵団ってね…ふふ…」（ニヤリ

戯言屋 @zaregotoya

@ryuunomai 「なんだその小まめというか色々と突っ込みどころの多いサーガは……（白目）」

戯言屋 @zaregotoya

魔法の連射音。爆発音。「ヒヒーン！？（意訳：主ー！？）」　走る音。剣を振るう音。「姐御！　危ないっす！　間合いを取るっす！」「あるじ様、そこです！　そこでガーッと！」　木の陰から応援する戦馬ハセベリオン、結婚間近の傭兵ジェル・ミー、邪紋使いの元暗殺者サクラ。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

ふと、目が合った。「どうもっす」「ヒヒン（意訳：いえ、お気になさらず）」「立派な戦馬ね」「ヒヒン！（意訳：いえ、それほどでも！）」　何故か会話が始まる。「ヒヒン……（意訳：なるほど。そちらの領主の敵になるか探りを入れるために決闘を……）」「そういうわけっす」　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「ヒヒン……（意訳：良い主に仕えておられるようですね）」「ええ。あるじ様も、我々からすれば立派ですが」「でも姐さん、たまに所属陣営とか間違うっす！」「ヒヒン（意訳：まあ、主は陣営の盟主の存在すら忘れ）」　魔法と跳び蹴りでぶっ倒れるジェル・ミーとハセベリオン。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

「なかなかやるな、魔法師！」「そっちこそ手負いとは思えない強さね！」　サクラがジェル・ミーとハセベリオンを介抱するのを無視しつつ、間合いを計る二人。接近戦に持ち込めばザレゴッティに勝ち目があるが、その隙をうまく潰す魔法の技量がそれを許さない。手強い……！　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

ふと会話を思い出すザレゴッティ。「領主のためか」「まあね」「俺は金と趣味のためだ」　いくつの意志が、この大戦で渦巻いたのだろうか。力尽きた者、何かを得た者、栄光に至った者、諦めた者……　そうして……それでも……　人は生き続ける。想い出という歴史を積み重ねて。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

ザレゴッティは覚悟を決めた。ジリ貧ではいずれ仕留められる。ここは一気に勝負にかけるべきだ。その気配を察してラネイが高度な詠唱を始める。次の一瞬で決まるであろう決着に想いを馳せる、大戦参戦者達。互いに、ただ純粋に戦い、生きるということを、この上なく感じながら。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

多くの人々が参加した大戦に、どのような意味があったのか？　後世の歴史家の評価はともかく、ここでは、このように記すことにする。……グランクレスト大戦。それは、動乱の時代を懸命に生きて戦った人々の、夢のような、一度きりの物語。いつか、誰かの想い出になるための……　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

魂の叫びと、剣と魔法が交差する。　/*/　……振り向けば、夕暮れに染まる丘の上で、手を振るラネイ達の姿が見えた。ザレゴッティは手を振り返して、ハセベリオンに跨り帰路を行く。「ヒヒン（意訳：惜しかったですね……）」「うるさい黙れ。ちょっと調子が悪かっただけだ」　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

幸いにも、ラネイは命までは奪わなかった。恐らく今のザレゴッティは、彼女の領主の敵にはならないと判断されたのだろう。「しかし……世界には色んな奴がいるな……」「ヒヒン（意訳：ええ。我が主）」　街へ向かう夕暮れの道を進みながら、これまでを振り返るザレゴッティ。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

帰り道はいつも夕暮れ。陽が落ちるように幕は下り、想い出は星のように儚く遠く。されど……　「さて。次の戦場に備えないとな。ハセベリオン」「ヒヒン！（はい！　我が主！）」　物語は紡がれ続けるのだろう。彼らの物語に果てはなく、それは、どの世界でも変わりなし。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

ようやく事態に気づいたのか、街から駆け付けてくる仲間達の姿。傭兵は微笑むと、帰路を急ぐように戦馬を走らせる。夕暮れの空には、早くも星と月が輝き始めていた。　#グランクレスト大戦

戯言屋 @zaregotoya

ザレゴッティ＠条約（アーティスト） ＨＰ５６/ＳＰ２０９/戦功１６２/調査点０ 《エルフの魔法剣士》　ラン 《危険を楽しむ邪紋使い》　クリカラン 《小心者の副官》　ファイガー 《盟主の一筆》→　即使用 備考：戦馬ハセベリオンと黒猫のマエカワがいる。 #グランクレスト大戦