作家 寮美千子 ryomichico 女史の、神事レビュー 春日若宮・還幸の儀11
- Eric_Ridel
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【春日若宮・還幸の儀1】17日10時過ぎ、お旅所へ。最後の舞楽の演奏中。火焔太鼓が叩かれ、大地が鳴り響いているがごとく感じられる。
2010-12-18 19:00:05【春日若宮・還幸の儀2】舞楽が終わると、神官たちが出てきて一列に並び、若宮さまお旅所に捧げた供物をバケツリレーのようにして下げる。お旅所に近い方が位の高い赤い服の神官。それから、白い服の神官。
2010-12-18 19:00:16【春日若宮・還幸の儀3】遷幸の儀でも、同じようにリレー式で供物を捧げていた。古代、天皇への食事は、このように運ばれたのでは?と思われる風景。
2010-12-18 19:00:22【春日若宮・還幸の儀4】供物を下げ終わると、一斉に明かりが消された。舞楽の舞台の両脇のかがり火にも水が掛けられる。そのとたん、ジュウーッと音がして、白い水蒸気がもうもうと立ち上がる。神なる者の気配。
2010-12-18 19:00:29【春日若宮・還幸の儀5】闇の中、神官たちが若宮様を神輿にお遷しする。白い小さな御幣を結んだ榊の葉を手に手に持ち、神輿を囲む。内側には赤い服の神官。外側は白い服の神官。楽士たちが雅楽を奏ではじめる。
2010-12-18 19:00:37【春日若宮・還幸の儀6】太い松明二本に点火される。提灯を下げた軍服の老人が松明を先導。神官たちは「ヲーヲー」と警蹕の声を上げながら移動を開始。神官たちに続き、榊を掲げた先導の巫女、楽士、白服の巫女、提灯を下げた軍服の老人、信者の一群。
2010-12-18 19:00:46【春日若宮・還幸の儀7】そのあとに一般参拝者。わたしが立っていたところは、たまたま一般参拝の先頭だった。そのまま、わけもわからず、係の方に先導され、先頭を歩いていく。要領が悪くどんどん追い越される。足許に松明の火の粉がまだ赤く燃えている。
2010-12-18 19:00:54【春日若宮・還幸の儀8】どうなるんだろう?とわからぬまま歩いていくと、若宮様の鳥居をくぐってまだ列は進む。やがて、階段を上り若宮様本殿前の小さな境内へ。境内はびっしりの人。神楽殿では雅楽が奏でられ、巫女さんが舞っている。
2010-12-18 19:01:00【春日若宮・還幸の儀9】境内に座って舞を拝見する。琴の音がして、巫女さんの手の金の鈴がなり、天上の楽の音のごとし。神楽殿には、赤服・白服の神職たちも勢揃いして座っている。
2010-12-18 19:01:13【春日若宮・還幸の儀10】夢のような音楽と舞とが終わり、神職の代表が締めの言葉を。「俗に三日坊主と申しますが、一週間、十日続けることも大変なことであります。それがおん祭りは875年続いてきました。これをぜひ、後世に伝えていきたい」
2010-12-18 19:01:23【春日若宮・還幸の儀11】明かりがついて、本殿に参拝して終了。月明かりと星明かりだけの行事。車のヘッドライトや電灯が、どれだけ暴力的な明かりなのかを、改めて思い知らされる。「神事」ということが心にしみる行事だった。
2010-12-18 19:01:32