茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1517回「自分を映す鏡は、他人の中にある」

脳科学者・茂木健一郎さんの5月30日の連続ツイート。 本日は、back to the basics.
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1517回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、back to the basics.

2015-05-30 07:13:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

自分の姿は、鏡に映してみればわかる。では、自分の個性、性格の特徴を映す鏡はどこにあるのか? それは、他人の中にある。他人という鏡にうつる、自分の姿を通して、初めて、私たちは自分の個性を知るのである。

2015-05-30 07:14:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

個性とは、欠点と長所が一体となったものである。落ち着きがない人は切り替えが早い。勉強が苦手な人は、他人のちからを引き出すのがうまくなる。文章を読むのが苦手な人は、人の話を精確に聞くようになる。欠点と長所が一体となって個性がつくられるのだから、それをまるごと受け入れなければならぬ。

2015-05-30 07:15:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

自分の個性、特に欠点は、気づくのが難しい。だからこそ、他人の、何気ない一言や、ちょっとした反応の中に、自分の個性を映す鏡を見出さなければならない。気配を感じることで、自分が他人にどのように映っているのか、悟ることができるのだ。

2015-05-30 07:16:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

他人という鏡は、その人によって、自分の異なる側面を映してくれる。たとえば、共感してくれる人がいると、自分の特性が、その人を通して増幅されて自分に返ってくる。お互いに自分の良い所を共振できる人は、生涯の友となる。

2015-05-30 07:17:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

違和感を抱かせる人、すれ違う人も、また、大切な鏡である。この人はこんなことを大事だと思っているのか、自分は違う、と悲しい思いをする時、実はその人の中に、自分の姿が映っているのだ。だから、共感できる人だけでなく、この人は違う、と感じさせる人も、自分を映し出すかけがえのない鏡である。

2015-05-30 07:19:00
茂木健一郎 @kenichiromogi

自分の周りにいる人の数だけ鏡があって、そこに、それだけ異なる角度からの自分の姿が映っている。顔は朝洗面台で鏡を見ればわかるけれども、自分の特性は、人と出会うことで、初めてわかる。たくさんの人という鏡に映った自分の姿を通して、人は、自分に出会うのである。

2015-05-30 07:20:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1517回「自分を映す鏡は、他人の中にある」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。

2015-05-30 07:20:42