昨日発生していたサイトログインできない不具合は修正されております(詳細はこちら)

ある男女の恋の駆け引き

もしくは意地の張り合い、または言葉遊び (遡れる分だけ
0
前へ 1 ・・ 5 6
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 「僕は、言葉で、君と殺し合う。君を受け入れると、愛するという僕に、君が根をあげるまで、死なないし、君の攻撃を、君が僕に差し出す全てを、受け入れるから」 一つ、息を吸う。 「だから、君は、安心して、僕に攻撃したらいい」

2015-06-26 23:36:07
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 表情を変えず、しかし握られた手に、びくりと震える。低い体温の手。いま、なにより恐ろしいもの。触れたら、とってしまったら、きっと寄り掛かる。離せなくなる。依存する。 その笑顔も、凶器とする言葉も。 存在そのものが毒のようではないか。 →

2015-06-27 00:12:17
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 「……言葉で、心の臓は止まらないわぁ」 震えないよう、慎重に声を出す。握られた手から、目が離せなかった。 「心は殺せるでしょうねぇ。信念を、信条を溶かして、削って、ねじ曲げて、すり替えて。自分が自分でなくなれば死に等しいもの」 →

2015-06-27 00:26:06
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL [④] 「……ならば、確かに死合っているのだわぁ」 離し難いなら力ずくで。手で繋がったまま、腕ほどでなくとも硬い脚を片方、勢い付けに後方へ降り下げ。 蹴り上げの要領で、軽く飛ぶ。 自分の手ごと、踵で繋がりを砕こう。

2015-06-27 00:43:28
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 離れる手は引き止めない。 代わりに、離れる体を追う。 傷のない足。潰さなければ追うと示す。 体勢が変わることで近づいた彼女の顔を、その瞳を見つめて、ほんの少しの謝罪と、たくさんの想いを込めて、囁く。→

2015-06-27 00:48:54
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 「君に、負担と、変化を強いることを謝ろう。けれどね、僕は、それでも君を欲しいと、愛したいと、君を守る存在になりたいと、思ったんだ」 抱きしめてしまったら、血で汚してしまうから、抱きしめられないけれど 「僕は、どんな君でも好きだよ」

2015-06-27 00:52:50
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 「……っ!」 咄嗟に零れそうになる言葉を、息と一緒に飲み込む。黙ってなんて、もう言えない。それが彼の攻撃ならば。狙った機は完璧なのだろう。こんなに胸の内が騒がしい。 まだ綺麗な彼の足を、潰さなねば追うと動く……なら好都合。次で終ろう。 →

2015-06-27 01:22:35
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL [⑤] 踵の狙いは少しずらし、自分の肘から先の半分ほどを砕き折った。場違いな小気味の良い音と痛みに顔をしかめながら、それでも腕の一辺を鋭利に、形成していく。追うなら、近づくなら、いっそ自分からその胸に飛び込もう。 →

2015-06-27 01:31:30
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 「ありがとう」 以前、刺さったと言っていた、腹の箇所を目掛けて腕を引き。 「わたしも、きっと、あなたを大切なのだとおもうの」 重さも勢いも、想いも全部、混沌を纏った身刃に乗せた。届いてと、避けてとも、願って。

2015-06-27 01:41:46
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 腕を叩き折る姿に、顔をしかめる。 「簡単に傷つかないで欲しいなあ。敵からも味方からも、僕からすら、サナリをまもりたいのに」 近づく体。その手の鋭利さが見えないわけはなく。 「サナリが自分で傷つくことからは、守れないじゃないか」→

2015-06-27 01:48:34
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 回避することなど最初から考えなかった。 受け止めると言ったのだし、自分は彼女から逃げるつもりはない。 腹に突き立てられる刃は流石に痛くて、全身に脂汗が滲みはしたけれど。 「サナリ」 痛みに霞む視界を保ちながら、抱きしめる→

2015-06-27 01:51:26
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 「僕は死なないから、絶対に。だからさ、うちにおいで。独りになんてしない。ずっとそばにいるから、隣にいて欲しいんだ」

2015-06-27 01:53:51
テイル・エンド/歪パラ @mirear_uz

@yamaim0tororo @GCtg_TL 言うだけ言って、目を閉じる。 これでダメなら、そこまでかと考えつつ、今はもう、血が足りなくて暴れそうな本能ごと気絶するように眠りに落ちていく。 (一つ追加して、〆で)

2015-06-27 02:01:10
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 抱き締めながら意識を手離す、徐々に重くなる相手を足に力を入れ支える。汗の浮かんだ肌が一層白く見えた。 「物好きな上に馬鹿よ。大して素性も知らない女にここまでされて。お人好し」 一人ごち、空きの片腕で体を引き剥がそうとし、気付いてしまう。→

2015-06-27 23:05:47
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 腹から腕を抜いたらさらに出血する。死なないと約束したって運が悪ければ。 この人に二度と会えなくなる。 改めて考えて、動けなくなった。 そのつもりで挑んだのに。殺されず負けたら、二度と、表に出ないつもりで。 →

2015-06-27 23:07:07
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL 「こんな勝ち方。ひどい人ぉ」 言葉だけで、ここまで心を奪ってくれて。なんてことだろう。 「……傍にいたいのは私の方よ、ミラージュ」 腹に埋めた腕を動かさないよう体制を変え、今度は肩を砕き胴から離す。痛みなど言葉が温い、視界が明滅する。→

2015-06-27 23:08:43
とろろ @yamaim0tororo

@mirear_uz @GCtg_TL でも、埋めたままでは彼を運べない。 馴染み以外に見せたくないと聞いているけど、ここは我慢して貰いたい。 町医者に頼ろうと、残った腕で彼を支え、デセオを目指した。 (こちらも〆です。決闘も賭けも、こちらの負けです)

2015-06-27 23:12:56
前へ 1 ・・ 5 6