(箱根36)溶岩ドームと熱雲の確率

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早川由紀夫 @HayakawaYukio

小塚山、台が岳、早雲山、冠が岳、神山、丸山、駒ヶ岳、上二子山、下二子山。数え方にもよるが、箱根カルデラの中には中央火口丘が9つある。これらは、6万6000年前の東京軽石・横浜火砕流のあとにできた。平均して6600年にひとつできた。今回が10個目である確率はいかほどか。

2015-07-16 10:39:27
早川由紀夫 @HayakawaYukio

いまの地震と噴気活発が800年ぶりだとする。800/6600=0.12だから、12%

2015-07-16 10:41:43
早川由紀夫 @HayakawaYukio

東京軽石や三島軽石のようなプリニー式噴火(そして火砕流)に至る確率は小さいと思う。箱根山は、いまそういう時代ではなさそうだ。いっぽう、溶岩ドーム出現とそれにともなう熱雲の確率はそれほど小さくない。むしろ、箱根山はいまその時代にいるようにみえる。

2015-07-16 10:44:16
早川由紀夫 @HayakawaYukio

震源分布をみると、溶岩ドームが出現する場所はいま水蒸気が活発に出ている大涌谷とは限らない気がする。

2015-07-16 10:45:44
早川由紀夫 @HayakawaYukio

さて、さて、地元経済への影響があまりに大きいからこのようなハザードマップはつくれないのか。影響が大きいからこそ(リスクが大きいからこそ)、ハザードマップつくって机上演習する価値があるはずなんだけどな。

2015-07-16 10:47:22
早川由紀夫 @HayakawaYukio

久野のCCPは軽石噴火で溶岩ドームはつくらなかったと考える。5万2500年前のCCP4(三島軽石)を最後にその時代は終わり、4万5000年前から小林が言う神山テフラの時代になったと考えれば、平均4500年にひとつの溶岩ドーム ow.ly/PFCFd

2015-07-16 10:59:07
早川由紀夫 @HayakawaYukio

今回の異常がもし800年ぶりなら、800/4500=0.18 18%の確率で新しい溶岩ドームができる

2015-07-16 11:00:26
早川由紀夫 @HayakawaYukio

わかりやすく言うと、こういうこと。箱根山では、 (事実)5000年に1個溶岩ドームができる。 (仮定)この異常が1000年に1度なら、 (結論)溶岩ドームができる確率は2割。

2015-07-16 11:14:12
早川由紀夫 @HayakawaYukio

雲仙岳では、1991年にこれが起きた。

2015-07-16 11:15:20
早川由紀夫 @HayakawaYukio

小さな噴火はしょっちゅう起こる。大きな噴火はめったに起こらない。未来を予想しようとして過去をひも解くと、しょっちゅう起こる小さな噴火に目を奪われがちだ。めったに起こらないが確実に起こってきた大きな噴火に注目して、今回がそれかもしれないと想像するのが専門家の仕事だ。

2015-07-16 11:25:02
早川由紀夫 @HayakawaYukio

しょっちゅう起こる小さな噴火は近い過去に複数見える。めったに起こらない大きな噴火は遠い過去にしか見えない。だから、この火山の勢いは最近弱まってきてると判断しがちだ。

2015-07-16 11:29:20
早川由紀夫 @HayakawaYukio

ひとつの火山には歴史がある。生まれてから今に至るまでの間に時代が認識できる。そのことと、噴火の規模と頻度の関係をごっちゃにしてはならない。大きな噴火はめったに起きない。小さな噴火はしょっちゅう起こる。これは火山の歴史性によらず常に真だ。

2015-07-16 11:31:48