佐藤正美Tweet_20150716_31

0
佐藤正美 @satou_masami

「能を身をもって知ることがすべてである」(「花鏡」、世阿弥)――プロフェッショナルな職の ありかた を撃ち抜いているのではないでしょうか。「身をもって(I'm part of it、あるいは through my own experience)」という語を我々は忘れがちになる。

2015-07-16 20:28:18
佐藤正美 @satou_masami

世阿弥の著作(「風姿花伝」「花鏡」など)を読めば、彼は、芸を究めるために稽古を積んで、さらに、大衆に迎合しないで――すなわち、大衆に迎合して芸の質を貶めないようにして――「大衆の嗜好に応える」ことを つねに意識していたことがわかる。

2015-07-16 20:34:40
佐藤正美 @satou_masami

プロフェッショナルな職に就いているかぎりにおいて、稽古(言い換えれば、学習)を怠けないで継続することは、強い自覚さえあれば難しいことではないのですが、ひとつの「技術」を究めながら、いっぽうで、大衆の嗜好に応えるというのは非常に難しいでしょう。

2015-07-16 20:38:24
佐藤正美 @satou_masami

「しょせん舞台というものは、演戯者が前もって考えていたとおりには運ばないものである。そうした自分の意識だけでは、どうにもならない問題を背負って舞台に立つのだから」(「風姿花伝」、別紙 口伝)――モデル作成でも同じ事である。

2015-07-16 20:42:19
佐藤正美 @satou_masami

世阿弥は、はたして、かれの「能」が普及して他の すべての流派の「能」を蹴散らして、唯一無二の「能」になることを狙っていたかしら、、、そうではないでしょう。

2015-07-16 20:44:20
佐藤正美 @satou_masami

世阿弥は、「花」を抽象的に語らなかった。かれは、「花」を咲かせる種として、つねに、最高の「技術」を体得するように意識していました。かれは、「位(幽玄の風姿)」を真似るな、と注意しています。

2015-07-16 20:46:58
佐藤正美 @satou_masami

世阿弥は「一問一答」を以下の文で終えています――「これを書くことによって、世間から非難をあびることも顧りみず、能という芸術の衰退することを心配して書き残したものである」。世阿弥の天才をもってして、こういう文を綴らざるを得なかった胸中には、悲哀・憤怒が充ちていたのかもしれない。

2015-07-16 20:52:01
佐藤正美 @satou_masami

10年以上にわたって同じ やりかた を続けてきて、「ききめ」がないということがわかっているのなら――あるいは、「ききめ」がないと証明できないけれど、いっぽうで、「ききめ」があったとも証明できないのなら――、他の やりかた を考えるのが良識ではないかしら。

2015-07-16 20:55:30
佐藤正美 @satou_masami

私は「高踏的であって、商いが下手だ」というふうに非難されることが多いのですが、そもそも、事業を拡大しようという狙いがない人物に対して、そういう非難は的外れでしょう(笑)――私は、商いが下手な訳じゃない、商いに興味がないというだけのことです。

2015-07-16 20:58:23
佐藤正美 @satou_masami

研究機関(研究所などの組織)に所属していない私にとって、事業というのは、あくまでも、じぶんの作ったモデル技術を整えるために研究を続けなければならないので、その研究を続けるために生活費を稼ぐ手段であって、それ以上でも それ以下でもない。

2015-07-16 21:01:05
佐藤正美 @satou_masami

プレゼンテーションにおいて、講師は手を動かしていることが多いのですが、どうも、その動作が しゃべられている中身と対応していなくて、手が ただ無意味にバタバタと動いている様は見苦しい。況(まし)て、高い声で、かつ、両手を身の前で盛んに動かされては、醜悪です。

2015-07-16 21:04:16
佐藤正美 @satou_masami

日本語のアクセントはピッチ・アクセント(高低)であって、ストレス・アクセント(強弱)ではないので、日本語で語るときには(全身や手などの)動作を誘発しないのですが、いっぽう、英語のアクセントはストレス・アクセントなので、強ストレスで語るときに手などの動作が自然と連動するようです。

2015-07-16 21:07:18
佐藤正美 @satou_masami

ストレス・アクセントで語られる英語では、1分間に語られる単語の数が日本語に比べて多いので、もし、日本語を英語のようなストレス・アクセントで しゃべれば、しゃべる速度が はやすぎて聞き取り難い。

2015-07-16 21:11:46
佐藤正美 @satou_masami

世阿弥の謂うように「いっさいの動作は、謡――プレゼンテーションの中身――の文句に即して」いなければならないのは、プレゼンテーションの鉄則でしょう。「プレゼンテーション やりかた」の書物を読んで、「適宜、動作を入れる」という指示を猿真似しても道化でしかない。

2015-07-16 21:14:38