彼の落語艦娘との邂逅①

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

それから暫く、誰がこんな事をしたのかと言う討論に成ったのでありますが、結局何も成果は得られないままでありました。やがて大井殿は「北上さんの所へ戻らなきゃ！　落語の事少しでも喋ったら殺す」と言い捨てて出て行きました。あと、かすてらサイダーは卵の味のやたらと甘いサイダーでありました。

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

今日は、そんな騒ぎがあったのでありました。ふわあ……酒がすっかり抜けてしまったでありますが、もう飲む気にはなれないのであります。しかし、大井殿が落語好きだと知れて、何だかとても心強いと言うか……嬉しい夜でありましたなあ。

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

夜遅くまで付き合っていただいた方々、感謝、であります。今晩は、そろそろ、おやすみでありましゅぅ……ｚｚｚ

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

（ああ、そうか……。大井殿北上殿にすとおかあの相談したとき、大井殿があんなに心当たりが無いかと聞いていたのか、自分の知らないごんぎつね行為があったからなのでありますか……納得で、ありま、す……） twitter.com/RAKU_AKITSU/st…

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「なんとかして捕まえる手段ないかねえ〜」「北上さん、どうしました？」「んー、大井っちー。あきっちゃんのストーカーをどうやって捕まえようかと思ってねー」「ああ、あの件……。……あんた、本当に心当たり、ないわけ？」「心当たり……」「誰がやってるか、とか、本当に何にもないの？」

2015-08-07 11:13:22

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

泊地の廊下で北上殿と大井殿を見つけたので「大井殿〜〜！♡ 本日は柳家小さん師について語り合いましょうであります〜〜〜！♡」と駆け寄っていったら、「な、何してけつかる、このアマーッ！」と閃光のような後ろ回し蹴りが、自分の腹部に炸裂したのであります。大井殿、お茶目さんであります。

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「…で、何ですかあきつ丸さん。こんな夜中に私をこんな所まで連れてきて…」「はい！　いやー大井殿、昼間は出来なかった落語の話をしたいと思ったのであります！」「あんたね…！　何で北上さんでもない人と、そんな話で盛り上がらなくちゃいけないのよ！」「自分は志ん生師が好きで！」「聞けよ！」

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「自分は！　自分は！　落語家の師匠方は皆好きなのでありますが！　自分は特に志ん生師が好きなのであります！」「あー、鼻息荒い！　めんどくさい！　…もういいわ、聞いてやるわよ。後は？」「後は、後はでありますな、志ん生師、金馬師、枝雀師に、あとやはり三平師などが！」「三平ぃ…？」「？」

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「てめえ、落語の何を聞いてるのよ…」「…大井殿？」「落語は芸術！！　江戸の情緒、人間の心を精緻に描いてこその至芸よ！　落語は絵です！　三木助師匠の芝浜、夜明けの海に帆掛け舟が走る姿…そうしたものを目蓋の裏にありありと描き出す、そんな芸術が、落語なのに！！」「お、おおいどの…！？」

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「それを、金馬に、枝雀に、三平！？　があー！　無粋の極み！　無粋の極みよ！！　江戸の情緒も何も無いじゃない！（ごろごろごろ）」「大井殿、深夜でありますから！　深夜でありますから！」「それに、あんたが挙げてるの全部物故者じゃないの！　落語は、現在進行形の、芸術よ！」「う…」

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「現代ならやっぱりさん喬師よね、穏やかな語り口と、女性的と形容出来る程に緻密に練り上げた至高の人情噺は…嗚呼！　思い出すだけで溜息が出るわ！　たちきりの、三味線が独りでに鳴るところなんて…！」（あー、なるほど……。大井殿は落語に浪漫を求めるタイプの落語ふぁんでありましたか……）

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「じ、自分も人情噺は好きでありますが、その、からっと笑える明るい落語も好きでありますなー…」「それを否定するつもりは無いわ。でも、そうした落語の中にも人間の心の機微がある…感情がある！　私はそうした滑稽噺の中にも、噺家が登場人物たちに注ぐ、愛を見出すのよ！（キラキラ）」（うわあ）

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

「中でも、八代目文楽師匠は白眉だと思うわ！　男性は男性らしく、そして女性は艶かしく！　愛宕山をご存知？　鰻の幇間をご存知？　つるつるをご存知！？　あの幇間持ちの芸人としての『らしさ』！　人間臭さ！　はあ…！♡」「はあ…」（それから夜遅くまで、大井殿の講釈は続いたのでありました…）

落語好きのあきつ丸 @RAKU_AKITSU

トラック泊地の落語艦娘FILEその①『雷巡大井』 何故か北上が好きな気持ちと同じくらい落語が好きな艦娘で、北上を周囲の視線から守る為に落語好きを隠していた。古典落語一筋で、中でも落語の中の芸術性や江戸の粋を好み、下世話に感じる物を嫌う。おそらく安藤鶴夫か何かの生まれ変わり。