『風船密室 及 青輝廃墟 及 猛獣猛突 之 夢』【夢の話23】

実際に見た夢の話です。あっさりと忘れるせいで脈絡が無く、オチなんて物もありません。心の広い方向け
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天晶 @tensyou99

自分が住む町で事件が起こった。殺人事件だった。 事件を解決すべく2人の刑事が現場へと赴いた。一人は若い刑事で良く言えば柔軟、悪く言えば突飛な考えをする刑事だった。もう一人はいかにも刑事といった厳つい容貌をした、ベテランの刑事だった。 #夢の話

2015-11-22 00:21:38
天晶 @tensyou99

自分はこの2人の刑事と面識があり、たまたま事件現場の近くにいたせいで協力を求められることとなる。ってか一般人に協力を求めんなよ公務員。 事件の問題点はいくつかあったのだが、そのうちの一つに密室性が上げられた。 #夢の話

2015-11-22 00:23:39
天晶 @tensyou99

土手を補強しているブロック塀の上から事件現場を3人で眺める。ブロック塀と建物の間には2車線の道路が通っていた。事件現場は建物の3階。どうやら犯人はこのブロック塀の上から事件現場まで、道路を横切らずに真っ直ぐに移動したらしい。 #夢の話

2015-11-22 00:25:06
天晶 @tensyou99

どうしてそういった推測になったのか、どうしてそれが密室性と繋がるのか。自分がそのことを問いつめる前に若い刑事が、そうだ!と大きな声を上げてどこかへと走っていく。 #夢の話

2015-11-22 00:26:19
天晶 @tensyou99

満面の笑顔ですぐに帰ってきた彼の手には色とりどりの風船が握られていた。2個や3個ではない。どこから調達してきたのか風船屋顔負けの量である。 これで向こうまでピョーンって飛んだんじゃないんですかね。と自信たっぷりに我々に告げる若い刑事。 #夢の話

2015-11-22 00:27:45
天晶 @tensyou99

自分の隣ではベテラン刑事が眉間にしわを寄せて頭を抱えている。 いや、高度の調整とかできないだろ。と自分はとりあえず無難な部分からつっこみを入れる。 ムリですかね。と、少し残念そうに言いながら若い刑事は自分にハイ、と風船を差し出してくる。 #夢の話

2015-11-22 00:28:47
天晶 @tensyou99

まあ、細かい調整はムリだろうな。そう言いながらほぼ反射で自分は今まで見たことの無いような量の風船を受け取る。 と、身体が、ふわりと浮いた。 #夢の話

2015-11-22 00:31:34
天晶 @tensyou99

え、ちょ?と慌てていつの間にか風船に引っ張られ、上にあげていた腕を風船ごと引き寄せ、なんとか高度を調節しようとする。もちろん無理な話だ。そして、風船の紐が腕に絡まって解けない。 自分がじたばたしている間にも風船は自分をどんどん空へと引き上げていく。 #夢の話

2015-11-22 00:33:17
天晶 @tensyou99

やっぱり無理ですかぁ?と下の方で自分を見上げながら若い刑事が呑気な声を上げた。すでに人がジャンプして手を伸ばしても絶対に届かない高さに自分は浮いていた。 大体にして、風がなきゃ事件現場にたどり着けないだろうが。と、さして大きくない声で自分は若い刑事に言う。 #夢の話

2015-11-22 00:34:42
天晶 @tensyou99

ああ、そういえばそうですね。と、遙か下の方で若い刑事がポンッと手を叩いた。納得する前に助けろ。 さすがに普通に落ちたらやばい高さになってきた。高度の細かい調整はともかく、大まかな調整だけなら簡単な話だ。気球と同じで重しを増やすか、浮力を減らすかすればいいのだ。 #夢の話

2015-11-22 00:35:16
天晶 @tensyou99

(ヒント:天晶はそんなに身長はデカくない)

2015-11-22 00:35:45
天晶 @tensyou99

自分は絡まっていた両腕のうち、右腕の自由を何とか取り戻す。そして、どこからか取り出したピンで風船を次々と刺して割っていく。風船を減らせば必然的に浮力は減る。そうして自分の体重よりも浮力の方が下回れば高度は下がっていくはずだ。 #夢の話

2015-11-22 00:36:52
天晶 @tensyou99

だが、風船をいくら割っても上昇が止まらない。あの刑事どんだけ体重あったんだよと、心の中だけで毒づくと、気圧のせいで先ほどより数倍の大きさに膨らんでいる頭上の風船に目をやって舌打ちする。 #夢の話

2015-11-22 00:38:39
天晶 @tensyou99

と、いきなり全て風船が破裂した。風船が耐えられる限界の気圧に到達したのだ。 一瞬にして宙に投げ出される。風船のひもが絡まったままの左腕が、漠然と空をさまよう。そして、自分は重力に逆らわず頭を下にして、落ちていく。 唐突に、周囲の風景が一変した。 #夢の話

2015-11-22 00:39:52
天晶 @tensyou99

どこかの廃墟だ。だが、廃墟ではあるが非常に美しい場所であった。 大きさは体育館程、全体は老朽化して崩れかけたコンクリートと、その断面からのぞく錆びた鉄骨から形成されていた。その廃墟は、水のようなモノをたたえていた。深さは少なくとも5メートルはあるだろう。 #夢の話

2015-11-22 00:41:03
天晶 @tensyou99

底が光っているのか水自体が光っているのかは分からないが、あふれ出ている淡く柔らかい水色の光が、建物内部をぼんやりと照らして幻想的な雰囲気を出していた。 #夢の話

2015-11-22 00:42:03
天晶 @tensyou99

天井もコンクリート製だ。しかし、その天井には窓ガラスにボールを投げつけたような、穴と言うには大きすぎる放射状の亀裂が存在した。その無惨な亀裂からは柔らかな陽光が廃墟の中へと誘われ、水面の輝きを豊かにしている。 #夢の話

2015-11-22 00:43:03
天晶 @tensyou99

周囲の風景は変わったが、落下している自分はそのままだ。もちろん、廃墟に湛えられた水のようなモノの中にそのまま突っ込んだ。温かくもなく、冷たくもなく、息苦しくもなかった。ただ、周りを見て、やはり美しいなと、思ったぐらいだ。前にも一度、ここに来たことがあるのだ。 #夢の話

2015-11-22 00:44:19
天晶 @tensyou99

体勢を立て直し、浮上する。ずっとたゆたっていたいと思うほど心地の良い場所なのだが、この水のようなものが人体にどのような影響を及ぼすのか、まだ分かっていないのだ。浮かび上がった水面には、数多くのコンクリート片が流氷のように漂っていた。 #夢の話

2015-11-22 00:45:35
天晶 @tensyou99

そのコンクリート片の一つに白い仮面を着け、黒い布で全身を覆った人物が乗っていた。自分はそいつに笑いかけるとそいつが乗ってないコンクリート片に上がろうとする。無理だった。やはり物理法則には従わないとなと思いながら、黒い布の人物の方へと泳ぎ、手を伸ばす。 #夢の話

2015-11-22 00:46:57
天晶 @tensyou99

そいつはやれやれ、といった風にこちらに腕を伸ばして自分の手を掴み、引っ張り上げてくれる。サンキュ、と自分は軽く礼を言い、また笑う。 上空からここへの、空間転移。それをやってくれたのもこいつだろう。 #夢の話

2015-11-22 00:48:15
天晶 @tensyou99

……しんじていたのか? と、そいつは訊いてきた。カオナシよりも仮面は小さく人に近い形で、全体のバランス的にもやはり人に近い位置に着けられている。しかし、カオナシよりも人よりも遙かにデカい。3メートル弱はあるだろう。 #夢の話

2015-11-22 00:50:04
天晶 @tensyou99

自分を引き上げた後、布の中に収められた手は、こいつが人ではないモノだと如実に表していた 信じてはいなかったかな。と、首を傾げながら自分はいった。そして肩をすくめながら続ける 確信はしていたけどな、と 自分の目の前にいるそいつが微かに、呆れたような笑ったような気配をまとう #夢の話

2015-11-22 00:50:53
天晶 @tensyou99

そんなそいつに背を向けて、浮かぶコンクリート片に次々と飛び移りながら出口へと向かう。 じゃ、また。と手を挙げて返事を待たずに出口をくぐり、暗く狭い廊下を駆け足で通る。途中、曲がり角に額縁に入ったスマホサイズの紫色の結晶があった。 #夢の話

2015-11-22 00:52:15
天晶 @tensyou99

これも手に入るんだよな。と、胸を躍らせる。この領域一帯が、自分のモノになることがついこの前に決定したのだ。そして、この結晶はあの水のようなモノの中でしか形成されない物質の一つだ。ここまで大きく綺麗な形の結晶になるのは非常に珍しかった。 #夢の話

2015-11-22 00:54:15