【いじめられた復讐を同窓会で果たす】結果にあまりスカっとできなかった理由まとめ【タイトル変更】
togetterでまとめられてたこの作品について思うところがあるので書きます twitter.com/gennkinauma/st… twitter.com/gennkinauma/st…
2015-12-03 12:14:11【漫画】いじめられた復讐を同窓会で果たす漫画がなかなか深いと話題に→怖いけど「スカッとした」 - Togetterまとめ togetter.com/li/906179 @togetter_jpさんから これね
2015-12-03 12:15:00まとめられていたので読んでみた、 いい話とは思えずただただ「薄気味悪い話」であった。 そういう点では感情と欲望に忠実で「いい話」とは思えるけど 決して美談とは言えないと思った。
2015-12-03 12:15:47以下、述べる感想は 勿論作者や作品に対して文句をつけるつもりではないことをあらかじめ申し上げておく。 作品としては簡潔にまとまり見やすかった。 あくまで、この話を必要以上に『美談』としたり、 『こうなりたい』と呟く人々に疑問が生じためにまとめる。
2015-12-03 12:16:08結論から言うと、 この話を盲信的に『美談』だと思っている人、主人公を賛美している人は 根っこは加害者になりえる存在だと思う。 極論だし、これだけでは反発を招くことは承知しているので、理由を述べる。
2015-12-03 12:16:49前半)主人公に同窓会のお知らせが届く。 彼女は中学時代いじめにあっていた。 理不尽な理由で周囲を煽動した女として描かれる加害者A 主人公はなんとか苦難の日々を乗り越え高校、大学と進んだものの記憶は消えず悶々としている。 そこに届いたお知らせは主人公にあることを思い起こさせる
2015-12-03 12:18:58Aのその後の人生はうまくいかなかったことだ。 噂から、彼女が当時の立場からは酷く落ちぶれたことを知っていた主人公は、思いつく。 『自分の幸せを自慢してやろう』と。それは彼女の復讐の始まりだった。 (主人公の恐ろしい笑顔のアップで前半は終わり)
2015-12-03 12:19:55後半は加害者Aの視点に移る。 噂通り、幸せとは思えない人生を送っているらしく現状に不満がある彼女は、 お知らせをきっかけに過去の思い出に癒しを求めて同窓会に赴く。 (かつて自分が中心だったため、また中心になれると信じていたようだ) そこで現実を知る。
2015-12-03 12:20:51かつて自分が見下した相手が場の中心人物に変わっており、自分は誰にも見向きされない事実をつきつけられる。現実は残酷だと絶望する加害者A。 そこに、主人公は振り返り、嗤うのだ。 「ざまぁみろ」と。 かつて自分を嗤ったAと同じような顔で。(終わり)
2015-12-03 12:22:01この一連の流れが、まとめを見るに非常に称賛されているようだが。 ここに、美談的な綺麗なものを感じる人はいるのだろうか。 私は薄気味悪さと気色悪さ、お互いの底意地の悪さは十分に伝わったが とてもじゃないがこの先お互い幸せにゃなれんだろうなとしか思えなかった 見習うべきとこもない
2015-12-03 12:23:11理由は簡単。 「復讐」という言葉通り、この話はただの復讐劇。 そして汚いからだ。薄汚れた感情から、主人公はまるで脱せていない。
2015-12-03 12:23:55加害者Aは主人公を「綺麗」というが、読者から見たら 明確に「悪い」顔をしている。すっきりとした顔ではなく、残酷な。 この笑顔、見覚えがないだろうか。 そう。 中学生時代の加害者Aそのものだ。
2015-12-03 12:24:46そもそも主人公を突き動かしたのは「復讐」だ。相手への憎しみそのものだ。 手段も全て相手の行動をお返ししたようなもの。 しかし、悲しくも主人公は最も憎む相手と同じ存在になってしまったのだ。
2015-12-03 12:26:56相手を除外し、見下したい。 この感性を抱き実際に行動に移したという時点で、最早思考は加害者レベルに堕ちてる。 相手からの「気持ち悪い」という言葉だけでいじめられた主人公は 加害者が「社会的にみじめ」という理由だけで自分は上に立って見下していい、という 思考レベルに堕ちている。
2015-12-03 12:27:30実際いじめられたから仕方ない、という勧善懲悪で片付けるには 主人公の存在、思考が非常にグレーゾーンに染まっていることが問題点だと思う。 直接手を出さずとも周囲を動かす傾向。これは加害者Aとも全く同じ手口に思える。
2015-12-03 12:27:54つまり相手と同じ存在まで彼女は堕ちた。 復讐に捕らわれた結果がこれだよ!ということだ。 それがこの漫画の本来の結末であり、事実だと考える。
2015-12-03 12:29:01やられたからやり返す、倍返しだというフレーズは流行った例の半沢の結末は覚えているだろうか。やりすぎた彼は見事に左遷を喰らった。彼女もまた同じ末路を迎えそうだと思わずにはいられない。
2015-12-03 12:28:51勿論受け手によって「いじめ被害者からの華麗なる逆転劇」 ととらえる人もいるだろう。別に自由だ。 ただ、個人的にはいじめられた側が本当にこれでいいのか?と思わざるを得ない。 結局のところ主人公の人生は大きく歯車を狂わせた。いじめに遭った事実が 復讐に突き動かされる存在に人を変えた
2015-12-03 12:29:41この自称「幸せになった」主人公は周囲の同調を得て、文字通りかつての 加害者Aのような立場を手に入れたとき、どうなるんだろうか。 憎しみを抱き、それを発散させることのできるだけの力を手に入れてしまった 心が成熟していない子供は。
2015-12-03 12:30:27いじめを嫌悪するでもなく、相手を同じ手法で貶めた彼女のこの先は…… 彼女たちの子供世代にその流れが引き継がれ、立場だけを変えた「いじめ」の 繰り返しが生まれるんだろうなと予感させる後味の悪さを感じた。
2015-12-03 12:30:30そういう意味では後々まで知らしめたい話なのだが、 その根っこまで考えず「美談だ」として 主人公を猛烈に支持したい人の気持ちは理解できないと思った。 彼女の行動を賛美するという事は結局憎い相手を 『貶めたい』思考の持ち主なのだと感じるから
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